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TDCソフト Research Memo(5):2021年3月期は減収も高付加価値化により営業利益率向上(1)

2021/7/1 15:25 FISCO
*15:25JST TDCソフト Research Memo(5):2021年3月期は減収も高付加価値化により営業利益率向上(1) ■業績動向 1. 2021年3月期の業績概要 情報サービス産業を取り巻く環境は、クラウドコンピューティング、AI、IoT、RPA、ブロックチェーン、マイクロサービス等の技術革新によるDXの潮流が、企業の競争力強化に向けた戦略的投資需要を高め、IT投資需要は増加基調で推移していくことが見込まれている。また、コロナ禍によってTDCソフト<4687>においても金融ITソリューション分野で一部案件の延伸・中断のほか、対面営業の制限といった形で受注活動への影響が発生したが、一方で情報サービス産業においては、企業のDX推進に向けた需要も見込まれている。 このような環境のなかで、同社グループは2019年4月から2022年3月における中期経営計画「Shift to the Smart SI」に基づき「次世代型のシステムインテグレーター」を目指し、市場の潜在ニーズを捉え、デジタル技術の新たな潮流に対応した次世代型SI事業へと進化することをビジョンに掲げている。 2. 2021年3月期業績 2021年3月期の売上高は27,292百万円(前期比1.8%減)、営業利益2,358百万円(同6.9%増)、経常利益2,564百万円(同13.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,711百万円(同14.1%増)だった。コロナ禍によって金融ITソリューション分野で一部案件の延伸または一時中断、対面営業の制限によって受注活動に影響が出ているが、中期経営計画に基づく取り組みを推進した。今後の社会やビジネスに大きなインパクトをもたらすテクノロジーを注力分野として見定めており、特に2020年3月期より重点戦略分野として定めているアジャイル関連事業やセキュリティ関連事業等が順調に拡大しており、この2事業を含む次世代型SI事業分野は売上高構成比の12.3%を占めるまでに成長している。また、中期経営計画に基づく高付加価値分野である同事業の拡大によって営業利益率が8.6%(同0.7%増)と向上している。 3. 事業分野別の業績 (1) ITコンサルティング&サービス 顧客のDX推進に向けたIT戦略やシステム化構想の立案、技術コンサルティング、最新の技術や開発手法の教育サービスの提供や、自社開発のクラウドアプリケーションサービスの提供、BI/DWH、ERP/CRMに関連するソリューションサービスの提供を行っている。2021年3月期においてはBI/DWH、ETL※等のデータ分析基盤関連の案件が堅調に推移したことにより、売上高は前期比91.0%増収の2,458百万円となった。 ※ETL:Extract/Transform/Loadの略。データベースや基幹システムなど複数の情報源からデータを抽出・加工し、DWHへの書き出しを行う処理のこと。 (2) 金融ITソリューション 金融業向けにシステム化構想・設計・開発・保守などの統合的なITソリューションの提供を行っており、2021年3月期においてはポイントカード関連向けのシステム開発案件等が堅調に推移した。一方で、保険業向けの案件が収束したことにより、売上高は前期比15.1%減収の13,276百万円だった。 (3) 公共法人ITソリューション 流通業、製造業、サービス業や公共向けにシステム化構想・設計・開発・保守などの統合的なITソリューションの提供を行っており、2021年3月期においては製造業、運輸行向けの開発案件等が堅調に推移し、売上高は前期比7.9%増収の7,945百万円となった。 (4) プラットフォームソリューション ITインフラの環境設計、構築、運用支援、ネットワーク製品開発、ネットワークインテグレーション等の提供を行っている。2021年3月期については、通信業や官公庁向けのITインフラ構築案件が堅調に推移しており、売上高は前期比2.8%増収の3,612百万円だった。 (執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一) 《YM》
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独立系システムインテグレータ。金融業界のITソリューションに強み。クラウド型システム開発ツールなど自社製品の販売も。金融ITソリューションは増収。銀行系システム開発案件等が牽引。24.3期2Qは2桁増収。 記:2023/12/26