マーケット
4/24 14:56
38,402.86
+850.70
38,503.69
+263.71
暗号資産
FISCO BTC Index
4/24 15:16:10
10,345,629
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

後場に注目すべき3つのポイント~「それでもインフレ・市場急変懸念は拭えない」

2022/5/17 12:22 FISCO
*12:22JST 後場に注目すべき3つのポイント~「それでもインフレ・市場急変懸念は拭えない」 17日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は3日続伸、「それでもインフレ・市場急変懸念は拭えない」 ・ドル・円は小じっかり、円売り継続 ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がコナミ<9766> ■日経平均は3日続伸、「それでもインフレ・市場急変懸念は拭えない」 日経平均は3日続伸。53.98円高の26601.03円(出来高概算6億7000万株)で前場の取引を終えている。 16日の米株式市場でNYダウは小幅に続伸し、26ドル高となった。原油先物相場の上昇とともに関連銘柄が買われたほか、景気の影響を受けにくいディフェンシブ株の上昇も相場を下支えした。ただ、長期の年限の金利低下にもかかわらずハイテク株を中心に売りが出て、NYダウは一時300ドルあまり上昇してから失速。S&P500指数は-0.39%、ナスダック総合指数は-1.20%となった。本日の日経平均もNYダウ同様、8円高と小幅に上昇してスタート。朝方は前日終値を挟んだもみ合いとなり、26440.62円(106.43円安)まで下落する場面もあったが、香港株高などを受けて前場中ごろを過ぎ一時26709.26円(162.21円高)まで上昇するなど、やや方向感に乏しい展開だった。 個別では、郵船<9101>や川崎船<9107>の上昇が目立ち、東エレク<8035>もしっかり。リクルートHD<6098>は決算を好感した買いが先行するもやや伸び悩んでいる。INPEX<1605>は原油高を受けて5%近く上昇し、ENEOS<5020>は連日で年初来高値を更新。また、急反発の日医工<4541>や債務超過解消のレオパレス21<8848>が東証プライム市場の上昇率上位に顔を出し、米社との経営統合に向けた株式公開買付け(TOB)実施が発表されたキトー<6409>はストップ高水準での買い気配となっている。一方、レーザーテック<6920>やトヨタ自<7203>が軟調で、ソフトバンクG<9984>も小安い。アサヒ<2502>は決算を受け原材料高への警戒感が強まり、東証プライム市場の下落率トップ。また、その他の決算発表銘柄では電通G<4324>などが大きく売られている。 セクターでは、鉱業、海運業、石油・石炭製品などが上昇率上位。一方、食料品、銀行業、輸送用機器などが下落率上位だった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の53%、対して値下がり銘柄は43%となっている。 本日の日経平均は前日終値を挟んで上下100円あまりのレンジでもみ合い、結局小高く前場を折り返した。日足チャートを見ると、5日移動平均線が上向きに転じ値動きもまずまず悪くない印象を受けるが、26700円台に位置する25日移動平均線手前で伸び悩み。個別・業種別では米株と同様に原油を中心とした市況関連株が堅調。一方、ディフェンシブ色の強い食料品はアサヒの決算を受けて原材料高への警戒感が強まっているとみられ、長期の年限の米金利低下により銀行株もさえない。東証プライム市場の下落率上位には成長期待の高い中小型株が目立つ印象だ。前引けの日経平均が+0.20%なのに対し、東証株価指数(TOPIX)は+0.14%。ここまでの東証プライム市場の売買代金は1兆4000億円あまりとなっている。 新興株ではマザーズ指数が-2.20%と3日ぶり大幅反落。日足チャートを見ると、5日移動平均線を一時的に上回っても戻りに弾みが付かず、値動き改善への期待が持ちづらいか。好決算の小型株が買われているとはいえマザーズ指数の押し上げには力不足で、中小型グロース(成長)株安の流れからメルカリ<4385>などの主力IT株は揃って軟調だ。 さて、16日の米市場では10年物国債利回りが2.88%(-0.04pt)に低下。5月上旬に一時3%台に乗せてから足踏みが続いている。期待インフレ率の指標とされる10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)は2.68%(-0.01pt)。こちらも4月下旬に一時3%台まで上昇してから低下に転じている。11日発表の4月消費者物価指数(CPI)などを受け、インフレピークアウトへの期待が広がっているとの見方もある。 もっとも、原油先物相場(ウエスト・テキサス・インターミディエート、WTI6月物)は1バレル=114.20ドル(+3.71ドル)まで再び上昇してきた。供給増加が緩慢ななかで中国の経済活動再開などにより需要が回復するとみられ、需給ひっ迫が意識されている。米ハイテク株安もインフレ懸念の根強さを感じさせる動きだろう。このところ米著名投資家や識者らが相次ぎインフレを睨んだ資産配分に言及している点にも触れておきたい。 今回の決算発表シーズンでは、アサヒに限らず、日本を代表する企業であるトヨタ自などでコスト高の逆風が強く意識された。日経平均の予想EPS(1株当たり利益、日本経済新聞社が公表するPERから逆算)は4月15日時点の2085.70円に対し、5月16日時点では2009.62円に減少している。