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TDCソフト Research Memo(7):事業の高付加価値化、SIモデル変革で次世代型システムインテグレータへ進化
2019/7/19 15:37
FISCO
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*15:37JST TDCソフト Research Memo(7):事業の高付加価値化、SIモデル変革で次世代型システムインテグレータへ進化 ■今後の見通し 1. 中長期の成長戦略 TDCソフト<
4687
>は2019年4月から2022年3月における中期経営ビジョン「次世代型システムインテグレーターを目指す」に基づき、「Shift to the Smart SI」を標語として掲げ、将来の本格的なデジタルトランスフォーメーションの到来に向けての準備を行う。主要な戦略としては以下の2点となる。 (1) 高付加価値SIサービスの追求 顧客のデジタルトランスフォーメーション推進に対して、最新の要素技術を活用して、顧客の価値創造ニーズに応えるサービス事業を推進する。具体的には最新技術による顧客のデジタルトランスフォーメーションの支援、ITサービスマネジメント・専門業務知識を含めたノウハウによる経営課題の解決支援、ビジネスアーキテクト・ITアーキテクトを活用した解決の支援、などに取り組む計画である。なお「ビジネスアーキテクト」とは、顧客のビジネスを理解してビジネスの実プロセスに落とし込み、IT化の構想を立案できることであり、同社が顧客にとって替えの効かない存在になることを狙っている。 (2) SIモデル変革の推進 (1)で挙げた高付加価値SIサービスを実現するための基盤づくりや、高生産性と高品質が両立したSIプロセスの整備などをイノベーション的アプローチで実現し、他社との差別化を図る。具体的には以下2つの取り組みを考えている。 a) 広範囲でサービス品質の高いビジネス手法への変革 個別の特定プロジェクトでハイスキル人材を活用する現状から、複数の案件で活用するなど、より同社全体がサービス品質水準を高めるビジネス手法の確立を図っている。具体的にはハイスキル人材を集約し、広範囲のプロジェクトで活用できる手法の構築や、顧客とサービスレベルやインセンティブ等を合意するなど、同社独自の契約モデルの構築などを考えている。 b) 品質担保プロセスの効率化 プロジェクト管理、品質担保プロセス等の効率化を図るとともに、顧客のシステム開発に関わる負荷を軽減したSIサービスの確立を狙う。品質担保プロセスや付帯作業のスリム化、次世代技術(自動化)等を活用したSIモデルの効率化を考えている。 2. 2020年3月期計画及び中期業績目標 2020年3月期は、2019年4月から2022年3月における中期経営ビジョン「次世代型システムインテグレーターを目指す」に基づき、本格的なデジタルトランスフォーメーションの到来に向けての準備を行う。顧客の潜在ニーズに対応した次世代型のシステムインテグレーション事業へと進化するため高付加価値サービスを追求するとともに、これまでの慣習にとらわれず新たなビジネスプロセスを整備する。このように増収増益を維持しつつ中期経営計画に向けた投資施策に力点を置き、継続的な売上高・利益の向上に努めていく。 2020年3月期の業績は売上高27,000百万円(前期比1.5%増)、営業利益2,200百万円(前期比2.0%増)、経常利益2,250百万円(前期比0.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,490百万円(前期比1.4%増)と、投資施策に力点を置くため固めに見込んでいる。 中期業績目標としては、2022年3月期に連結売上高300億円、営業利益27億円(営業利益率9.0%)を目指す。 このように、同社は収益基盤である金融関連ソフトの開発事業などで得た利益により、DXのビジネス機会を捉えるための投資を積極的に行い、案件化にこぎつけるなど、適切な経営戦略策定力と実行力が備わっていることが伺える。企業のIT投資需要が一段と高まる中、顧客からの高い信頼により引き合いも多く、中長期的な成長余地は大きいと考える。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 内山崇行) 《SF》
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