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12日の香港市場概況:ハンセン1.3%安で続落、BYDは12%急落

2022/7/12 18:00 FISCO
*18:00JST 12日の香港市場概況:ハンセン1.3%安で続落、BYDは12%急落 12日の香港市場は、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比279.46ポイント(1.32%)安の20844.74ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も129.27ポイント(1.77%)安の7191.64ポイントとそろって続落した(ハンセン指数は終値で約1カ月半ぶり安値)。売買代金は1154億9070万香港ドルとなっている(11日は1194億6470万香港ドル)。 前日の軟調地合いを継ぐ流れ。中国各地などで新型コロナウイルス感染が再拡大し、行動制限など防疫措置が強化されていることを懸念している。米ドル高が進行する中、新興マーケットから資金が流出するとの不安も重しだ。ただ、下値を叩くような売りはみられない。中国経済対策に対する期待感が根強いほか、前日に公表された6月の金融統計で、人民元建て融資が予想以上に伸びたことなどが好感されている。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が11.9%安、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(9988/HK)が5.4%安、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が4.6%安と下げが目立った。BYDに関しては、有力投資家の保有株売却観測も逆風。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏の率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが保有BYD株を11日に売却した——とする観測が流れた。BYDは「状況を確認中」とコメントしている。 セクター別では、自動車が安い。上記したBYDのほか、蔚来集団(9866/HK)が6.1%、小鵬汽車(9868/HK)が3.9%、五菱汽車集団HD(305/HK)が3.3%ずつ下落した。 医薬品セクターも急落。四環医薬HD集団(460/HK)が6.3%安、康希諾生物(6185/HK)が6.2%安、上海復星医薬集団(2196/HK)と百済神州(6160/HK)がそろって5.6%安と値を下げた。 半面、ゼネコン株は逆行高。中国中鉄(390/HK)が2.8%、中国交通建設(1800/HK)が2.0%、中国鉄建(1186/HK)が0.8%ずつ上昇した。国家発展改革委員会と交通運輸部は12日、2035年の総延長約46万1000キロメートル(地球11.5周回分)を目指す長期の道路整備計画を発表。建設特需の期待感が先行した。また、中国政府は専項債(公益事業向け資金調達を行う特別地方債)の前倒し発行を計画している——との観測も改めて材料視されている。 一方、本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.97%安の3281.47ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。医薬品株、銀行・保険株、素材株、軍事関連株なども売られた。半面、ゼネコン株は高い。発電・電力設備株、エネルギー株、不動産株、物流関連株の一角も買われた。 亜州リサーチ(株) 《FA》