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来週の相場で注目すべき3つのポイント:決算発表第一弾ピーク、日米金融政策、トランプ米大統領来日

2017/10/28 20:03 FISCO
*20:03JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:決算発表第一弾ピーク、日米金融政策、トランプ米大統領来日 ■株式相場見通し 予想レンジ:上限22300-下限21800円 来週は決算発表が第一弾のピークを迎える。決算が本格化するに向かって慎重姿勢が高まりやすいだろうが、海外投資家による資金流入が継続するなか、相場全体としては先高観の強い状態が続きそうである。日経平均はあっさり節目の22000円を回復したが、次のターゲットは1996年6月26日高値の22750円ところが意識されてこよう。10月第3週の投資主体別売買動向では、海外投資家が現物株を4週連続で買い越し。4週合計の買い越し額は1.7兆円を超えている。また、先物合算では6週連続で買い越しており、合計で4.4兆円を超えている。海外投資家を中心とした買いが、個人などの売りを吸収する格好である。 日経平均が21年ぶり高値を更新する歴史的状況であるが、ソフトバンクG<9984>、東京エレクトロン<8035>が2000年のバブル時以来の高値を更新しているほか、リクルートHD<6098>が2014年上場時から2.6倍に上昇しているインパクトが大きい。一方でメガバンクをみると、三菱UFJ<8306>はようやく先週の上昇で年初来高値を更新したものの、まだ15年12月以来の水準である。15年高値936円処に位置しており、この水準を抜けてくるまでは、個人のスタンスは戻り売りといったところであろう。そのため、歴史的上昇とはいえ、個人にとってはやれやれの売りを出しているところ。もっとも、2016年の下落局面で半値水準まで押していただけに、足元の上昇相場によってセンチメントが改善してきているのは確かである。 達成感を意識するのは時期尚早だろうが、主力大型株主導で手掛けづらさがあるため、目先的には出遅れセクターや中小型株への資金シフトを掴みたいところである。また、今週は米雇用統計などの重要な指標発表が予定されている。良好な米国経済が確認されることで年内追加利上げ観測が一段と強まることになり、これが日本株の出遅れ修正の流れを一段と強めさせよう。メガバンクの上昇が個人のセンチメントを改善させてくるほか、キャッシュポジションが積み上がるなかで、相対的に出遅れているセクターや中小型株へも徐々に関心が向かうことが期待される。また、景況感の改善から良好な決算が相次ぐとみられる。主力大型株については利益確定につながる可能性が高いと考えられるが、出遅れている中小型株などは見直しのきっかけになろう。 日経平均は16連騰後に下落して、その後2日続伸である。10月に入ってからはまだ1日しか下げていない。さすがに節目の22000円回復で、今後は調整を交える動きがコンセンサスであろう。しかし、海外勢の買い越し基調が年内は続くものとみられ、年末高に向けて上昇相場自体は継続する可能性が高いといえよう。 その他、来週の経済イベントでは、30、31日に日銀が金融政策決定会合を開き、結果発表時に展望リポートを公表。黒田総裁が会見する。31日に10月の中国製造業・非製造業PMI、7-9月のユーロ圏GDP(速報値)が発表される。31、1日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。11月1日に特別国会が召集され、衆参両院本会議で首相指名選挙を行う。3日に10月の米雇用統計が発表され、事前予想の中央値は、非農業部門雇用者数が前月比31万人増。その他、5日にトランプ米大統領が来日する。なお、11月3日に発売される米アップルの「iPhone」の新機種「X(テン)」は、予約販売初日の27日、既に世界各国で初回出荷分は売り切れとなっている。トランプ物色やアップル関連物色が意識されそうだ。 ■為替市場見通し 来週のドル・円はやや強含みとなりそうだ。欧州中銀(ECB)は金融正常化を慎重に進める姿勢を示したことから、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融正常化の推進を想定した値動きが見込まれる。 10月31日-11月1日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合は12月追加利上げの有無を判断する材料になりそうだ。足元の経済指標は堅調な内容のものが多い。一部の金融当局者は早期の追加利上げに慎重だが、FOMC声明で年3回の利上げスタンスが堅持される可能性は高い。市場は12月の追加利上げを想定しており、ドル買いは継続するとみられる。 ただ、近く決定する次期FRB議長人事について共和党有力議員はスタンフォード大学のテイラー教授を推しているものの、トランプ大統領はパウエルFRB理事の指名に傾いていると報じられた。タカ派寄りとされるテイラー氏がFRB議長に指名されなかった場合、米長期金利は伸び悩み、ドル買いは後退する可能性がある。 ■来週の注目スケジュール 10月30日(月):商業動態統計、日銀金融政策決定会合、独消費者物価指数など 10月31日(火):鉱工業生産指数、黒田日銀総裁会見、中製造業PMI、米FOMCなど 11月 1日(水):特別国会召集、中財新製造業PMI、米ADP全米雇用報告など 11月 2日(木):消費態度指数、ユーロ圏製造業PMI、米新規失業保険申請件数など 11月 3日(金):中財新総合PMI、米貿易収支、米雇用統計、米ISM非製造業景況指数など 11月 5日(日):トランプ米大統領来日 《TM》
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