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欧米為替見通し:ギリシャのGデー?

2015/5/11 17:18 FISCO
*17:20JST 欧米為替見通し:ギリシャのGデー? 本日11日の欧米市場のドル・円は、ユーロ圏財務相会合でのギリシャ債務協議への警戒感から上げ渋る展開が予想される。 本日のユーロ圏財務相会合では、ギリシャ債務問題の最終合意は無い、と予想されており、ギリシャ政府が要請している救援プログラムの残金72億ユーロの融資実行は、依然として目処が立たないままとなっている。ギリシャ政府は、明日12日に国際通貨基金(IMF)に対して7.5億ユーロの債務返済の期限を迎える。 ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、「国際通貨基金がギリシャのデフォルトの可能性で緊急計画を策定中」と報じており、ショイブレ独財務相は、ギリシャの突然のデフォルトに警戒すべき、と警告している。 国際通貨基金は、持続不可能な債務を抱えた国への融資を原則として禁止しており、2016年の債務の対GDP比が174%まで膨らむと予想されているギリシャへの支援が困難となりつつある。もし、明日の債務が返済されなければ、国際通貨基金は、2週間後に支払いを催促し、それでも支払いが無ければ、「債務を履行しない重大性」を通知し、2週間後に専務理事が債務の履行期限が過ぎたことを理事会に通知して、ギリシャのデフォルトを確認する。 ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥った場合、グリグジット(Grexit:ギリシャのユーロ離脱)の可能性が高まることになる。IMF向け債務がデフォルトとなれば、クロスデフォルト条項に基づき、欧州救済基金を含む他の一部債権者もデフォルトを宣言できる。また、アクセラレーション(期限の利益喪失)条項に基づき、債務の残り全額を直ちに支払うよう要求できる権利も生じる。 【今日の欧米市場の予定】 ・20:00 英国中央銀行が金融政策発表(現状維持の見込み) ・23:00 米・4月労働市場情勢指数(3月:-0.3) ・ユーロ圏財務相会合 《FA》