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後場に注目すべき3つのポイント~米金利低下で投資家心理改善

2022/7/4 12:18 FISCO
*12:18JST 後場に注目すべき3つのポイント~米金利低下で投資家心理改善 4日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は反発、米金利低下で投資家心理改善 ・ドル・円は135円を挟んだ水準で推移 ・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位がダイキン工業<6367> ■日経平均は反発、米金利低下で投資家心理改善 日経平均は反発。149.45円高の26085.07円(出来高概算5億5498万株)で前場の取引を終えている。 1日の米株式市場ではNYダウが321.83ドル高と反発。第3四半期、下半期入りで新たな投資資金流入を期待した買いに寄り付き後、上昇。その後、6月ISM製造業景況指数が予想以上に悪化し2年ぶり低水準に落ち込んだため景気後退懸念が再燃し売りが加速、一時下落に転じた。しかし、同時に、連邦準備制度理事会(FRB)の急速な利上げの思惑が後退、金利が低下すると安心感も広がり下げ止まった。連休を控えた買戻しに再び上昇し、引けにかけて上げ幅を拡大。ナスダック総合指数も反発した。米株高を引き継いで日経平均は前週末比151.16円高からスタート。買い一巡後は上げ幅を縮小して前週末終値付近まで値を下げたが、再度上げ幅を拡げたあと上値の重い展開となった。 個別では、ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、リクルートHD<6098>などが大幅高。電力需給逼迫と原発再稼働に絡む思惑錯綜して東京電力HD<9501>を筆頭に関西電力<9503>や九州電力<9508>などの電力株が大幅に上昇、レノバ<9519>や東京エネシス<1945>などの再生可能エネルギー関連銘柄にも注目が集まっている。また、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株も強い動き。上半期決算を発表した象印マホービン<7965>が急反発。ほか、第1四半期は市場想定比上振れで安心感が先行したニトリHD<9843>、22年5月期決算を発表したアスクル<2678>が大きく上昇。 一方、東エレク<8035>やファーストリテ<9983>などが軟調。大規模通信障害を嫌気した売りが流入したKDDI<9433>が売り優勢の展開となっているほか、三越伊勢丹<3099>、H2Oリテイル<8242>、Jフロント<3086>などの百貨店関連銘柄が利食い売り優勢となっている。前週末から売り優勢の展開が続いているダブル・スコープ<6619>が大きく下落。大阪チタ<5726>やビジョン<9416>が値下がり率上位に顔を出した。 セクターでは電気・ガス、卸売業、サービス業が上昇率上位となった一方、保険、石油・石炭が下落率上位となった。東証プライムの値上がり銘柄は全体の75%、対して値下がり銘柄は22%となっている。 本日の日経平均株価は上昇してスタートした後、アジア市況が軟調に推移したことを横目に前場中ごろに上げ幅を縮小して前週末終値付近まで値を下げた。その後再度買いが集まり上げ幅を拡げるも上げ幅は限定的、上値の重い展開となった。米国株の上昇に加えて米長期金利が低下したことが、国内の個人投資家心理にもポジティブに働いているようだ。日足チャートでは、上下に長い髭を伴うを陰線を形成しており売り買いが交錯している状況が窺える。 新興市場も買い優勢の展開が続いているものの上値は重いか。マザーズ指数やグロース市場の時価総額上位20銘柄で構成される東証グロース市場Core指数は、前引け時点で東証グロース市場Core指数が2.42%高、東証マザーズ指数が1.37%高となっており、日経平均株価よりもやや値幅を伴って上昇している。時価総額上位銘柄中心に物色が向かっているようだ。冴えない動きだった米株市場が上昇に転じたことに加えて米長期金利が2.89%と1カ月ぶりの水準まで大幅に低下しており、バリュエーション面での割高感が気になりやすい東証グロース市場の中小型株には支援要因となっている。 ただ、日経平均株価が上げ幅を縮小している場面では、東証グロース市場の指数も同様に上げ幅を縮小していた。グロース株にとって金利の低下は支援要因にはなるが、7月以降もFRBが0.75ptの大幅利上げを実施する可能性が残るなか、グロース株を積極的に買い進むことは難しい。個人投資家主体の短期資金の逃げ足が速くなり、上値の重い展開となっている可能性がある。 さて、今週は米国で多くの経済指標の結果が発表される。6日には米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表、米6月ISM非製造業景気指数、7日に米6月ADP雇用統計や米5月貿易収支、8日に米6月雇用統計及び米5月消費者信用残高などが発表される。FOMC議事録が新たにサプライズになることはないと考えられているが、米雇用統計など各種経済指標の結果を見極めるまでは積極的に買い進む動きは限定的になりそうだ。 後場の日経平均は上値の重い展開が続くか。中国で新型コロナウイルス感染が再び増加していることを嫌気したアジア株下落に加えて、時間外で米株先物が下落していることが投資家心理を悪化させる要因となりそうだ。