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ODK Research Memo(4):2020年3月期は減収・営業減益も成長戦略投資負担増によるもので一時的・想定内
2020/7/27 15:04
FISCO
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*15:04JST ODK Research Memo(4):2020年3月期は減収・営業減益も成長戦略投資負担増によるもので一時的・想定内 ■業績動向 1. 2020年3月期決算の業績概要 ODKソリューションズ<
3839
>は2020年4月30日付で2020年3月期連結決算の発表を行った。それによると、売上高が前期比3.5%減の5,151百万円、営業利益が同8.3%減の523百万円、経常利益が同9.8%減の553百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同18.9%増の365百万円となった。営業・経常利益の前期比減少に対して親会社株主に帰属する当期純利益が前期比増加となっているのは、2019年3月期に計上した投資有価証券評価損(97百万円)が2020年3月期は剥落したためである。なお、期首計画比では、売上高については未達であったものの、各利益指標については2ケタの超過達成となった。 売上高が前期比で減少した要因は、教育業務における新規受託や処理件数増、医療システム用タブレット製品の販売やアプリ開発等により増加した一方、臨床事業に係るシステム開発の剥落や証券総合システム『SENS21』の開発案件剥落等があったためである。 事業別(単体)では、システム運用が教育業務における新規受託や処理件数増、臨床事業に係る運用業務等が増加したものの、証券会社の事務代行業務の解約等により微減し、4,755百万円(前期比1.5%減)であった。システム開発は、臨床事業に係るシステム開発の剥落や証券総合システム『SENS21』の開発案件剥落等により201百万円(同52.8%減)と減収であった。機械販売は医療システム用タブレット製品の販売等により91百万円(前期は0百万円)で増収となった。 業務別(単体)で見ると、教育業務については、Web出願システム、入試アウトソーシングサービス、及び『UCARO(R)』の新規受託増により、3,169百万円(前期比3.1%増)と拡大した。証券・ほふり業務は、証券総合システム『SENS21』の開発案件剥落、証券会社の事務代行業務の解約等により、982百万円(同28.3%減)と減収であった。一般業務は、臨床事業に係るシステム開発の剥落があったものの医療システム用タブレット製品の販売やアプリ開発、臨床事業に係る運用業務等により、896百万円(同17.0%増)と拡大した。 一方、営業費用(単体)については、ソフトウェア資産に係る減価償却費の減少や医療システムの環境移行対応に係る材料費の剥落等により、4,551百万円(前期比2.9%減)となった。 同社は、売上高については2015年3月期以降、単体営業利益については2017年3月期以降、2019年3月期まで5期連続増収・3期連続増益であった。2020年3月期は減収・営業減益となったが、成長戦略投資による人件費・広告宣伝費増など一時的要因で、おおむね想定内によるものと考えられ、基本的には事業拡大傾向は継続しているものと弊社では考えている。 収益計上が期末偏重も、良好な財務状況、高い自己資本比率 2. 財務状況と経営指標 2020年3月期末の総資産は前期末比329百万円増の7,487百万円となった。内訳を見ると、現金及び預金の減少(前期末比203百万円減)があった一方、売掛金(同81百万円増)やソフトウェア(同134百万円増)、投資有価証券(同370百万円増)などの増加があったことによるものである。 負債は1,891百万円となり前期末に比べ215百万円減少しており、主に短期借入金(前期末比89百万円減)、長期借入金(同120百万円減)の減少があったことによるものである。純資産は前期末比544百万円増加し5,596百万円となった。これは、利益剰余金(同283百万円増)とその他の包括利益累計額(同261百万円増)の増加によるものである。経営指標を見ると、健全性を表す自己資本比率は利益剰余金の増加により前期末比で4.1ポイント改善し74.7%とさらに高いレベルになった。流動比率は394.3%と非常に高いレベルを維持している。有利子負債比率も長期借入金、短期借入金の減少で改善した。収益性を表す指標については、自己資本当期純利益率は改善したが、総資産経常利益率と売上高営業利益率については、やや足踏みとなった。 主力である教育業務の事業の性格上、収益計上が下期偏重となるものの、比較的潤沢なキャッシュや高い自己資本比率・流動比率等の安全性により、健全な財務状況で運営されていることがわかる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹) 《YM》
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