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アウトソシング Research Memo(10):21年12月期は中経における計画値(2年目)を上回る水準となる見通し
2021/4/23 15:20
FISCO
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*15:20JST アウトソシング Research Memo(10):21年12月期は中経における計画値(2年目)を上回る水準となる見通し ■業績見通し 1. 2021年12月期の業績予想 2021年12月期の業績予想(IFRS)についてアウトソーシング<
2427
>は、売上収益を前期比44.0%増の528,000百万円、営業利益を同75.1%増の25,100百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益を同285.0%増の12,800百万円と大幅な増収増益の実現により、2年目を迎える中期経営計画における計画値を上回る水準を見込んでいる。 売上収益はすべての事業が伸長する見通しである。特に、「海外技術系」の伸びが著しいのは、コロナ禍の影響からの回復に加え、2021年1月21日に買収手続きが完了したCPL社の寄与によるところが大きい。 利益面でも、増収に伴う収益の底上げにより大幅な増益となり、営業利益率は4.8%(前期は3.9%)とコロナ禍前を上回る水準を見込んでいる※。 ※過去の営業利益率の推移を振り返ると、2018年12月期が4.7%、2019年12月期が4.2%、2020年12月期が3.9%となっている。 2. 事業別の業績見通しと活動方針 (1) 国内技術系アウトソーシング事業 売上収益を前期比25.7%増の130,500百万円、セグメント利益を同11.4%増の9,500百万円と見込んでいる。稼働率は2020年12月期末で例年水準(95%)に戻っており、取引先のコロナ対策も進んでいることから、同水準で推移する想定としているほか、好調業種のニーズはさらに拡大する見通しである。また、「派遣2.0」については、旺盛な引き合いが継続しており、2021年12月期末には668稼働(前期末比366増)を目指している。KENスクールで確立したスキーム等により、2021年12月期末の外勤社員数21,300名(前期末比3,150名純増)を計画しているが、そのうち、2021年4月入社の新卒採用を2,300名(前年実績は2,000名)、中途採用を年間4,700名(前年実績は4,200名)に増やす計画である。 (2) 国内製造系アウトソーシング事業 売上収益を前期比63.2%増の105,600百万円、セグメント利益を同64.3%増の9,800百万円と大幅な伸びを見込んでいる。自動車関連はさらなる増産が想定されるほか、電子部品関連も5Gやリモート需要の拡大が期待される。特に、「CSM」導入需要は旺盛であり、これによる受注競争のアドバンテージを活かして新たに大手自動車メーカーからの一括受注にも成功し、グループ各社への展開や他メーカーも合わせ、通期で3,600名(業界淘汰のM&Aを含まず)の獲得を目指す。労働需給はメーカーの急速な増産体制等で一気にひっ迫する見通しであるが、業界淘汰(M&A)を含め、採用チャネルの拡大により11,900名を採用し、2021年12月期末の外勤社員数21,500名(前期末比4,961名増)を計画している。 (3) 国内サービス系アウトソーシング事業 売上収益を前期比25.0%増の31,000百万円、セグメント利益を同8.5%増の3,100百万円と見込んでいる。引き続き米軍施設向けアウトソーシング事業の拡大を図る。すでに大型案件の受注残が積み上がっていることに加え、ボンド(履行保証保険)枠のさらなる拡大やM&Aによる海外企業との連携強化等により、これまで以上の大型案件を受注できる体制を構築する計画である。 (4) 海外技術系アウトソーシング事業 売上収益を前期比180.5%増の110,700百万円、セグメント利益を同466.2%増の5,600百万円と大幅な拡大を見込んでいる。各国・各事業においてwithコロナでも成長できる体制が整ってきたことから、前期からの回復やCPL社の連結化が業績の伸びに大きく寄与する見通しである。特に、CPL社の強みとするヘルスケア・ITを中心とした事業基盤の強化や顧客基盤の拡充を図るほか、既存の欧州・英国事業とのシナジー創出にも取り組む計画である。採用面においても、英国におけるワクチン接種後のロックダウン解除や豪州における経済の回復により、人材確保がしやすい状況が見込まれる。 (5) 海外製造系及びサービス系アウトソーシング事業 売上収益を前期比12.1%増の150,000百万円、セグメント利益を同129.4%増の6,500百万円と見込んでいる。1)ドイツの製造系は回復の遅れが見込まれるため、組織・体制のスリム化を図る一方、エンジニアリング事業やコールセンター向けBPO事業など、2020年12月期下期からの取り組みが堅調に推移するほか、2)好調なオランダのEC関連事業はコロナ禍収束後も事業拡大が継続する見通しである。また、3)南米の物流系やファシリティ関連事業についてもエッセンシャルワーカーとして順調に拡大し、4)英国の自治体向けBPO事業についてはリモート体制が整ってきたことから、コロナ関連や様々な通常業務での受託拡大、民間セクターへの参入も狙う計画である。 3. 弊社の見方 弊社でも、1)2020年12月期第4四半期における回復度合いや2)CPL社による連結効果、3)「派遣2.0」や「CSM」への需要拡大、4)業界淘汰の動き等を勘案すれば、同社の業績予想の達成は十分に可能であると判断している。むしろ、コロナ禍による様々な不透明感を踏まえた保守的な水準と弊社では見ており、コロナ禍が収束に向かい、経済の回復とニューノーマルの到来が追い風となれば、上振れる可能性も念頭に置く必要があるだろう。特に、国内外でM&Aのチャンスは広がっており、こちらも実現すれば上乗せ要因となる。長期的な目線からは、「派遣2.0」及び「CSM」による新しい事業スキームの進捗や業界再編の動きにも注目したい。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《ST》
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製造業向け人材派遣・業務請負が柱。M&Aを活用して国内外で事業拡大。昨年12月に発表したMBOの一環として米投資ファンドのベインが1株1755円でTOB実施。今年3月にTOBが成立し、同社株は上場廃止へ。 記:2024/04/10
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