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欧米為替見通し:ドルは上値が重い、米経済指標は堅調でも110円に距離感

2016/5/17 17:52 FISCO
*17:52JST 欧米為替見通し:ドルは上値が重い、米経済指標は堅調でも110円に距離感 今日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開となりそうだ。原油価格の持ち直しを背景にリスク選好的な動きは広がっているものの、米早期利上げ観測につながらずドル買い意欲が強まらないためだ。今晩の経済指標は予想通り堅調となっても110円回復は想定しにくい。 原油価格が前週から1割程度上昇しリスク選好的な動きが広がるなか、今晩は21時半発表の4月住宅着工件数、4月住宅建設許可件数、4月消費者物価指数(CPI)、22時15分の4月鉱工業生産、4月設備稼働率が手がかりとなりそうだ。経済指標はいずれも前回から上振れが見込まれており、ドル買い要因となろう。また、討論会に参加するサンフランシスコ連銀総裁やアトランタ連銀総裁、ダラス連銀総裁の発言がタカ派的ならドル買いを支援するだろう。 しかし、ドルの上昇は限定的となるかもしれない。前週末13日に発表された4月小売売上高や5月ミシガン大消費者信頼感指数などはいずれも市場予想を大きく上回ったが、この日のドル・円は109円付近から50銭程度の上昇にとどまり、ドル買い意欲の弱さを露呈させた。今晩はCPIの内容が注目されるが、ある市場筋は「サプライズを伴わないと早期利上げ観測につながらない」と指摘。109円後半までの上昇は想定できるが、利益確定売りが強まる水準でもあり110円回復にはなお距離がありそうだ。 【今日の欧米市場の予定】 ・17:30  英・4月消費者物価指数(前年比:+0.5%、3月:+0.5%) ・17:30  英・4月生産者物価指数・産出(前年比予想:-0.8%、3月:-0.9%) ・18:00  ユーロ圏・3月貿易収支(2月:190億ユーロ) ・21:30  米・4月住宅着工件数(予想:112.5万戸、3月:108.9万戸) ・21:30  米・4月住宅建設許可件数(予想:113.5万戸、3月:108.6万戸) ・21:30  米・4月消費者物価指数(前年比予想:+1.1%、3月:+0.9%) ・22:15  米・4月鉱工業生産(前月比予想:+0.3%、3月:-0.6%) ・22:15  米・4月設備稼働率(予想:75.0%、3月:74.8%) ・01:00  米サンフランシスコ連銀、アトランタ連銀の総裁が経済討論会参加 ・02:15  カプラン米ダラス連銀総裁が討論会参加 《WA》