マーケット
5/17 15:15
38,787.38
-132.88
40,003.59
+134.21
暗号資産
FISCO BTC Index
5/19 18:50:17
10,453,635
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

新興市場見通し:需給悪化のピーク超えた可能性、押し目買い機運の高まりに期待、IPOは6社

2022/12/24 14:18 FISCO
*14:18JST 新興市場見通し:需給悪化のピーク超えた可能性、押し目買い機運の高まりに期待、IPOは6社 ■日銀ショックで新興株に売り膨らむ 今週の新興市場は続落。米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)が必要以上に過剰に金融引き締めを続ける懸念などから、週初から売りが先行。20日には日本銀行が金融政策決定会合で予想外の政策修正を発表。イールドカーブ・コントロール(YCC)における長期金利の変動許容幅を拡大させたことが実質的な利上げと捉えられ、株式市場で売りが膨らむ中、新興株はとりわけ厳しい下落に見舞われた。また、引き続き新規株式公開(IPO)ラッシュに伴う需給面での重荷がネガティブに作用したほか、年末特有の個人投資家の損出し売りなども重石として働いたもよう。結局、マザーズ指数などは前の週からの下落の流れが止まらず、週末まで7日続落となった。なお、週間の騰落率は、日経平均が−4.69%であったのに対して、マザーズ指数は−8.72%、東証グロース市場指数は−8.66%だった。 時価総額上位銘柄では、上位20銘柄のうち週間で上昇したのはスカイマーク<9204>(+1.4%)の1社のみだった。また、東証グロース市場において週間で上昇したのはわずか27銘柄に限られ、ほぼ全面安だった。主力処ではビジョナル<4194>が−15.6%、ANYCOLOR<5032>が−15.0%、M&A総合研究所<9552>が−14.5%、セルソース<4880>が−15.0%、弁護士ドットコム<6027>が−12.6%、などとなった。 ■金利動向に注意も、リバウンドを意識 来週・再来週の新興市場は強含みか。引き続きIPOラッシュが需給面での重荷となる。ただ、地方上場案件を含め、来週の新規上場は6社とピーク時に比べて少ない。また、年末特有の個人投資家の損出し売りもすでに一巡してきたと推察され、需給面での重荷は大分和らいでくるだろう。そうした意味では、ここは押し目買い妙味が高まっている局面と積極的に捉えたい。 一方、海外勢の多くがすでにクリスマス休暇などに入って全体的に商いが薄い中、米債券市場の動きには留意が必要だ。日銀のサプライズ政策修正を契機に、グローバルな金利上昇圧力が再燃している。一時3.4%台前半まで低下していた米10年債利回りは3.75%まで上昇してきている。年末にかけて米国2年債、5年債、7年債の入札が相次ぐため、薄商いの中、金利動向には注意を払いたい。 年明けは12月に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表などもあり、金利動向次第のところではあるが、IPOラッシュが完全に一巡し、年末の損出し売り懸念も完全になくなる中、年末にかけて大きく売り込まれてきた小型株を中心に押し目買い妙味が強まると想定する。市場の関心が金融政策から景気動向に移っている中、米国ではISM景気指数など重要指標が発表される。東証プライム市場の景気敏感株・大型株が敬遠されがちな中、新興市場の中小型株が相対的に有利になってくると考える。一方、週末には米雇用統計の発表が控えるため、週末を跨ぐリスクは意識されやすい。利益がある程度取れれば、持ち高調整が膨らみやすい週末前にはいったん利益を確定することを推奨する。 個別では、直近IPOのトリドリ<9337>やフーディソン<7114>がユニークな事業モデルと高業績ながら上場後の株価推移が良くないため、再評価機運の高まりに期待したい。既存ではビジョナル<4194>なども再評価に期待。ほか、サンクゼール<2937>やtripla<5136>なども面白い。triplaは旅行業界の需要が急回復する中、人手不足が続いているため、好業績が期待できそうだ。 《FA》