また、本日は米国の独立記念日で米株市場が休場、買い手掛かり材料に欠けるなか、東証グロース市場中心に投資家の目線が向かう可能性を想定しておきたい。 ■ドル・円は135円を挟んだ水準で推移 4日午前の東京市場でドル・円は135円を挟んだ水準で推移。中期的に日米金利差の大幅な拡大が想定されているものの、直近の米長期金利は低下しており、ドル買い・円売りが急拡大する状況ではないとみられている。なお、本日は米国市場が休場となるため、主要通貨の為替取引は動意薄の状態が続くとの見方が多いようだ。 午前中の取引レンジは、ドル・円は134円79銭から135円34銭、ユーロ・円は140円62銭から141円18銭、ユーロ・ドルは、1.0418ドルから1.0444ドル。。 ■後場のチェック銘柄 ・ニッソウ<1444>、SDSホールディングス<1711>など、8銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位がダイキン工業<6367> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・6月マネタリーベース:前年比+3.9%(5月:+4.6%) 【要人発言】 ・木原官房副長官 「LNG輸入への影響は精査中」 「KDDIの通信障害、大変遺憾」 <国内> 特になし <海外> ・15:00 独・5月貿易収支(予想:+22億ユーロ、4月:+31億ユーロ) ・15:30 スイス・6月消費者物価指数(前年比予想:+3.2%、5月:+2.9%) ・米国休場(独立記念日) 《CS》
関連銘柄 25件
1444 東証グロース
2,860
11/28 13:40
-36(-1.24%)
時価総額 3,115百万円
首都圏地盤のリフォーム専門会社。原状回復工事やリノベーション工事等を手掛ける。年間1万件以上の工事実績。リゾート物件の仲介・買取再販等も。累計登録顧客数は3000社超。人員増強、新規顧客開拓を進める。 記:2024/10/22
1711 東証スタンダード
255
11/28 15:30
-3(-1.16%)
時価総額 2,507百万円
省エネルギーソリューションの提供等を行う省電舎、リノベーションによる住宅販売等を行うイエローキャピタルオーケストラなどを傘下に収める持株会社。売電収入の獲得図る。中計では26.3期売上高46億円目標。 記:2024/08/26
1945 東証プライム
1,038
11/28 15:30
+18(1.76%)
時価総額 38,678百万円
発電・変電設備の設計や建設、保守が柱。東京電力グループ。情報通信設備工事や発電事業、不動産事業、リース・レンタル事業等も。中計では27.3期売上高1000億円目標。再生可能エネルギー関連市場の拡大図る。 記:2024/06/03
2678 東証プライム
1,846
11/28 15:30
+4(0.22%)
時価総額 180,020百万円
オフィス用品通販で成長。個人向けEC「ロハコ」も。ヤフーLINEの傘下。翌日配送を可能とする独自の物流基盤。ロハコが復調。だが法人向け通販の粗利率改善や物流効率化などで増収増益に。総還元性向45%目標。 記:2024/09/08
1,774.5
11/28 15:30
+24(1.37%)
時価総額 480,119百万円
大丸と松坂屋HDが経営統合して誕生した持株会社。パルコ等も傘下に収める。百貨店事業が主力。SC事業、デベロッパー事業、決済・金融事業も。27.2期ROE8%以上目標。心斎橋店などはインバウンド売上が好調。 記:2024/10/24
2,172
11/28 15:30
+21(0.98%)
時価総額 847,775百万円
三越と伊勢丹の経営統合で誕生した持株会社。百貨店業、クレジット・金融・友の会業、不動産業等を展開。伊勢丹新宿本店は百貨店の店舗別売上で国内首位。24.3期は伊勢丹新宿本店、三越銀座店の総額売上が過去最高。 記:2024/06/13
1,956
11/28 15:30
+19(0.98%)
時価総額 71,981百万円
スポンジチタンのトップメーカー。兵庫県尼崎市に本社。低酸素球状チタン粉末や高純度チタン等の高機能材料事業も展開。神戸製鋼所等が主要取引先。配当性向25%~35%目安。球状チタン合金粉末等の拡販図る。 記:2024/09/02
10,240
11/28 15:30
-35(-0.34%)
時価総額 16,894,382百万円
米国発の求人情報サイト「Indeed」等のHRテクノロジー事業、リクナビNEXTやSUUMO等のマッチング&ソリューション事業、人材派遣事業を展開。人材派遣事業は需要増により、日本の稼働人数が順調。 記:2024/06/28
6367 東証プライム
18,155
11/28 15:30
+70(0.39%)
時価総額 5,321,485百万円
空調・冷凍機事業が主力。エアコン世界首位。フッ素化学製品等の化学事業、酸素濃縮装置の製造・販売等も。海外売上比率が高い。差別化新商品の投入、増産投資等に取り組む。26.3期営業利益5000億円目標。 記:2024/06/07
6619 東証プライム
296
11/28 15:30
-12(-3.9%)
時価総額 16,322百万円
リチウムイオン二次電池用セパレータの製造、販売を行う。イオン交換膜事業等も手掛ける。売上構成比は車載向けが6割超。欧米、アジア地域のEV用電池メーカーなど新規顧客開拓図る。製品競争力の強化等にも注力。 記:2024/07/28
