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決算を手掛かりとした短期物色が中心

2023/8/7 8:28 FISCO
*08:28JST 決算を手掛かりとした短期物色が中心  7日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。4日の米国市場はNYダウが150ドル安、ナスダックは50ポイント安だった。7月の米雇用統計が労働市場のひっ迫緩和を示し、金利先高観の後退に伴い買い先行で始まった。米長期金利の低下やアマゾン・ドット・コムの好決算を好感した動きも見られた。しかし、賃金の上昇が予想を上回り、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測も完全に払しょくせず、終盤にかけて下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比170円安の31980円。円相場は1ドル141円80銭台で推移している。  シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物のナイトセッションは、売り一巡後に32290円まで買われる場面も見られたが、終盤にかけて軟化し、31930円と安値圏で終えていた。32000円水準では強弱感が対立しやすく、先週の大幅な調整に対する反動を期待しつつも、自律反発の域は脱せないだろう。  また、引き続き決算発表がピークを迎えていることもあり、国内外の機関投資家は積極的な売買を手控えると考えられ、先物主導によるインデックスに絡んだ商いに振らされやすい需給状況と考えられる。また、週末は祝日となることから商いは膨らみづらいなか、米消費者物価指数(CPI)の発表を控えた警戒感などもくすぶると考えられ、決算を手掛かりとした短期的な売買が中心になりそうだ。予想を上回る決算を発表した企業などへ、短期の値幅取り狙いの資金が集中する展開を想定。  日経平均は32000円を挟んだ攻防になりそうだが、32000円を下回っての推移が継続するようだと、7月12日の安値31791円辺りを仕掛けてくる動きには注意しておく必要はありそうだ。足もとでのレンジ下限での推移であり、積極的な売り仕掛け的な動きは限られると考えられるものの、現状は売り方優位の需給状況だろう。一方で、下値の堅さが意識される局面においては、節目の32500円のほか、マド埋めとなる25日線水準の32700円辺りがターゲットになりそうだ。トレンドが出やすいのは決算通過後になりそうだが、次第に押し目買い意欲の強さが意識されてくるだろう。 《AK》