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米国株式市場見通し:利上げ時期を巡る不透明感が広がる公算

2016/5/21 15:08 FISCO
*15:08JST 米国株式市場見通し:利上げ時期を巡る不透明感が広がる公算 今回のFOMC議事録や連銀総裁の発言からFF金利の先物取引から算出される利上げ確率は6月まで26%、7月まで48%、9月までは59%(20日時点)となり、夏頃にかけての利上げ観測が拡大した。ただ逆に言えば、先週の一連の発言を受けても9月までの利上げ確率は60%にまでしか上昇していないとの見方もできる。9月までの利上げを織り込ませたいFOMCメンバーと市場の予想にはいまだ大きな開きがあるため、少なくとも5月の雇用統計発表や6月のFOMC開催のタイミングまでは、利上げ時期を巡っての不透明感が株式相場の上値を抑える要因となろう。 個別企業では、住宅メーカーのトール・ブラザーズ(24日)、宝飾品のティファニー(25日)、倉庫型卸売のコストコ・ホールセール(25日)、PCメーカーのHPインク(25日)、アパレルのアバクロンビー&フィッチ(26日)などの決算発表が予定されている。トールブラザーズの決算は同業DRホートンの決算が予想を上回ったほか、足元の住宅関連指標も堅調に推移しており、不安要素が少ない。 経済指標では4月新築住宅販売件数(24日)、3月FHFA住宅価格指数(25日)、4月耐久財受注(26日)、1-3月期GDP改定値(27日)などの発表が予定されている。先週、4月住宅着工件数が市場予想を上回ったことから、新築住宅販売件数も3月の落ち込みから改善しているか注目したい。26-27日は日本でG7首脳会合が開催される。会合では、中国の鉄鋼生産を巡る世界的な供給過剰問題について議論される見通しだ。 小売各社に軟調な決算が相次いでいる。最大手ウォルマートの決算が予想を上振れたことで買い戻しが入ったものの、百貨店のメーシーズは決算発表後に15%下落したほか、JCペニーは決算発表前に業績への懸念が報じられ、5月上旬から20%下げた。アクセサリーを扱うフォッシルやアパレルのギャップも決算発表後にそれぞれ大幅下落となった。スマートフォンの普及で消費者の購買行動が変化し、実店舗を持つ小売店の顧客離れが深刻化していることが要因だ。一方で、ネット小売のアマゾンは1-3月期決算が過去最高益を更新し、株価の上昇が続いている。「Youtube」に類似した動画共有サービスの提供やプライム会員向けプライベートブランドの拡充など、新たな取り組みを示しており、小売業界での二極化が進むと考えられる。 (Horiko Capital Management LLC) 《FA》