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過熱警戒も需給状況は一気に改善【クロージング】

2017/5/8 16:55 FISCO
*16:55JST 過熱警戒も需給状況は一気に改善【クロージング】 8日の日経平均は大幅に続伸。450.00円高の19895.70円(出来高概算24億株)で取引を終えた。5日の米国市場では雇用統計の結果を受けてNYダウは反発。終値では3月3日以来、2ヶ月ぶりに21000ドルを回復している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比(2日)225円高の19705円となり、これにサヤ寄せする格好から買いが先行。また、フランス大統領選の決選投票は、欧州連合(EU)の強化を訴える中道系独立候補のマクロン氏が勝利した。予想通りの結果ではあるが、EU安定への期待から評価材料となった。 シカゴ先物にサヤ寄せして始まった日経平均は、その後もじり高基調となり、前場半ばには19800円を回復。上値の重さが意識されていたが、後場に入るとさらに上げ幅を広げており、一時19929.48円まで上げ幅を拡大させる場面もみられた。セクターでは、東証33業種全てが上昇しており、空運、化学、鉱業の上昇率は3%を超えている。東証1部の値上り数は1800を超えており、全体の9割を占める全面高商状となった。 日経平均は年初以降のもち合いレンジの上限を突破し、一昨年12月以来の19900円を回復する場面をみせている。年初から3ヶ月間もち合いを続けていた水準を上放れたことにより、需給状況は一気に改善し、トレンドが強まりやすい。価格帯別出来高では20400-20700円辺りまでは出来高が薄く、20000円は通過点になる可能性がある。ただし、いったんは過熱を冷ましたいところである。 また、決算発表が本格化することもあり、ショートカバー一巡後はこう着感が強まることも考えられる。需給状況が一気に改善したことから、決算がアク抜けにつながる可能性も意識されてきそうである。過熱警戒から押し目狙いのスタンスとなろうが、需給の軽さから、押し目待ちに押し目なしの展開も意識しておく必要がありそうだ。 《AK》