関連銘柄 10件
2937 東証グロース
2,115
5/17 15:00
+30(1.44%)
時価総額 18,697百万円
加工食品製造・販売。「サンクゼール」や「久世福商店」、「KUZEFUKU&SONS」を展開する。店舗販売やEC、卸売を行う。今期3Q累計は商品価格の値上げにより販売が堅調も、人件費や運搬費等が増加した。 記:2024/03/07
4194 東証プライム
7,970
5/17 15:00
+30(0.38%)
時価総額 305,976百万円
クラウド型の会員制転職サイト「ビズリーチ」や採用管理サイト「ハーモス」を運営。M&Aマッチング等も。ビズリーチのスカウト可能会員数は227万人超。HRMOS事業は売上伸長。24.7期1Qは2桁増収増益。 記:2024/01/28
4880 東証プライム
1,420
5/17 15:00
+16(1.14%)
時価総額 26,533百万円
再生医療が柱のバイオベンチャー。変形性膝関節症治療向け脂肪・血液由来の組織・細胞加工受託サービスが主力。エクソソーム製剤の事業化にも注力。化粧品原料や卵子凍結保管受託サービスを強化育成。1Qは増収確保。 記:2024/03/29
5032 東証プライム
2,260
5/17 15:00
+25(1.12%)
時価総額 140,845百万円
VTuberグループ「にじさんじ」の運営とそれに付随する物販などを展開。英語圏におけるVTuberビジネス等も。ANYCOLOR IDは110万ID超。VTuber数は増加。24.4期2Qは大幅増収増益。 記:2024/01/28
5136 東証グロース
1,435
5/17 15:00
+65(4.74%)
時価総額 7,577百万円
宿泊施設向けにクラウド型の公式サイト予約システムを提供。チャットボットやCRMツールも。24.10期は導入施設数の拡大を想定。販管費増こなして最高業績を見込む。東南アジアの同業に続いて台湾の同業を買収へ。 記:2024/02/08
6027 東証グロース
2,882
5/17 15:00
-74(-2.5%)
時価総額 64,205百万円
国内最大級の「弁護士ドットコム」を運営し、法律トラブルの解決支援を行う。電子契約の「クラウドサイン」等も。クラウドサインは売上好調。大企業、地方自治体中心に導入進む。24.3期3Q累計は業績堅調。 記:2024/03/04
7114 東証グロース
1,601
5/17 15:00
+7(0.44%)
時価総額 6,979百万円
飲食店向け食品ECが柱。鮮魚小売店や飲食業界向け人材紹介も。BtoBコマースサービスは売上好調。魚ポチのアクティブユーザー数が成長。HRサービスは増収。特別損失は減少。24.3期3Qは大幅最終増益。 記:2024/02/23
9204 東証グロース
847
5/17 15:00
-19(-2.19%)
時価総額 51,099百万円
航空会社。羽田空港を基幹空港に、北海道から沖縄までの国内定期運航便や不定期旅客便を運航する。2022年に再上場。今期3Q累計は旅客数が過去最高となった。単一機材運航等の施策によるコスト抑制も寄与した。 記:2024/03/04
9337 東証グロース
1,874
5/17 15:00
+102(5.76%)
時価総額 5,802百万円
インフルエンサー向け案件探しアプリ「toridori base」を運営。インフルエンサー専門の成果報酬型広告システムも手掛け、マイクロインフルエンサー活用サービスを開始。業容好調で23.12期は黒字転換。 記:2024/03/25
9552 東証プライム
4,465
5/17 15:00
-95(-2.08%)
時価総額 257,434百万円
独立系のM&A仲介企業。完全成功報酬制の料金体系などで優位性。譲渡企業の業種は建設業や情報通信業、製造業が多い。成約件数は66件と大幅に増加。大型案件の寄与で成約単価は上昇。24.9期1Qは業績堅調。 記:2024/02/10