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日プロ Research Memo(6):2022年5月期は計画を上回り2ケタ営業増益で着地

2022/9/6 15:16 FISCO
*15:16JST 日プロ Research Memo(6):2022年5月期は計画を上回り2ケタ営業増益で着地 ■業績動向 1. 2022年5月期連結業績の概要 日本プロセス<9651>の2022年5月期の連結業績は、売上高が前期比4.0%増の7,947百万円、営業利益が同10.5%増の775百万円、経常利益が同0.6%増の808百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.1%減の532百万円だった。なお収益認識会計基準適用の影響として、従来方法に比べて売上高が291百万円増加、売上原価が227百万円増加、営業利益、経常利益、税金等調整前当期純利益がそれぞれ64百万円増加している。 上期は特定情報システムにおける大規模案件の立ち上げ遅れで期初計画を下回ったが、下期に体制を強化して挽回し、通期ベースでは期初計画を上回り2ケタ営業増益で着地した。全体として受注が堅調に推移し、プロジェクト管理強化による不採算プロジェクトのミニマム化や経費抑制なども寄与した。売上総利益は3.7%増加し、売上総利益率は22.2%で0.1ポイント低下した。販管費は1.1%減少し、販管費比率は12.4%で0.7ポイント低下した。この結果、売上高営業利益率は9.8%まで上昇し、中期目標としている10%以上に接近した。経常利益は営業外収益で保険解約返戻金が減少したため小幅増益にとどまり、親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等が増加したため小幅減益だった。 組込システムが大幅伸長、自動車システムも堅調 2. セグメント別動向 セグメント別の動向は以下のとおりである。 (1) 制御システム 制御システムは、売上高が前期比2.9%減の1,408百万円、セグメント利益(調整前営業利益)が同17.8%減の330百万円だった。全体として減収減益となり、セグメント利益率は23.4%で4.3ポイント低下した。エネルギー関連分野では再生可能エネルギーシステムの大規模請負案件(電力グリッドシステム)を受注したが、火力発電所向け監視・制御システムの作業量が減少した。交通関連分野ではATOSの次期リプレース案件がスタートしたが、JR在来線運行管理システムの大規模請負案件の作業量が第4四半期に減少した。新幹線、海外高速は横ばいだった。 (2) 自動車システム 自動車システムは、売上高が前期比3.6%増の1,871百万円、セグメント利益が同4.4%増の490百万円だった。セグメント利益率は26.2%で0.2ポイント上昇した。AD・ADAS関連がコロナ禍や開発端境期の影響で減少したが、電動化案件が開発規模拡大に伴ない好調だった。車載情報ではクラスターメーターを新規受注した。パワートレイン制御(エンジン制御、変速機制御)は横ばいだった。 (3) 特定情報システム 特定情報システムは、売上高が前期比8.2%増の739百万円、セグメント利益が同8.0%増の165百万円だった。セグメント利益率は22.4%で0.1ポイント低下した。AD・ADAS関連の画像認識・識別案件が好調だった。また、危機管理関連の大規模請負案件については立ち上げが遅れたものの、下期に体制を拡大して挽回した。 (4) 組込システム 組込システムは、売上高が前期比13.4%増の1,223百万円、セグメント利益が同29.8%増の284百万円だった。セグメント利益率は23.3%で3.0ポイント上昇した。ストレージデバイスは、既存製品及び新ストレージ開発とも、担当範囲が拡大して好調に推移した。前期に実施した体制強化も寄与して利益率が向上した。IoT建設機械関連は開発案件の谷間となって減少した。 (5) 産業・ITCソリューション 産業・ICTソリューションは、売上高が前期比3.1%増の2,705百万円、セグメント利益が同7.1%増の510百万円だった。セグメント利益率は18.9%で0.7ポイント上昇した。鉄道関連がコロナ禍に伴う鉄道事業者の投資抑制・先送りで減少したが、航空宇宙関連の大規模リプレース案件が体制を拡大して好調に推移し、システム構築関連ではクラウドシステム構築案件や開発環境構築案件が増加した。社会基盤関連では消防システムが堅調だった。 財務の健全性は極めて高い 3. 財務の状況 財務面を見ると、2022年5月期末時点の総資産は11,735百万円で前期末比46百万円減少した。現金及び預金が有価証券の償還等で465百万円増加、売上債権等が206百万円増加したが、有価証券が199百万円減少、投資有価証券が保有株式等の時価下落に伴って653百万円減少した。負債合計は2,064百万円で42百万円減少した。賞与引当金が123百万円増加したが、未払債務が133百万円減少、退職給付引当金が45百万円減少した。純資産は9,671百万円で4百万円減少した。利益剰余金が273百万円増加したが、投資有価証券の時価下落に伴ってその他有価証券評価差額金が279百万円減少した。この結果、自己資本比率は82.4%となり0.3ポイント上昇した。無借金経営で内部留保は潤沢である。財務健全性は極めて高いと弊社では評価している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《ST》
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独立系のシステム開発会社。制御・組込システム開発を主力とし、通信、交通、流通、情報、金融向けのシステムに強み。航空宇宙分野は一部案件がテストフェーズに入り体制縮小。単価上昇が寄与し、中間期は増収増益。 記:2024/01/26