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【2015年の相場展望】(A)今後の日本株の動向:6月の成長戦略の進展に注目

2015/2/4 19:05 FISCO
*19:05JST 【2015年の相場展望】(A)今後の日本株の動向:6月の成長戦略の進展に注目 1月29日にフィスコが開催した個人投資家向けセミナー「FISCOアプリで読み解く2015年の相場展望」では、アナリストの田代昌之が日本株の需給面を読み解き、2015年の日本株の方向性を示した。主な内容は以下の通り。 ■「日本株は下がり難く、上がり難い」 冒頭に提示した結論は、「日本株は下がり難く、上がり難い」である。 ■「下がり難い」背景 まず、「下がり難い」背景として、日銀によるETF買入れ、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や共済年金など年金系の買い、そして個人投資家の買い、の3つが挙げられる。 日銀は年間3兆円、年金系は推測ベースだが今後2-3年に渡って年間5兆円ほどの資金流入が期待できよう。個人投資家の買いというのは小額投資非課税制度(NISA)を指す。NISA口座を通じて昨年1.4兆円が株式市場に流れている。今年は昨年より減りそうだが、1兆円ほどの資金流入は期待できよう。これらの買い需要が期待できることから、日本株は「下がり難い」と考えている。 ■「上がり難い」背景 一方、「上がり難い」背景は2点。1つ目は、「下がり難い」で述べた買いの3主体(日銀、年金、個人投資家)はいずれも下がった局面で買いに動く、つまり「逆張り相場」で初めて動く買い主体であって、上昇局面ではなかなか乗ってこない、ということだ。 指数が高値更新で動くには、どうしても海外投資家の存在が必要となる。その海外投資家については、足元のオプション市場や先物市場の売買動向を見る限り、積極的に動いていない。これが「上がり難い」と考える2つ目の要因である。「官製相場」で下に動き難いことから売りも手控え、日本株に対しては「ニュートラル」といった投資スタンスか。海外投資家のやる気の無さは裁定買い残が12年9月以来の低い水準まで減少していることからもわかる。 ■日経VIの低下の意味するところ また、日経VI(ボラティリティ・インデックス)は21p台と低い水準で推移しており、ダブルバズーカが炸裂した昨年10月31日前の水準まで低下している。一般的にボラティリティの低下は先行き警戒感の後退などポジティブな意味合いがある。 ただ、足元の低下は裁定買いの減少やオプション市場の売買低迷など市場参加者の減少が主因となっていると推測。市場の体温が低下しているのは、「官製相場」の副作用との見方もできよう。 ■成長戦略の実行力に注目 では、海外投資家は何を待っているのだろうか。ポイントは「アベノミクス第3の矢」だと考える。つまり「成長戦略」の実行力だ。「岩盤規制にドリルで穴を開ける」と声高に宣言したのが昨年1月のダボス会議。あれから1年経過するが、明確な筋道は見えてこない。 ■ポイントは6月と想定 「成長戦略」の進展が期待できる時期はいつ頃だろうか?その時期は「6月」と見ている。4月に「統一地方選挙」を控えている以上、「岩盤規制」の1つである「農協改革」は進め難い。通常国会は6月に会期末を迎えることから、「統一地方選挙」が終わってから6月までの2ヶ月間(統一地方選は4月12日と26日)に何らかの具体策及び進展が見られると考えている。 また、6月にはOPECの総会も開催される。足元、欧米資源メジャーの株価が乱高下しているが、6月以降、沈静化を迎えると想定。こうした背景から、日本株に明確な動きが出るのは「6月」と見ている。 (アナリスト 田代昌之) フィスコ個人投資家向けセミナー 「FISCOアプリで読み解く2015年の相場展望」 セミナー資料より抜粋 《NO》