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欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米CPIなど主要経済指標の発表に注目

2017/7/14 17:25 FISCO
*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米CPIなど主要経済指標の発表に注目 今日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想したい。注目の米国の6月消費者物価指数(CPI)は前年比伸びが鈍化するとの予想だが、他の経済指標が堅調なら株高・長期金利上昇を通じてドルが買われる見通し。連邦準備制度理事会(FRB)の金融正常化方針については、時間をかけて見極めることになろう。 イエレンFRB議長が12日の議会証言(下院金融サービス委員会)で、インフレ率や自然利子率次第では利上げの余地は限られるとの見解を示したことから、本日21時半発表の米6月CPIが注目される。市場コンセンサスは、前年比+1.7%と、5月の+1.9%を下回る見通し。直近のコアPCE(個人消費支出)価格指数をみても、FRB目標の+2.0%を大きく下回るなど、足元はインフレの伸び悩みが目立つ。今晩の6月CPIが低調なら、年内追加上げ観測は後退し、ドルは売られやすい地合いとなるだろう。逆に底堅い内容となれば、ドルの買い戻しがみられよう。 もっとも、今晩はほかに6月小売売上高(21時半)や6月鉱工業生産(22時15分)、7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(23時)などの主要指標の発表も予定されている。いずれも前回並みか前回を上回る結果が見込まれており、予想通りなら株高・長期金利上昇・ドル高の展開となりそうだ。このため、6月CPIの伸び鈍化でドル売りが強まっても、一時的とみられる。 一方、イエレン議長は13日の議会証言(上院銀行委員会)で、バランスシート縮小の論議に言及し、「保有資産縮小の間、長期金利の上昇を予想する」と指摘。市場では12日のハト派寄りの見解を若干修正したと受け止められている。FRBの金融正常化方針に関しては、引き続き経済指標を点検しながら見極めることになりそうだ。(吉池 威) 【今日の欧米市場の予定】 ・18:00 ユーロ圏・5月貿易収支(4月:+179億ユーロ) ・21:30 米・6月消費者物価指数(前年比予想:+1.7%、5月:+1.9%) ・21:30 米・6月小売売上高(前月比予想:+0.1%、5月:-0.3%) ・22:15 米・6月鉱工業生産(前月比予想:+0.3%、5月:0.0%) ・22:15 米・6月設備稼働率(予想:76.8%、5月:76.6%) ・22:30 カプラン米ダラス連銀総裁講演(連銀と金融政策関連) ・23:00 米・7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:95.0、6月:95.1) ・23:00 米・5月企業在庫(前月比予想:+0.3%、4月:-0.2%) ・02:00 エバンス米シカゴ連銀のスピーチ内容サイト掲載(13日中止分) 《CS》