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欧米為替見通し:ユーロの想定外を想定せよ

2015/6/22 17:19 FISCO
*17:20JST 欧米為替見通し:ユーロの想定外を想定せよ 本日22日の欧米市場のドル・円は、緊急のユーロ圏財務相会合とユーロ圏首脳会議への警戒感から上げ渋る展開が予想される。 6月30日のギリシャ救済プログラムや国際通貨基金(IMF)への債務返済の期限に向けて、ギリシャ政府と国際債権団とのチキンレースが繰り広げられているが、本日の緊急のユーロ圏財務相会合とユーロ圏首脳会議で、両者が崖の手前で急停車するのか、それともギリシャが崖の下へ転落するのか、ある程度の目処がつくことになる。 ギリシャへの救済策が途絶えた場合、ギリシャはデフォルト(債務不履行)に陥り、ユーロ圏そして欧州連合、さらには北大西洋条約機構(NATO)からの離脱の可能性が高まることになる。 崖の下には、クリミアの併合で黒海への橋頭堡を確保し、ギリシャを傘下に入れることで地中海への橋頭堡を確保するという野望を抱くプーチン露大統領が、安全網を張って待ち構えている。 ユーロ圏や欧州連合にとって加盟国の破綻と離脱は、厳格な加盟条件である安定成長協定(財政赤字:対GDP比3%、債務残高:対GDP比60%)により、加盟国のデフォルト(債務不履行)の可能性が限りなく低いことから想定外の事態であり、欧州財務省の設立を先送りしたユーロの致命的欠陥を露呈させることになる。 2001年、ギリシャは粉飾決算でユーロに加盟し、2004年に粉飾が露呈した後も、粉飾を見抜けなかった欧州委員会は、「加盟国を離脱させる規定が無い」という理由で離脱させなかった。 経済学者であるバルファキス・ギリシャ財務相は「ゲーム理論」の専門家であり、チキンレースに勝つための戦術は狂気を装うことと熟知している。 本日の2つの緊急会議、ユーロ圏財務相会議と首脳会議では、破綻している国家ギリシャを、加盟国がデフォルト(債務不履行)に陥り離脱するという規定や手続きが無いという理由で、債務減免という金額面での妥協、6ヶ月先送りという時間面での妥協を余儀なくされ、バルファキス・ギリシャ財務相の作戦勝ちとなるのだろうか。 【今日の欧米市場の予定】 ・21:30 米・5月シカゴ連銀全米活動指数(予想:0.05、4月:-0.15) ・22:00 ユーロ圏緊急財務相会合 ・23:00 米・5月中古住宅販売件数(予想:526万戸、4月:504万戸) ・23:00 ユーロ圏・6月消費者信頼感速報値(予想:-5.8、5月:-5.5) ・02:00 ユーロ圏緊急首脳会議 《SY》