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城南進研 Research Memo(4):映像授業部門とデジタル教材・児童教育部門が増収に(1)

2021/8/23 15:04 FISCO
*15:04JST 城南進研 Research Memo(4):映像授業部門とデジタル教材・児童教育部門が増収に(1) ■城南進学研究社<4720>の業績の動向 2. 部門別・グループ会社別の売上動向 (1) 個別指導部門 個別指導部門では「城南コベッツ」ブランドの個別指導塾(小中高及び高卒生対象:1講師につき生徒数2名)を、直営とFC方式で展開しているほか、2018年より開始した新業態として「城南予備校DUO」(中高及び高卒生対象:1講師につき生徒数最大10名)の直営教室を「城南コベッツ」に併設する格好で展開している。「城南予備校DUO」は、プロの講師による学習指導とAI教材を組み合わせた効率的な学習プログラムを提供している。AI教材による教育サービスは競合他社も導入し始めているが、同社はプロ講師によるアクティブラーニング形式の指導やマンツーマン指導などのメニューを組み合わせることで差別化を図っている。 2021年3月期の売上高は前期比13.4%減の1,760百万円となり、内訳は直営が同15.2%減の1,463百万円、FCが同3.2%減の297百万円であった。少子化に伴う学習塾の生徒獲得競争激化が続くなか、直営についてはコロナ禍の影響で春の新規生徒募集が低学年を中心に低調に推移したことに加え、学校の夏休み期間短縮の影響で夏期講習の売上が減少したこと、下期もコロナ禍の影響により生徒数の回復が限定的にとどまったことなどが減収要因となった。教室数については、不採算教室の整理統合による利益体質の強化を進めたことにより、2021年3月末時点で「城南コベッツ」の直営が前期末比2教室減の51教室、FCが同3教室減の198教室となった。また、「城南予備校DUO」については直営で14教室と前期末比で横ばいとなった。 「城南予備校DUO」に関しては、「城南コベッツ」との併設による展開を進めている。「城南コベッツ」については個別科目の成績向上に力点を置いており、「城南予備校DUO」はPBL(Project Based Learning:問題解決型学習)を実践する教場として位置づけている。PBLとは、生徒が自ら課題を見つけ、その課題を解決するまでの過程でさまざまな知識を習得していく学習法で、アクティブラーニングの一つである。 (2) 映像事業部門 映像事業部門では、大手予備校・河合塾のフランチャイジー(FCオーナー)として「河合塾マナビス」(高校生対象)を展開している。映像授業はビデオオンデマンド方式で授業を視聴するため、生徒自身のペースで勉強を進めることができる点が特徴となっており、同社はそこに予備校運営で培った指導ノウハウを組み合わせることで、高い評価を得て生徒数の獲得に成功している。具体的には、同社は予備校で大学受験指導経験のある人材が指導しているのに対して、競合FCは小・中学生向けをメインとした学習塾が多く、受験対策や進路指導等のノウハウに関して差が出ているものと思われる。 2021年3月期の売上高は前期比7.9%増の1,482百万円と増収基調が続いた。コロナ禍においても在宅でリモート授業を受講できる体制を早期に整備するなど、オンライン教育サービスの強みが活きた格好で、生徒数、生徒当たり単価ともに上昇した。一方、2021年3月末の校舎数は前期末比2校舎減の21校となった。稼働率の低い校舎を閉鎖したことによる。「河合塾マナビス」全体の教室数は前期末比5校増の340校(うち、FC校舎数278校)と拡大基調が続いており、同社においても30校体制の構築を当面の目標として掲げている。 (3) 幼少教育部門 幼少教育部門では、乳幼児を対象とした育脳教室「くぼたのうけん」(直営7教室)、英語が学べる学童保育「放課後ホームステイ E-CAMP」(1教室)、算数に特化した個別指導塾「りんご塾」(5教室)、「城南ルミナ保育園」(1園)に加えて、2019年11月に吸収合併した(株)ジー・イー・エヌの英語スクール「ズー・フォニックス・アカデミー」(乳幼児、小学生を対象、直営・FC合計で15校)が含まれる。 2021年3月期の売上高は、「ズー・フォニックス・アカデミー」が加わったことにより、前期比25.1%増の537百万円となったが、2020年3月期の売上高に「ズー・フォニックス・アカデミー」を加えた同じ基準で比較すると、約9%の減収となる。コロナ禍に伴う政府の緊急事態宣言発出に伴い、2020年4月から5月にかけて「くぼたのうけん」「りんご塾」「ズー・フォニックス・アカデミー」を休校としたことが減収要因となった。「くぼたのうけん」「ズー・フォニックス・アカデミー」については5月からオンライン形式でのレッスンを再開し、6月には通常レッスンも再開している。 また、「くぼたのうけん」のソリューション事業(「くぼた式育児法」を外部の教育機関(幼稚園、保育園等)に提供するサービス)については、すべてのグループ保育園への導入を完了した以外は、コロナ禍で営業活動を実施できなかったため、導入園数を積み上げることができなかった。2021年3月末の導入数は、契約団体数で44件と前期末比19件の増加となったが、グループ内保育園への導入のため売上高への影響がなかった。また、「ズー・フォニックス・アカデミー」の校舎数は前期末比で4校舎減少し、売上高は減収となった。一方、保育園についてはコロナ禍でも通常通りの営業を継続したことにより、売上高は堅調に推移した。 なお、新たな取り組みとして、「くぼたのうけん」や「りんご塾」「ズー・フォニックス・アカデミー」「アトリエ太陽の子(絵画教室)」「そろタッチ※1」といった複数の乳幼児向け教育サービスを1ヶ所で提供する「城南ブレインパーク」を2021年3月末までに4校(2020年4月自由が丘、立川、9月表参道、2021年2月豊洲)開設している。同パークは「くぼたのうけん」の拠点にその他の教育サービスを追加し、曜日ごとに各種教育サービスを提供している。脳育×STEAM教育※2で子どもの「たくましい知性」と「しなやかな感性」を伸ばし、発想力や想像力、数学的思考力、コミュニケーション能力などの能力開発に取り組んでいる。開設当初はコロナ禍で生徒数も伸び悩んでいたが、第2四半期以降は生徒数も徐々に増え始めており、複数サービスを受講する生徒数も増加している。 ※1 「そろタッチ」とは、そろばんの仕組みをタブレット端末で応用した、新しい暗算学習法。 ※2 STEAM教育とは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術)、Mathematics(数学)を統合的に学習する教育理念のことを指す。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《AS》
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4720 東証スタンダード
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時価総額 3,334百万円
関東を中心にAI教材活用の個別指導塾「城南コベッツ」を展開。映像授業教室や幼少教育なども。教育事業は売上横ばい。幼少教育部門は増収だが、個別指導部門が伸び悩む。販管費減少。24.3期3Qは営業黒字転換。 記:2024/04/07