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ベネ・ワン Research Memo(8):参加者にメリットをもたらす「給与天引きプラットフォーム」
2020/7/2 18:08
FISCO
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*18:08JST ベネ・ワン Research Memo(8):参加者にメリットをもたらす「給与天引きプラットフォーム」 ■中長期の成長戦略 3. 給与天引きプラットフォームによる決済方法の変革 ベネフィット・ワン<
2412
>は、キャッシュレス決済の事業化に取り組んでいる。2018年7月に、コーポレートガバナンス強化を支援する総務ソリューションとして、法人企業の接待・会食時に、店舗予約から精算までを一括して行うサービスを開始した。従来からある小口精算と出張精算に接待交際精算が加えることで、経費の見える化とキャッシュレス化を一層推進する。予約・精算代行システムにより、人数、場所、金額を管理でき、社員による現地での精算を不要とする。透明性が増し、記録も残り、コーポレートガバナンスが強化される。しかし、企業が、デジタル化へ全面移行しなければその効果は発揮されない。コロナショックにより企業のデジタル化が一層進展するため、中長期的なビジネスチャンスが高まる。 2019年10月の消費税率引き上げに伴う需要平準化策として導入された端末機導入に対する補助金や消費者へのポイント還元などにより、店頭におけるキャッシュレス決済が進む。同制度が2020年6月末までの9ヶ月間で終了してしまうため、スマートフォン決済サービス各社は自社方式を選んでもらうため赤字必至のキャンペーンを行っている。同社は、店舗決済の新ソリューションとして「ベネ・ウォレット構想」を打ち出しているものの、自社のポジショニングが生かせる「給与天引き構想」を優先させることにした。 「給与天引き構想」の突破口は、金額の大きな家賃とする。住宅に関する補助金を住宅手当として現金支給すれば、従業員の給与として扱われ、所得税と社会保険料が増加する。「福利厚生住宅」の社宅として現物支給し、住宅手当に相当する金額を社宅使用料として給与から天引きする形に改めると、課税対象となる収入が減少し、節税効果が得られる。 社宅使用料を給与から天引きする形式の「給与天引きプラットフォーム」を、他の料金引き落としの決済サービスに展開する。個人が毎月支払う電気、ガス、新聞、携帯電話、インターネット接続サービスなどの決済に同社の「給与天引きプラットフォーム」を利用すると、サプライヤーは利用者との個々の決済をせずに、企業単位でまとめて同社との一括決済で済むことになり、決済コストを大幅に削減できる。既存の決済方式では、例えば銀行の口座引き落としが1件当たり100円、クレジットカードであれば取引金額の2%などが徴収される。同社との決済では、会員である大企業や官公庁からの大口顧客を獲得するチャンスが得られることから、割安な価格をオファーできる。従業員は、決済方法を変えることで職域価格による月額費用の低減と固定支出の管理を効率化できるメリットを得る。導入企業は、従業員満足度の向上と福利厚生の公平性を担保できる。「給与天引きプラットフォーム」に決済方法を変更することで、従業員、導入企業、サプライヤーのいずれの参加者もメリットを受けられる。 生産性を高め、成長を加速し、新常態に対応する働き方改革 4. アフターコロナに適合する同社の働き方改革「Neo Works」 緊急事態宣言が解除された2020年5月25日の国内新型コロナウイルス感染者は、16,415人であった。そのうち、東京都が5,160人と全体の3割強を占めた。全体の5割超の感染者を出し、最後に解除された首都圏では、都県をまたぐ人の移動が制限され、通勤を困難にした。企業は東京一極集中のリスクを痛感した。リモートワークを進めた企業は、家賃を含め物価が高く、人手不足が深刻で、賃金水準の高い東京以外の選択肢に目が向くきっかけとなった。同社の生産性を高め、成長を加速させるために取り組んできた「Neo Works」が、「脱東京」を含めアフターコロナの新常態に対応する働き方改革として先鞭を付ける。コロナ禍によって、同社もテレワーク環境の整備を加速した。インサイドセールスは、完全にテレワークを実現。フィールドセールスは、客先訪問ができない中、ビデオ会議システムの利用と電話によるフォローを行った。従前から松山オペレーションセンターに加え地方型サテライトオフィスを開設し「脱東京」を進めていたことで、コロナウイルスによる業務上の大きな支障は出ていない。 ヘルスケア事業は、特定保健指導の訪問面談をICT面談にシフトしている。ICT面談比率は、単月ベースでは2020年3月に直近年平均3.0%から11.8%に上昇した。訪問面談では、移動時間と交通費が発生し、会場や事業所の調整といった前準備が必要になる。当日は、会場側対応者をアサインする必要もある。ICT面談による「対面」からオンライン化のシフトは、同社の業務効率の向上と経費節減だけでなく、感染症防止など顧客の安全性も高める。BPOサービス、HR Tech、健康経営などのソリューションを提供することで、企業のデジタル化を支援し、持続的成長を可能にするパートナーの役割を担う。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) 《EY》
関連銘柄 1件
2412 東証プライム
ベネフィット・ワン
2,168
5/17 15:00
+1(%)
時価総額 345,126百万円
福利厚生代行サービスが柱。健診・保健指導代行や購買・清算代行も。会員数は961万人。ヘルスケアサービスの拡大図る。取引増で、24.3期3Qはヘルスケア(健診・指導等)が堅調。第一生命HDがTOB実施。 記:2024/03/04
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