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テノックス Research Memo(8):3年間で30億円を投資する計画

2020/7/6 15:28 FISCO
*15:28JST テノックス Research Memo(8):3年間で30億円を投資する計画 ■テノックス<1905>の中期経営計画 3. 投資戦略と進捗 以上のような施策を実践するには、相応の投資と資金が必要である。資金調達に関しては、必要に応じて自己株式の活用や社債の発行、借入などを行う予定だが、ほとんどが手元資金で賄えると思われる。投資については、設備への投資、新技術・装置への投資、M&A投資といった将来の成長につながる戦略的な投資の3つを想定しており、3年間で30億円規模を実行する計画であった。この2年で、設備投資には、施工能力の向上を目的とした施工機械の入れ替えなど1,301百万円を使用した。研究開発投資には、AIやIoTなど新技術と施工管理システム装置「VCCS」に48百万円、教育に18百万円を支出した。M&Aについては、基礎工事業界における競合や淘汰の状況を見据えながら実施する計画だが、まだ実績はない。新型コロナウイルス感染拡大の影響で最終年度の事業環境が不透明になっているが、現在、投資資金16億円を残している状況である。 着実な事業展開と思い切ったM&Aを期待 4. 中期成長イメージ 東京オリンピック・パラリンピック後の受注環境の変化や米中貿易摩擦など世界情勢といった懸念に、新型コロナウイルスという新たな懸念が加わった。しかも、社会構造の変化から中長期的に建設需要の減少を想定せざるを得ず、基礎工事業界において競争激化と淘汰が進むと予想されている。しかし、鉄道関連や2025年大阪・関西万博、各都市が名乗りを上げるIR(統合リゾート)など案件は目白押しである。東京の都心再開発、高速道路や鉄道などインフラの大掛かりなリニューアルも予想される。頻発する自然災害に関しては復興需要のみならず防災需要も増えそうだ。 こうした案件を着実に取り込むためには、前述した5つのテーマを課題から機会へと転換していく必要があり、なかでもICT技術を利用した施工プロセスの効率化や施工品質の向上、生産性や安全性の向上は不可欠と思われる。また、新規分野や新規顧客へとドメインも広げたい。もちろん海外で事業展開も加速したい。しかし、そうしたことを一足飛びに実現することは至難と思われる。だが、まだ実現していないM&Aを利用することで可能となるかもしれない。その際、場所打ち杭工事や海上施工など、同社が手を付けていない事業領域を持つ企業をM&Aできれば、補完性やシナジー効果から将来の成長可能性が大きく広がることになると考える。中長期的成長のためにも、着実な事業展開と思い切ったM&Aを期待したい。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《ST》
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基礎工事大手。パイル工事、地盤改良・補強工事、杭打工事など建設工事請負を展開。テノコラム工法など多くの特許工法が強み。北海道新幹線の延伸事業の複数区間で杭工法が採用され拡大。人件費増などをこなす。 記:2024/09/26