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米中間選挙通過後の巻き戻しに期待【クロージング】

2018/11/2 16:06 FISCO
*16:06JST 米中間選挙通過後の巻き戻しに期待【クロージング】 2日の日経平均は大幅に反発。556.01円高の22243.66円(出来高概算18億1000万株)で取引を終えた。1日の米国市場はトランプ大統領が米中協議の進展を示唆したことが材料視され、NYダウは連日で200ドルを超える上昇となった。また、AMDが10%超の上昇となるなど、半導体関連が相場をけん引していることもポジティブ視された。一方で、米雇用統計を控えており、発表後の利上げへの思惑等も気掛かりとなる中、時間外で決算を発表したアップルが弱含みに推移していたことも手掛けづらくさせる一因だった。そんな中、トランプ米大統領は、11月末にブエノスアイレスで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議で貿易について中国の習近平国家主席と合意に達したい考えで、想定される条件の草稿の作成を開始するよう重要閣僚に求めた。この報道をきっかけに先物主導で上げ幅を拡大させる流れとなり、日経平均は一時22308.42円まで上昇。大引けにかけてはやや上げ幅を縮めるものの、結局は550円を超える大幅反発となった。 東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは中国関連への買い戻しの流れが強まり、機械、海運が4%を超える上昇。ガラス土石、鉄鋼、非鉄金属が3%を超える上昇となったほか、前日に下げが目立っていた情報通信についても、上昇率は3%を超えている。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>の1社で日経平均を約93円押し上げたほか、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、テルモ<4543>、信越化<4063>がけん引。 日経平均は22000円を上放れる材料には欠けるとみられていたが、トランプ大統領が中国との貿易合意の草案作成を要請との報道が、先物主導のインデックス売買を強める格好となったようである。そのため、指数インパクトの大きい値がさ株が指数を押し上げる格好となっており、日経平均の上昇ほど、中小型株主体の個人投資家にとっては、インパクトは感じられなかったとみられる。とはいえ、日経平均は節目の22000円を回復したこともあり、同水準での底堅さが意識されてくるようだと、次第に中小型株への見直しにも向かわせる可能性はあるだろう。 来週の市場の関心は11月6日に行われる米中間選挙。4年ごとの大統領選挙の中間の年に実施され、トランプ大統領の2年間の実績や、大統領を支える与党の評価を問う。予測は困難であるが、波乱の結果にはならないとみられている。一方で、トランプ大統領は中間選挙後に、中間層向けの10%の所得減税を表明、共和党下院執行部に法案化を要請。また、インフラ投資計画の実現にも本格的に取り組むと表明しており、イベント通過によるショート筋の巻き戻しの流れが意識され、これが日本株市場への押し上げ要因にもなる。 その他、引き続き多くの企業決算が予定されており、ソフトバンクG<9984>、トヨタ<7203>のほか、グレイステクノロジー<6541>、ソースネクスト<4344>、テリロジー<3356>など個人投資家に人気の高い企業などの決算発表も予定されており、決算結果がセンチメントに影響を与えそうである。 《AK》
関連銘柄 10件
3356 東証スタンダード
337
10/27 15:00
+7(2.12%)
時価総額 5,587百万円
海外のハードウェアやソフトウェア製品を輸入販売。社内ネットワークの構築や医療機関向け多言語サービスも事業領域。米Synackとのパートナーシップでセキュリティ領域を拡充。受注拡大し、3Q累計は大幅増収。 記:2022/03/23
4063 東証プライム
5,548
11/27 15:30
-112(-1.98%)
時価総額 11,105,387百万円
時価総額世界上位の化学メーカー。1926年設立。塩化ビニル樹脂、シリコンウエハー、合成石英などで世界トップシェア。海外売上比率が高い。先端露光材料の新拠点建設推進。機能材料事業は高機能性製品の販売に注力。 記:2024/10/28
4344 東証プライム
192
11/27 15:30
-1(-0.52%)
時価総額 26,181百万円
ソフトウェア、ハードウェアの企画・開発・販売等を行う。筆王、ZEROウイルスセキュリティ等を手掛ける。AI通訳機のポケトークなどを傘下に持つ。サブスクリプション型テキスト化サービスは会員数が順調増。 記:2024/10/11
4543 東証プライム
3,086
11/27 15:30
-10(-0.32%)
時価総額 4,600,291百万円
医療機器メーカー。北里柴三郎などが発起人となり1921年に設立。血管内治療関連デバイスなどの心臓血管部門が主力。電子体温計、血糖自己測定器等も手掛ける。コスト削減のほか、設備投資で生産能力の拡大図る。 記:2024/08/26
18
2/25 15:00
+1(5.88%)
時価総額 511百万円
産業機械メーカーやソフトウェアメーカーに取扱説明書やマニュアルを作成・管理・運用するシステムを提供。企画、翻訳、コンサルも。22.3期1Qは売上堅調。MOS事業が売上牽引。HOTARUの連結効果等が寄与。 記:2022/01/15
6954 東証プライム
3,973
11/27 15:30
-205(-4.91%)
時価総額 3,954,800百万円
CNCシステムなどのFA事業、ロボット事業、ロボマシン事業を展開。富士通のNC部門が分離・独立して1972年に誕生。CNCで世界シェアトップクラス。海外売上高比率は8割超。配当性向は60%が基本方針。 記:2024/09/02
7203 東証プライム
2,571
11/27 15:30
-96.5(-3.62%)
時価総額 40,608,912百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
8035 東証プライム
22,240
11/27 15:30
-410(-1.81%)
時価総額 10,489,118百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9983 東証プライム
51,190
11/27 15:30
-260(-0.51%)
時価総額 16,289,733百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,981
11/27 15:30
+137(1.55%)
時価総額 13,202,025百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17