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(1)マザーズ市場の投資戦略2021 〜2021年前半の株式相場とマザーズ市場の概況〜

2021/8/12 15:07 FISCO
*15:07JST (1)マザーズ市場の投資戦略2021 〜2021年前半の株式相場とマザーズ市場の概況〜 以下は、2021年8月2日にYouTubeチャンネル「FiscoTV」で配信された「マザーズ市場の投資戦略2021 〜2021年前半の株式相場とマザーズ市場の概況〜」である。フィスコアナリストの白幡 玲美氏とフィスコアナリストの小林大純氏が、対談形式で2021年前半の株式相場、それにマザーズ市場の概況について解説している。3回に分けて配信する。 白幡: こんにちは、フィスコアナリストの白幡 玲美です。2021年も既に半分が終わりましたが、株式相場は新型コロナウイルスの感染状況や各国政策の行方を睨み揺れました。今回はそんな2021年前半の株式相場、それにマザーズ市場の概況について、フィスコアナリストの小林大純(こばやし ひろずみ)さんに解説して頂きます。小林さん、宜しくお願いします。 小林: はい、宜しくお願いします。まずおさらいですが、マザーズ市場は「近い将来の市場第一部へのステップアップを視野に入れた成長企業向けの市場」と位置付けられており、7月6日時点で373社が上場しています。次の表はマザーズ市場の株式時価総額上場企業の一覧です。 (資料 マザーズ株式時価総額上位 ※2021年6月末時点) 小林: フリマアプリ大手のメルカリを筆頭に、IT・インターネット関連企業が多いことがわかります。また、網掛けした企業は2021年に上場した企業です。今年1月から6月までに37社がマザーズ市場へ新規上場しました。市場第一部へのステップアップを果たす企業がある一方で、成長中の新興企業が相次ぎ上場し、新陳代謝が活発な点もマザーズ市場の大きな特徴と言えます。 白幡: 時価総額上位15社のなかに上場半年以内の企業が3社もあるんですね。これらがどんな企業か気になる方も多いと思います。 小林: それでは簡単に新規上場企業の顔ぶれを見てみましょう。 テレビCMなどで有名になった転職サイト「ビズリーチ」のビジョナルは4月、台湾発のAIベンチャーとして世界的に評価の高いAppier Groupは3月に上場しました。各種データ分析ツールを提供するプラスアルファ・コンサルティングに至っては6月末に新規上場したばかりですが、時価総額上位に躍り出ました。なお、ビジョナルはコロナ禍による企業の採用抑制の影響を一時的に受けましたが、足元では回復基調にあります。また、同社の「HRMOS」を含め、クラウド型サービスは基本的に収益積み上げ型のビジネスモデルであり、コロナ禍中も社会的なデジタル化を背景に安定的かつ高い成長を実現しています。 白幡: そうした成長性が株式市場でも高く評価されているんですね。ところで時価総額上位にはこういったIT・インターネット企業が多いように見えましたが、マザーズ市場全体としてもそうなのでしょうか? 小林: 必ずしもそうではありません。例えば貸会議室等を提供するティーケーピー、それに「エニタイムフィットネス」を展開するFast Fitness Japanなどは利用経験があってご存じの方も多いと思いますが、これらの企業もマザーズ市場に上場しています。ほかにも製造業、飲食業など業種は様々です。経済・社会情勢に応じて投資先企業や業種を変更していきたい投資家さんに対しても、マザーズ市場は多様な投資機会を提供しています。 白幡: なるほど、例えばコロナ禍が終息に向かうタイミングで業績回復が期待できそうなマザーズ銘柄に注目してみるのも面白そうですね。 (資料 マザーズ指数寄与度上位銘柄) 小林: そうですね。それとここでもう1点、マザーズ指数についても説明しておきましょう。マザーズ指数はマザーズ市場に上場する全銘柄を対象とした株価指数で、その構成比率は時価総額によって決まります。この時価総額は浮動株比率を考慮したものになっており、先にお見せした時価総額上位の表とは顔ぶれや順位がやや異なっています。こちらの表はマザーズ指数への影響が大きい銘柄の一覧です。メルカリやフリーといった銘柄の株価が大きく動くと、マザーズ指数に与える影響も大きいということですね。 白幡: なるほど、マザーズ市場やマザーズ指数について改めてよく知ることができました。 —「(2)マザーズ市場の投資戦略2021 〜2021年前半の株式相場とマザーズ市場の概況〜」に続く— 《HT》