6758 東証プライム
3,058
11/28 15:30
+40(1.33%)
時価総額 19,091,394百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
7965 東証プライム
1,545
11/28 15:30
+25(1.64%)
時価総額 112,167百万円
1918年創業の家庭用品メーカー。炊飯ジャーなどで国内シェアトップクラス。調理家電の売上構成比率が高い。ステンレスボトル、ふとん乾燥機等も。配当性向は50%以上目安。価格競争力の強化などに取り組む。 記:2024/07/28
8031 東証プライム
3,184
11/28 15:30
+14(0.44%)
時価総額 9,639,200百万円
大手総合商社。鉄鉱石や原油・LNGなど資源分野に強み。機械・インフラ、化学品、生活産業などの事業を多角的に展開。インドネシアのパイトン発電事業の持分売却は完了。中計では26.3期当期利益9200億円目標。 記:2024/06/04
8035 東証プライム
23,740
11/28 15:30
+1,500(6.74%)
時価総額 11,196,567百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8058 東証プライム
2,548
11/28 15:30
+19(0.75%)
時価総額 10,648,138百万円
大手総合商社。原料炭や銅、液化天然ガスなど資源分野で世界有数の優良権益を有す。非資源分野は食品卸売に強み。自動車・モビリティ、複合都市開発等も。総還元性向40%程度目処。LNG事業の拡張などを図る。 記:2024/07/07
2,092.5
11/28 15:30
+27.5(1.33%)
時価総額 261,983百万円
阪急阪神百貨店、イズミヤ・阪急オアシス、関西スーパーマーケットなどを傘下に収める持株会社。阪急阪神東宝グループ。27.3期営業利益320億円目標。阪急本店への積極投資や百貨店リモデルへの重点投資図る。 記:2024/06/04
9416 東証プライム
1,399
11/28 15:30
+19(1.38%)
時価総額 70,217百万円
グローバルWiFi事業、移動体通信サービスの加入取次業務などを行う情報通信サービス事業が柱。グランピング施設の運営等を行うグランピング・ツーリズム事業も。訪日外国人向け日本用Wi-Fiレンタルは順調。 記:2024/10/10
9433 東証プライム
4,981
11/28 15:30
+66(1.34%)
時価総額 10,917,585百万円
国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。沖縄セルラー電話、JCOMなどを傘下に持つ。ローソンへのTOBは成立。au PAYカードの会員数が944万人を突破するなど金融事業は順調。 記:2024/06/04
542
11/28 15:30
+1.6(0.3%)
時価総額 871,004百万円
電力事業を行う東京電力グループの事業持株会社。福島第一原発の廃炉作業や賠償・除染事業に重点。電気代の値上げは寄与するが、原油高や節電進み環境厳しい。柏崎刈羽原子力発電所7号機は再稼働の時期を見通せず不透明。 記:2024/07/13
9503 東証プライム
1,908
11/28 15:30
+0.5(0.03%)
時価総額 1,791,103百万円
関西地盤の電力会社。国内電力業界2位。発電量に占める原発依存度が高い。情報通信事業、総合不動産事業等も手掛ける。高浜原発3、4号機は運転期間延長認可。中計では26.3期経常利益3600億円以上目標。 記:2024/06/17
9508 東証プライム
1,448.5
11/28 15:30
+54.5(3.91%)
時価総額 686,856百万円
九州地盤の電力会社。発電事業のほか、送配電事業、ICTサービス事業、都市開発事業等を手掛ける。グループ会社に九電工など。洋上風力・バイオマス発電の開発を推進。26.3期経常利益1250億円目指す。 記:2024/06/04
9519 東証プライム
794
11/28 15:30
+12(1.53%)
時価総額 72,403百万円
再エネ発電所を開発・運営。太陽光を軸にバイオマス、洋上風力発電事業も。小規模分散型の太陽光発電所も順次運転を開始したことで、発電量は順調に増加。東京ガとの間で資本業務提携、第三者割当増資で資本増強。 記:2024/08/26
9843 東証プライム
18,800
11/28 15:30
-310(-1.62%)
時価総額 2,151,528百万円
家具・インテリア国内最大手。企画、原材料調達、製造、物流、販売の一貫体制を構築。アイテム数は約1万点。8割超が自社開発商品。島忠を傘下に収める。Nポルダなどは売上順調。26.3期買上客数2億人以上目標。 記:2024/06/13
9983 東証プライム
51,100
11/28 15:30
-90(-0.18%)
時価総額 16,261,093百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
9,048
11/28 15:30
+67(0.75%)
時価総額 13,300,515百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17