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欧米為替見通し:米CPI伸び拡大予想でドル・円底堅い展開か

2016/10/18 17:28 FISCO
*17:28JST 欧米為替見通し:米CPI伸び拡大予想でドル・円底堅い展開か 今日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い展開を予想したい。発表が予定されている米国の9月消費者物価指数(CPI)は伸びが拡大すると予想されており、予想に沿った結果であれば、米連邦準備制度理事会(FRB)の年内利上げ観測を後押し、ドル買いにつながる材料となる。 今晩21時半発表の米国の9月CPIは前年比+1.5%と、8月の+1.1%から伸びが拡大すると見込まれている。8月CPIは居住費や医療費の上昇が反映され、予想の前年比+1.0%を上回った。また、14日に発表された9月生産者物価指数(PPI)は前年比+0.7%と3カ月ぶりに予想を上振れている。今回9月CPIが堅調な内容となれば、年内利上げ観測によりドル買い基調は維持されるだろう。 ただ、今年に入りCPIが前年比で予想を上回ったのは1月と2月、8月のみ。イエレンFRB議長が14日の講演で「高圧経済政策」に言及したことで、FRBの緩和政策継続の可能性が市場では意識されている。ある市場筋は「足元のように物価上昇率が安定的に上昇基調となっていない状況では、利上げは難しい」と指摘。9月CPIが予想に反して低調なら年内利上げへ観測がやや弱まり、短期的なドル売り要因となるかもしれない。 しかし、それでも、ドル・円の下げは小幅にとどまるとの見方が多い。ある外為ディーラーは「1つの指標だけで利上げを判断するわけではない」と述べ、年内利上げの方向に変わりはないとの見方を示す。また、今日のアジア市場でもみられたように、103円半ばからはドル買い意欲が強まる状況にあり、ドル・円は引き続き下値が堅そうだ。 【今日の欧米市場の予定】 ・17:30 英・9月消費者物価指数(前年比予想:+0.9%、8月:+0.6%) ・17:30 英・9月生産者物価指数・産出(前年比予想:+1.1%、8月:+0.8%) ・21:30 米・9月消費者物価指数(前年比予想:+1.5%、8月:+1.1%) ・23:00 米・10月NAHB住宅市場指数(予想:63、9月:65) ・05:00 米・8月対米証券投資収支(7月:ネット長期有価証券+1039億ドル) 《WA》