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米国株式市場見通し:7-9月期決算が本格化

2016/10/15 15:14 FISCO
*15:14JST 米国株式市場見通し:7-9月期決算が本格化 FOMC議事録では、9月の利上げ据え置きが僅差で決定されたことが明らかとなり、年内の追加利上げに向けた下地が作られたと見る向きが多い。今週から市場の注目は7-9月期決算に移ることが予想されるが、10月14日時点のファクトセット社の集計によると、S&P500全体では1.8%の減益が予想されており、減益の主因はエネルギーセクターだが、公益事業や一般消費財が堅調であるほか、金融が大幅成長となり、マイナス幅を縮小している。また、19日には米大統領選両候補による最後の討論会が行われる。共和党でトランプ氏の支持撤回の動きが広がるなか、同氏が巻き返しを図れるかが焦点となるだろう。 金融セクターの決算発表では、バンク・オブ・アメリカ(17日)、ゴールドマン・サックス(18日)、モルガン・スタンレー(19日)などが予定されている。先週発表されたJPモルガンやシティ・グループの決算では債券トレーディングによる収入が増加した。6月末に英国が欧州連合(EU)離脱を決定した影響から世界的に債券・外為市場が動いたことが要因と考えられ、今週も好決算が期待できる。 ハイテクセクターでは、ITサービスのIBM(17日)、動画ストリーミングのネットフリックス(17日)、半導体のインテル(18日)やAMD(20日)、検索サイトのヤフー(18日)、ソフトウェアのマイクロソフト(20日)、通信会社のベライゾン(20日)などの決算発表が予定されている。先日、調査会社IDCが発表した7-9月期の世界PC出荷台数が前年同期から減少したことから、ソフトウェアのマイクロソフト、半導体のインテルやAMDが影響を受けそうだ。またベライゾンは、ヤフー中核事業の買収計画に関して、先日明らかとなった大規模個人情報の流出は、買収計画を見直す重要事項との認識を示しており、ヤフーは18日決算発表時の電話会議を急遽中止する事態となっている。 その他は、医療保険のユナイテッドヘルスや医薬品のジョンソン・エンド・ジョンソン(18日)、石油サービスのハリバートン(19日)やシュルンベルジェ(20日)、複合企業のゼネラル・エレクトリック(21日)、ファストフードのマクドナルド(21日)などの決算発表が予定されている。 経済指標では、9月鉱工業生産・設備稼働率(17日)、9月消費者物価指数(18日)、10月NAHB住宅市場指数(18日)、9月住宅着工・建設許可件数(19日)、9月住宅販売件数(20日)、9月景気先行指数(20日)などの発表が予定されている。今週は住宅関連指標の発表が多いが、住宅建設業者の景況感を示すNAHB住宅市場指数が先月に11ヶ月ぶりの高水準を記録したことから、いずれも堅調な内容が予想される。また、19日はFOMCでの基礎資料となる地区連銀経済報告(ベージュブック)や、中国の重要経済指標の発表に注目したい。 (Horiko Capital Management LLC) 《FA》