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USENNEX Research Memo(6):主力事業はすべて2ケタ増益(1)

2020/5/19 15:06 FISCO
*15:06JST USENNEX Research Memo(6):主力事業はすべて2ケタ増益(1) ■USEN-NEXT HOLDINGS<9418>の業績動向 2. 2020年8月期第2四半期のセグメント別業績動向 連結収益の基盤構築の背景として、個別事業で収益基盤の構築が進んできたことが挙げられる。しかし、個別事業間では進捗に差が生じており、将来的に戦略や事業ポートフォリオの見直しにつながることも想定される。そうしたなか、店舗サービス事業の「Uレジ」や業務用システム事業の医療機関向け自動精算機の好調、通信事業でのSaaSの普及や事業所などのIoT化の加速が、利益を計画以上に押し上げる要因になったと見られる。コンテンツ配信事業は利益規模が小さい上、成長市場でのシェア拡大を期してテレビCMを投入したため先行的に費用が発生したが、巣ごもり需要を受け始めたこともあって非常に好調な動きとなった。一方、急成長を期待したエネルギー販売は成長が鈍化、メディア事業はインバウンド減少の影響を受けた。以下、それぞれの事業の収益状況の詳細を見る。 (1) キャッシュレス化などレジ更新需要を取り込んだ店舗サービス事業 店舗サービス事業の第2四半期売上高は26,516百万円(前年同期比15.1%増)、営業利益は4,786百万円(同11.8%増)となった。音楽配信という安定的な収益基盤を背景に、既存顧客との取引の維持拡大や新規顧客の獲得、ブランド力の向上に取り組んだ。具体的には、中小事業者にもニーズの強い店舗のIoT化に積極的に対応してサービスラインナップの充実を図り、開業支援や事業環境の構築から集客・販売促進までトータルソリューションを提供した。施設向けには、公共スペースでの公衆無線LANアクセスや館内アナウンスを日英中韓4ヶ国語で的確に伝える「USENおもてなしキャスト」といったサービスを提供した。 2019年10月の消費税率改定を前に、9月に軽減税率やキャッシュレス決済化への対応ニーズが高まったことから、タブレットPOSレジ「Uレジ」や決済サービス「Uペイ」の販売が伸びた。10月以降の反動減を懸念したが、IoT化という流れのなかで高水準の販売を継続することができた。なかでも「Uレジ」は、多機能かつ低コスト、スマートなデザインと直感的な操作性、さらに同社170拠点と専用ヘルプデスクにおいて365日年中無休で受けられる安心サポートサービスが好感され、売上高が前年同期比60%増と大きく伸びた。2018年11月に連結に取り込んだキャンシステムについては、クラウドカメラが好評で売上高を大きく押し上げた。ただし、キャンシステムの利益はのれん償却とほぼ相殺になっていること、設置が増えている「Uレジ」はフィーに先立って低採算の機器販売が計上されることから、営業利益の伸びは売上高の伸びを下回ることになった。 なお、2020年1月に(株)新生銀行と合弁で(株)USEN-NEXTフィナンシャルを設立し、金融という新たな分野への参入を開始した。サービス内容は、業務店などの中小規模事業者向けに、ビジネスクレジット(割賦)やベンダーリース、事業用クレジットカード、レンディングといった金融サービスを提供することだが、新たなサービスメニューを作ったというより、大型の新規事業を始めたといったほうが相応しいかもしれない。 (2) 法人向けの業容拡大が続く通信事業 通信事業の売上高は20,818百万円(前年同期比6.5%増)、営業利益は1,845百万円(同28.1%増)となった。個人向けについては競争が激しいため積極展開しておらず、ミニマムオペレーションでコストコントロールしながら運営を続けている。法人向けでは、オフィスのICT環境構築においてネットワーク関連サービスやクラウドサービス、データセンターサービス、SaaS、オフィス向け音楽放送「Sound Design for OFFICE」など、オフィスに特化し顧客ニーズにマッチした業務環境改善ソリューションのワンストップサービスを強化した。法人向け通訳サポートサービスでは、映像通訳の機能も追加した。このためブロードバンドインターネット回線の販売代理で小規模事業者向け新規獲得が引き続き堅調に推移、ワンショット型手数料の代理店事業から好採算のランニング型収益となる自社サービスへのシフトも進んでいることから、法人向けの採算が改善している。このため、売上高の伸びは1ケタとなったが、利益は2ケタの伸びとなった。 (3) ホテル、病院向けともに好調な業務用システム事業 業務用システム事業は売上高が10,839百万円(前年同期比13.7%増)、営業利益が2,024百万円(同27.2%増)となった。ホテル市場においては、ホテル数の増加や人手不足の影響への対応が急務となっており、ホテルへのITソリューション導入のニーズが強い。また、改正割賦販売法によるクレジットカードの100%IC化(2020年3月末期限)での端末入れ替えニーズも強くあった。このため同社は、新商品の市場投入や提案型営業を強化し、市場シェアの拡大に継続的に取り組んだ。病院においては、人手不足や待ち時間解消へのニーズが強まる一方、そうしたニーズが総合病院からクリニックや歯科などの小規模病院にも広がってきた。このため、顔認証・保険証確認機能搭載の受付機を総合病院向けに、クリニック向けには自動精算機を拡販した。アミューズメント施設向け自動精算機の大手顧客への納品が一巡したものの、営業や顧客ニーズを取り入れるカスタマイゼーション、アフターサービスなどを強化したこともあり、ホテル向け管理システムや自動精算機、総合病院向け受付機、クリニック向け自動精算機が、消費税率改定前の駆け込み需要後も好調を持続、売上高、利益ともに大きく伸びた。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《EY》
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