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デリカフHD Research Memo(9):カット野菜や真空加熱野菜の拡大により業界平均を上回る成長が続く見通し

2019/12/12 15:39 FISCO
*15:39JST デリカフHD Research Memo(9):カット野菜や真空加熱野菜の拡大により業界平均を上回る成長が続く見通し ■同業他社比較、株主還元策 1. 同業他社比較 株式を上場している大手食品卸7社平均との比較で見ると、2019年度の会社予想経常利益率は他社平均で1.2%となっているのに対してデリカフーズホールディングス<3392>は2.4%と約2倍の水準となっており、また、ROA(総資産経常利益率)やROE(自己資本利益率)など資本効率についても、他社平均をそれぞれ上回る水準となっている。これらは同社が単なる卸売業ではなく、付加価値提案型企業として業界内で確固たる地位を確立していることが要因と考えられる。具体的には、健康増進につながる野菜を使ったメニューや、価格が高騰した野菜を使わない代替メニュー等の提案力を持つこと、また、カット野菜や真空加熱野菜等の付加価値型製品を製造販売していること、仕入れから工場、顧客への配送に至るまで安全・安心に対する徹底した取り組みを行っていること等が顧客から評価され、高い競争力を持っていることなどである。直近5年間(2013~2018年度)における平均売上成長率も8.2%と他社平均の3.0%を大きく上回っており、低成長のイメージが強い食品卸業界において高い成長性を続けている。 株価バリュエーションを見ると、実績PBR、今期予想PERともに他社平均を上回った水準にあるが、売上成長性及び収益性、資本効率の高さが株価バリュエーションにおいても、反映されているものと考えられる。今後についても、カット野菜に加えてさらに付加価値を加えた真空加熱野菜の売上成長が見込まれること、物流事業における付加サービスの提供による利益貢献が見込まれること、貯蔵センターの整備やJAグループからの直接仕入れ拡大による仕入率の改善、冷凍野菜事業への進出などにより、業績は業界平均を上回る成長が期待できると弊社では見ている。 配当性向20%を目安に配当を実施し、株主優待も導入 2. 株主還元策 同社は株主還元策として、配当金と株主優待制度を導入している。配当金に関しては、配当原資確保のための収益力強化を図りながら、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針とし、配当性向で20%程度を目安としている。2020年3月期の1株当たり配当金は、利益増に伴い前期比2.0円増配の10.0円(配当性向23.6%)を予定している。今後、収益が拡大していけば配当成長も期待できることになる(2019年8月末に1:2の株式分割を実施)。 また、株主優待内容に関しては8月末に株式分割を実施したのに合わせて、一部内容の見直しを実施している。毎年9月末の株主に対して保有株数に応じて「こだわり野菜等の詰め合わせ」または同等分のQUOカードを贈呈し(100株保有の場合、500円相当)、3年以上継続して2,000株以上保有している長期保有株主に対しては、別途優待内容を付け加えている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《ST》
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青果物商社のデリカフーズを中核とする持株会社。外食・中食産業向けにホール野菜、カット野菜等を販売。物流事業、コンサル事業等も。24年3月に大阪FSセンターが竣工。中計では27.3期売上高600億円目標。 記:2024/06/25