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米国株式市場見通し:主要企業の1-3月期決算が相場材料

2015/4/18 19:11 FISCO
*19:11JST 米国株式市場見通し:主要企業の1-3月期決算が相場材料 週初は、本格化する決算発表シーズンを控えて利益確定の売り圧力が強まったほか、中国の3月貿易統計が輸出入ともに市場予想を下回り、同国の景気先行き懸念が拡大したことで下落。週半ばに入り、3月小売売上高の伸び率が14年3月以来の高水準となったほか、3月卸売物価指数(PPI)が5ヶ月ぶりに上昇となったことから買われる展開となった。半導体大手インテルの決算が好感されてハイテク株が好調となったことに加えて、欧州中央銀行(ECB)の定例理事会を受け、欧州株が全面高となったことやNY原油先物相場の上昇も好感され、堅調推移となった。ダウ、ナスダック総合指数は節目となる18,000ドル、5000ポイントをそれぞれ上回った。しかし週末にかけては原油価格が反落したほか、中国政府が空売り規制を緩和すると伝わったことや、ギリシャの債務問題を受けた欧州株安を受けて急落となった。結局、週を通じて主要株価指数は下落した。 時計・アクセサリーのフォッシル・グループはアップルウォッチに対する高い需要を受け下落。家電量販店のベストバイは、取締役会長の退任意向が報じられ売られた。検索大手のグーグルは、欧州委員会が独占禁止法違反で同社を提訴すると決定したことで下落。大手行のバンク・オブ・アメリカは決算内容が嫌気され軟調推移となった。フラッシュメモリのサンディスクも冴えない決算を発表して下落した。一方で、銀行大手のJP モルガン・チェースは決算内容が好感され上昇。半導体のインテルは、売上高が市場予想をやや下ぶれたものの増益となり買われた。航空大手のデルタ・エアラインズは決算内容が好感されたほか、国際線の輸送能力を今冬に3%縮小する計画を明らかにし上昇。動画ストリーミングのネットフリックスは、海外の会員数が飛躍的に伸びたことを受け急伸となった。 今週も引き続き主要企業の1-3月期決算が相場材料となる。先週、半導体のインテルが大手ハイテク銘柄の中でいち早く決算発表を行い、増益となった影響からナスダック総合指数が5,000ポイントを上回る場面もあり、ハイテク大手の決算に注目が集まっている。また、携帯端末のアップルは24日に「Apple Watch」の世界同時発売を行う。同社は、27日のマーケット終了後に決算発表も控えていることから、短期トレーディング目的の売買が増える可能性もあるだろう。 その他のハイテク銘柄では、ITサービスのIBM(20日)、交流サイトのフェイスブック(22日)、半導体のクアルコム(22日)、ソフトウェアのマイクロソフト(23日)などの決算が控えている。IBMはハードウェア事業などの低採算事業を売却することで事業構造の転換を図っているが、11四半期連続の減収となっており、今回も売上高の低迷やドル高の影響が予想される。新たに成長分野と定めたクラウド、アナリティクス、エンゲージメント(モバイル・ソーシャル・セキュリティ)の3分野の業績に注目したい。 ダウ構成銘柄では通信のベライゾン(21日)と保険のトラベラーズ(21日)、ファストフードのマクドナルド(22日)、航空機のボーイング(22日)、化学製品のスリーエム(23日)の決算発表が予定されている。他の主要企業ではファストフードのヤム・ブランズ(21日)や通信のAT&T(22日)、化学のダウ・ケミカル(23日)、コーヒーチェーンのスターバックス(23日)、自動車のGM(23日)などの決算も控えている。スターバックスは、1−3月期及び通期(14年10月~15年9月期)の利益見通しをやや引き上げているほか、1対2の株式分割を今月行ったことで、新規の買いが入りやすい状況となっている。 米国の確定申告期限を通過したことで当面、節税目的で拠出された退職積立資金が株式市場に流入しやすい時期となる。3月下旬に下落の目立ったバイオやハイテクなどの成長株に下げとまりを確認できるかどうかが焦点となる。 《TN》