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欧米為替見通し:ブラジルレアルは弱含みか、暫定政権発足も経済再建の遅れに懸念

2016/5/16 17:26 FISCO
*17:26JST 欧米為替見通し:ブラジルレアルは弱含みか、暫定政権発足も経済再建の遅れに懸念 今日の欧米外為市場では、ブラジルレアルの弱含みを予想する。発足したばかりの暫定政権に、汚職関与が疑われる人物が入閣したことなどで早くも批判が高まっているためだ。政治情勢は収束に向かわず、経済再生に遅れが出るとの懸念が強まればレアル売りに振れる可能性はあろう。 ブラジルのテメル副大統領は12日、弾劾裁判決定に伴うルセフ大統領の停職を受け大統領代行に就任し、暫定政権を発足させた。しかし、この暫定内閣には国営石油会社ペトロブラスの大規模汚職事件への関与が疑われる政治家3人が入閣。また、女性の社会進出に積極的だった前政権までとは対照的に白人男性で固めたことに対しても、国内外から批判が高まっていると報じられる。 ブラジルの10-12月期の国内総生産(GDP)は前年比-5.9%と、7期連続のマイナスを示すなど国内経済の減速は鮮明で、政権交代は経済再生のきっかけと期待される。テメル大統領代行は前週末の演説で経済の回復を最優先の課題として取り組む方針を示したが、今後汚職事件の捜査で政権運営が行き詰まれば再び政治情勢の混迷に陥る可能性はある。そうなれば経済再生に遅れが生じるとの懸念から株安・レアル安につながりそうだ。 【今日の欧米市場の予定】 21:30  米・ニューヨーク連銀製造業景気指数(5月):(予想:6.50、前回9.56) 23:00  米・NAHB住宅市場指数(5月):(予想:59、前回:58) 《WA》