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欧米為替見通し:ブラジルレアルは上げ渋り、国内政治情勢は改善見込めず

2016/4/20 17:14 FISCO
*17:14JST 欧米為替見通し:ブラジルレアルは上げ渋り、国内政治情勢は改善見込めず 今日の欧米外為市場では、ブラジルレアルは上げ渋る展開となりそうだ。ルセフ大統領の弾劾に伴い新政権発足への期待は高まっているが、政治情勢の改善は見込めない可能性があるためだ。国内経済に不透明感が増していることも、レアル買いを弱める見通し。 「違法な予算執行」を理由に行われたルセフ大統領の弾劾をめぐる採決は、下院に続き上院でも可決される見通しで、同大統領は失職する公算。新政権発足によるブラジル経済の回復期待で19日のボベスパ株価指数は上昇し、ドル・レアルも3.6160レアル台から3.5244レアルまで下落(レアルは上昇)した。しかし、後継を狙うテメル副大統領は国営石油会社ペトロブラスをめぐる汚職事件への関与が指摘され、すでに複数の弾劾請求が提出されている。このため、新政権発足後もなお政治情勢は不安定な状況は続くだろう。 また、リオデジャネイロ・オリンピックを8月に控え、国内経済の回復が遅れている点も懸念材料だ。今晩は21時発表の全国失業率や主要インフレ率はいずれも前回実績を下振れる見通しで、リセッション(景気後退)が意識されればレアル売りに振れそうだ。さらに、ブラジル中銀は26日、政策金利である基準金利を年14.25%に6会合連続で据え置きが見込まれている。こうした点で積極的なレアル買いは手控えられる展開を予想する。 【今日の欧米市場の予定】 ・17:00  南ア・3月消費者物価指数(前年比予想:+6.4%、2月:+7.0%) ・17:30  英・12-2月ILO失業率(予想:5.1%、11-1月:5.1%) ・20:00  米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:+10.0%) ・23:00  米・3月中古住宅販売件数(予想:528万件、2月:508万件) 《WA》