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No.1 Research Memo(4):環境良好なビジサポ通じて顧客啓蒙進む。ストック収益拡大で低利益率にメス(2)
2021/12/6 15:14
FISCO
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*15:14JST No.1 Research Memo(4):環境良好なビジサポ通じて顧客啓蒙進む。ストック収益拡大で低利益率にメス(2) ■業績動向 3. No.1ビジネスサポートが急成長 2020年9月からサービス開始した「No.1ビジネスサポート」も堅調に伸びている。同サービスは多くの中小企業が抱える「経営のアドバイスを聞ける相手がいない」「ネットワークが不調だ」「急いでパソコンに関する困りごとを解決したい」といった経営やIT面での広範な課題に対し、総合的に応えるサービスである。中小企業におけるIT人材不足は深刻であり、IT活用も進みづらいなか、No.1<
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>のこういった包括的なソリューションに対する需要は強い。同サービスは既存顧客のほか新規顧客にも受け入れられている状況で、顧客開拓にも大きく寄与している。その結果、2022年2月期第2四半期末時点での契約件数は2,313件と、前期末時点での1,030件から急増している。 同サービスの訴求力を高めている要素のひとつに、同社の抱えるビジネスコンサルタント(ビジコン)の存在が挙げられる。ビジコンは、顧客を定期的に訪問し、顧客のニーズや課題を把握したうえで、企業の状況や環境に合わせて最適なサービスを提供する役割を担っている。中小企業の抱える課題感はIT領域だけにとどまらず経営全般にわたり、かつ「ボトルネックが何か」も不鮮明という状況である。こうしたなか、同社のビジコンは顧客の課題をブレークダウンし、それと各ソリューションをマッチさせる。結果、顧客満足度は高まり、またクロスセル・アップセルにもつながっている。 ビジコンにはIT領域にとどまらない高いスキルが要求されるが、同社は人材育成にも積極的で、問題をカバーしている。ビジコンについては、営業部に配属された人員のなかから適正のある人員を異動させ、ビジコン人員としている。同社は社員を早期に育成し、配属から約3ヶ月でビジネスサポート活動ができるようにしている。加えて、直近では中小企業のDXに向けた取り組みにも意欲的である。同社の顧客層は現状「DXの必要性を認識する段階」にある。そうした中、同社は自社従業員に第三者認証機関による「DXアドバイザー」といったDX関連の認定を取得させるなどし、同社主導による顧客啓蒙を進めている。いわば市場醸成の段階であり、今後顧客層においてDXが本格普及する際、各種ソリューションを展開して収益の収穫期を迎える考えである。 4. システム投資による生産性の向上 同社は営業利益率の向上に向け、社内のシステム投資も推進している。顧客情報の管理などを主とした効率化の取り組みであり、同社の強みである顧客関係の維持を背景とした営業力の強化につながる計画だ。 現在、主要顧客のOA機器といった設備の入れ替え時、そのタイミングに合わせて競合他社が商材提案し、入れ替え需要を奪われるといった問題が起こっている。とりわけクロスセル・アップセルしやすく購買意欲の高い顧客が狙われるケースが多く、同社の収益性ポテンシャルの押し下げ要因となっている。こうした問題は顧客情報の統合・管理面から生じると認識しており、解決に向けて顧客情報の効率管理に向けたシステム投資を進めている。 5. 積極的なブランディング 同社は2021年7月と10月において、ブランディング戦略の第一弾として著名人をイメージキャラクターに起用したプロモーションを打ち出した。同社の経営理念「日本の会社を元気にする一番の力へ。」を軸に、顧客の経営課題に寄り添う「社長の味方」というイメージを訴求し、ブランドの認知度を向上させる。これにより、同社は営業や人材採用の強化を図る考えだ。 従来同社は他社製品の卸売りが主なビジネスだったものの、ビジネスサポートの推進に注力するなか、「商材」を接点とした点での取引関係から、「会社」を軸とした多方面での取引関係に移りつつある。同プロモーションは経営全般で漠然とした課題感を抱える中小企業の注目を集め、No.1ビジネスサポートの受注ペースをさらに加速させるものと弊社は予想する。 6. 財務状況 2022年2月期第2四半期末の総資産は前期末比238百万円減少の6,852百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産は320百万円減少し、4,705百万円となった。これは主に、受取手形及び売掛金の減少360百万円、原材料及び貯蔵品の減少121百万円によるものである。固定資産は、82百万円増加し、2,146百万円となった。これは主に、有形固定資産の増加26百万円、投資その他の資産の増加60百万円によるものである。 負債合計は前期末比228百万円減少の4,371百万円となった。流動負債は155百万円減少し、2,910百万円となった。これは主に、支払手形及び買掛金の減少267百万円、未払金の減少186百万円、未払法人税等の減少67百万円、その他(未払消費税等)の減少94百万円によるものである。固定負債は72百万円減少し、1,460百万円となった。これは主に、長期借入金の減少112百万円によるものである。純資産は前期末比で9百万円減少し、2,481百万円となった。これは主に、自己株式の取得による減少138百万円によるものである。 2022年2月期第2四半期末の現金及び現金同等物は1,814百万円と、前期末と比べ33百万円増加した。営業活動によるキャッシュ・フローは116百万円の収入となり、投資活動によるキャッシュ・フロー188百万円の支出を下回った。投資活動によるキャッシュ・フローの主な内訳は、有形固定資産の取得による支出66百万円、無形固定資産の取得による支出37百万円、子会社株式の条件付取得対価の支払額23百万円となった。営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの差額であるフリー・キャッシュ・フローは72百万円のマイナスとなったものの、上記の通り同社の収益性は改善傾向にあり、中長期的にはキャッシュ創造力も高まってくると弊社は予想する。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希) 《ST》
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