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欧米為替見通し:ギリシャのブラックスワンに要警戒

2015/1/26 17:11 FISCO
*17:11JST 欧米為替見通し:ギリシャのブラックスワンに要警戒 本日26日の欧米市場のドル・円は、ギリシャで急進左派連合政権の樹立の可能性が高まったことで、リスク回避の円買いで上げ渋る展開が予想される。 ギリシャ議会選挙では、緊縮財政に反対する急進左派連合が圧勝し、ツィプラス急進左派連合党首は、本日中に首相に就任し、28日までに新政権が樹立される可能性が高まった。 ツィプラス急進左派連合党首は、「壊滅的な緊縮は終わった。恐怖と独裁、屈辱と苦難、服従する日々は終わった。公平かつ相互の利益となるような解決策に向けて、ユーロ圏指導者と協力する。ギリシャと国民が失った尊厳を回復することを優先する」と述べた。 喫緊の課題は、2月末に期限を迎える「トロイカ」(欧州連合・欧州中央銀行・国際通貨基金)によるギリシャ金融支援プログラム(2400億ユーロ)での70億ユーロの支援だが、ツィプラス急進左派連合党首は、トロイカではなく、欧州連合を交渉相手にする、と述べている。 次期ギリシャ財務相候補のバロウファキス氏は、1940年10月28日に連合国だったギリシャが、枢軸国であるイタリア、そしてドイツとの戦い(第2次世界大戦)を始めた時の精神を喚起している。 イタリア人のドラギ欧州中銀総裁とドイツ人のメルケル独首相、バイトマン独連銀総裁は、どう受け止めているのだろうか。 最悪のシナリオ(ブラックスワン)としては、緊縮財政や債務再編の交渉が決裂し、ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥る可能性、ユーロ圏から離脱する可能性、などを警戒せざるを得ない状況となりつつある。 1914年6月28日にサラエボで発射された一発の銃弾が、ヨーロッパ全土を荒廃させた第1次世界大戦に繋がるとは、当時、誰も予想出来なかった。 【今日の欧米市場の予定】 18:00 独・1月IFO企業景況感指数(予想:106.5、12月:105.5) ユーロ圏財務相会合 米議会予算局が財政・経済見通し発表 《KO》