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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い展開か、下値の堅さを見極め

2018/7/24 17:25 FISCO
*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い展開か、下値の堅さを見極め 24日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い展開を予想したい。米国の経済指標への期待や株価、長期金利の動向を手がかりに、ドルの買い戻しが入りやすい地合いとなる見通し。ただ、トランプ米大統領によるドル高けん制の影響は根強く、引き続きドル買いは慎重になりそうだ。 前日のアジア市場でドル売り・円買いが強まり市場心理は悪化したものの、その後ドル・円は111円台半ばまで切り返した。米10年債利回りが2.88%台から2.96%台に大きく水準を切り上げ、ドルの買い戻しを誘発。いわゆる「往って来い」の値動きとなったことで、市場センチメントはやや改善したとみられる。本日のアジア市場では、人民元の基準値が前日より元安方向に設定され、米中貿易戦争への懸念から円買いが強まる場面もあった。ただ、ドル・円は111円台を維持し、底堅さが示されている。今晩も米国の経済指標や株価、長期金利の動向を材料に、この底堅さは維持されると予想する。 海外市場では、ユーロ圏のPMIはやや鈍化が予想されており、ユーロ売りに振れやすく、ドルの押し上げ材料となろう。ただ、米国の経済指標は、前週の住宅着工件数が予想に反して急減したほか、23日の中古住宅販売も下振れ、住宅関連指標の弱さが目立つ。今晩22時に発表となる住宅価格指数が予想外に低調であれば、大幅改善が見込まれる4-6月期国内総生産(GDP)への期待がややしぼみ、ドル買いは手控え気味になる可能性もあろう。一方、米国企業の好決算を背景に株買いが続けば、長期金利がさらに上昇し、ドル買いに波及する見通し。とはいえ、トランプ大統領のドル高けん制や利上げ批判の影響は根強く、ドルの戻りは緩慢になりそうだ。(吉池 威) 【今日の欧米市場の予定】 ・17:00 ユーロ圏・7月製造業PMI速報値(予想:54.7、6月:54.9) ・17:00 ユーロ圏・7月サービス業PMI速報値(予想:55.1、6月:55.2) ・17:00 ユーロ圏・7月総合PMI速報値(予想:54.8、6月:54.9) ・22:00 米・5月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+0.3%、4月:+0.1%) ・22:45 米・7月製造業PMI速報値(予想:55.1、6月:55.4) ・22:45 米・7月サービス業PMI速報値(予想:56.3、6月:56.5) ・22:45 米・7月総合PMI速報値(6月:56.2) ・23:00 米・7月リッチモンド連銀製造業指数(予想:18、6月:20) ・02:00 米財務省2年債入札(350億ドル) 《FA》