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システム ディ Research Memo(2):業種・業務特化型の業務支援ソフトウェアを、6つの領域で展開

2021/2/10 15:42 FISCO
*15:42JST システム ディ Research Memo(2):業種・業務特化型の業務支援ソフトウェアを、6つの領域で展開 ■会社概要 1. 沿革と事業領域 システム ディ<3804>は、業種・業務特化型の業務支援ソフトウェアの開発・製造・販売を手掛ける企業で、現代表取締役会長の堂山道生(どうやまみちお)氏により1984年に設立された。当初は、情報化に立ち遅れていた私立学校法人向けの業務支援ソフトウェアの開発・販売を行うところから事業をスタートした。その後、2001年に事業買収を通じてフィットネスクラブ向けソフトウェアへ進出するなど、事業領域を徐々に拡大し成長を遂げてきた。 同社は現在、6つの業種・業務を対象にパッケージソフトの開発販売、並びにクラウドサービスの提供を行っており、それぞれを事業部門としている。業種特化型ソフトウェアは、私立学校法人(大学・高校・専門学校)及び国公立大学(学園ソリューション)、フィットネスクラブ・スポーツ施設及び観光・文化施設(ウェルネスソリューション)、公立の小・中・高校(公教育ソリューション)、地方公共団体(公会計ソリューション)、調剤薬局(薬局ソリューション)の5業種について業務支援ソフトウェアの販売またはクラウドサービスとして提供している。また、業務特化型ソフトウェアとして、幅広い業種の民間企業及び金融機関等向けに、コンプライアンス業務支援の規程管理システム、契約書・マニュアルの作成・管理システム等を販売している(ソフトエンジニアリング)。 2020年10月期の事業部門別売上構成比を見ると、創業ビジネスである学園ソリューション事業が38%を占める最大事業となっており、公教育ソリューション事業が21%、ウェルネスソリューション事業が20%、公会計ソリューション事業が13%と続く。ソフトエンジニアリング事業は6%だが、ニッチ領域のため競合も少なく、追加機能の開発や問い合わせ等も少ないため利益率は高い。薬局ソリューション事業ほかについては子会社の(株)シンクで展開しており、売上構成比は2%と小さいながらも大阪府下の小規模薬局を主たる顧客として安定した事業基盤を確立している。 “イージーオーダー”型モデルで顧客にトータルソリューションを提供。ソフトウェアの“進化”により売上拡大と利益率向上を実現 2. 特長・強み ソフトウェアのタイプには様々なものがあるが、住宅やスーツ等になぞらえると理解が早いだろう。ソフトウェアは大きく、パッケージソフトとスクラッチ開発に分けることができる。パッケージソフトは住宅で言えば建売住宅であり、スーツではレディメイド(吊るし)に当たる。スクラッチ開発はその対極にあり、完全注文建築あるいはオーダーメイド・スーツに該当する。 同社のソフトウェアは、パッケージソフトをベースに顧客の業務上の課題を解決し、また、顧客の要求に合わせてカスタマイズしながら、顧客ニーズを充足できる点が特長となっている。言わば建売住宅やイージーオーダー・スーツに相当し、高い顧客満足度と低コストを両立している点が強みとなっている。また、ソフトウェアの提供に加えて、導入サポートや保守、メンテナンスまで含んだトータルソリューションを提供している点も特長と言える。 同社のパッケージソフトビジネスを、イージーオーダー・スーツのイメージと説明したが、その作り込みの過程において同社が最も意識しているのが“進化”であり、これは同社の強みを理解するうえでのキーワードだと弊社では考えている。どのようなソフトウェアも初期の開発時をスタートとして、顧客ニーズへの対応を重ねながら必要な機能を拡充し、製品の完成度を高めていき、それがソフトウェアの品質向上へとつながる。品質が向上することによって顧客数も増加し、売上拡大へとつながっていく。また、進化したパッケージソフトは“手離れ”が良く、追加費用をかけることなく顧客のニーズを満たすことが可能となるため、利益率も高くなる。こうした正の循環(ポジティブスパイラル)を実現できている点が同社の強みであると弊社では考えている。 大規模顧客にはカスタムメイドで、小規模顧客にはクラウドで対応し、顧客基盤を拡大 3. 『Value & Volume Business』戦略 同社の販売戦略、ひいては成長戦略を表すコンセプトが『Value & Volume Business』戦略だ。同社の中核製品がパッケージソフトであることは前述のとおりだ。これと顧客層とを重ね合わせると、パッケージソフトはボリュームゾーンの中規模事業体がメインターゲットとなり、かつてはそこに注力することで成長を実現してきた。前述のようにパッケージソフトの成長モデルを確立したことで、同社は中規模事業者の両側の存在、すなわち大規模事業者と小規模事業者も顧客ターゲットとすることで更なる成長を目指している。これが『Value & Volume Business』戦略の基本的な考え方となる。 具体的には、より規模の大きい大企業等に対しては“Value Business”としてカスタムメイドによる対応を充実させ受注を獲得し、資金力の乏しい中小企業向けには“Volume Business”として初期投資負担の少ないクラウドサービスで提供することによって顧客を獲得していく戦略だ。『Value & Volume Business』戦略の推進によって、2016年10月期以降は営業利益の増益と利益率の上昇が続いている。今後も、同戦略を基本的な成長戦略として推進し、自然災害や景気変動、コロナ禍にも耐えうる強い事業基盤を構築して、成長を目指していく方針となっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
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時価総額 8,168百万円
業種特化型の業務支援ソフトウェアメーカー。学校、スポーツジム用が軸。次世代学園総合情報システムは新規受注、引き合いが多い。特別損失は減少。23.10期通期は増収増益。24.10期も増収増益見通し。 記:2024/01/28