PER13.2倍、PBR1.15倍となっているが、こうしたEPS推移を見る限りバリュエーション向上への期待を持ちにくいだろう。 16日発表の5月のニューヨーク連銀製造業景況指数が-11.6(予想+16.5、前月+24.6)となるなど、このところ世界的に経済指標の悪化も目立つ。相対的に日本株が優位になるとの期待の声もあるが、「世界の景気敏感株」としての位置付けが強いだけに、積極的に持ち高を増やそうとするグローバル投資家が出てくるか見通しづらい。TOPIX先物について、日々の取引手口情報や日本取引所グループの公表する投資主体別売買動向を見ても買い越しの動きは限定的だ。 再び米市場に目を向けると、「恐怖指数」とされる米株の変動性指数(VIX)が27.47(−1.40)とじりじり低下。下方ヘッジ(あるいは投機)目的のプットオプション(売る権利)の持ち高解消の動きが窺えるにもかかわらず、米株式相場の上値が重いのは気掛かりだ。買い持ち(ロング)投資家の戻り売り圧力が強いとみられる。ベア・マーケット・ラリー(弱気相場のなかでの株高)での戻りは限られ、再び売り持ち(ショート)が積み上がる場面では下値不安が高まる可能性がある。 その他、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が0.5ptペースでの利上げに再三言及している点に安心感を覚える向きもあるようだが、FRBが9日に公表した「金融安定性評価」では株式等のバリュエーションが依然として高いなどと評価されているようだ。かねて当欄で指摘しているとおり「FRBは市場にフレンドリーではない」と改めて認識すべきだし、仮にFRBが金融引き締めを緩めるようならインフレ懸念は一段と強まるだろう。同報告書で流動性の悪化により金融市場の急変に警鐘を鳴らしているように、日本株もなお不安定な展開が続くとみておいた方がよさそうだ。 ■ドル・円は小じっかり、円売り継続 17日午前の東京市場でドル・円は小じっかりとなり、128円後半から129円前半に値を上げた。仲値にかけて、国内勢のドル買いが強まった。また、日銀は現行の金融緩和政策を今後も維持する見解で、円売り基調に。日経平均株価はプラスを維持し、株高が円売りを支援した。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は128円86銭から129円35銭、ユーロ・円は134円49銭から135円15銭、ユーロ・ドルは1.0429ドルから1.0454ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・三井松島ホールディングス<1518>、日医工<45418>など、7銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がコナミ<9766> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・米・5月NY連銀製造業景気指数:‐11.6(予想:15.0、4月:24.6) ・米・3月対米証券投資収支・長期有価証券(株式スワップ等除く):+231億ドル(2月:+1417億ドル) ・米・3月対米証券投資全体:+1492億ドル(2月:+1603億ドル←+1626億ドル) 【要人発言】 ・鈴木財務相 「為替市場の動向や日本経済への影響、緊張感を持って注視していきたい」 ・雨宮日銀副総裁 「資源高は経済の下押し要因、現在の強力な金融緩和を継続し家計をサポート」 「為替市場の短期間での過度な変動、先行き不透明感を高めるため望ましくない」 ・豪準備銀行(議事要旨) 「追加利上げが必要になる可能性が高い」 「インフレは主に世界的な要因、堅調な内需と生産能力の制約も一因」 <国内> 特になし <海外> ・15:00 英・1-3月ILO失業率(予想:3.8%、11-2月:3.8%) 《CS》
関連銘柄 18件
3,135
4/24 14:47
-40(%)
時価総額 40,956百万円
24.3期で祖業の石炭事業を終了。ストローやマスクブランクスの製造・販売などが柱に。昨年12月に産業用チェーンメーカーを買収。ニッチ企業買収による多角化を継続推進へ。24.3期3Q累計は非石炭分野が堅調。 記:2024/03/08
1605 東証プライム
2,432.5
4/24 14:49
+37(%)
時価総額 3,373,067百万円
原油・ガス開発生産で国内最大手。世界20カ国以上で約70の石油・天然ガスプロジェクトを展開。水素・アンモニアなどネットゼロ分野を育成。アブダビでe-メタン製造事業の共同調査に参画。23.12期は足踏み。 記:2024/02/29
5,529
4/24 14:49
-13(%)
時価総額 2,803,220百万円
ビール大手。清涼飲料や食品も。欧州、オセアニア、東南アジアでも事業展開。日本は外食需要の回復などでビール類の売上が増加。欧州は価格改定効果等で堅調。23.12期通期は増収増益。24.12期も増収増益計画。 記:2024/04/07
4324 東証プライム
4,269
4/24 14:49
+40(%)
時価総額 1,231,222百万円
国内最大の広告代理店。メディア確保力や広告企画力、コンサルティングなどに強み。配当性向は35%目標。日本はCT&T領域が引き続き好調。米州はM&Aや円安効果などで収益堅調。23.12期通期は増収。 記:2024/02/25
4385 東証プライム
1,804
4/24 14:49
+54.5(%)
時価総額 290,211百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は250万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。24.6期2Qは大幅増益。 記:2024/02/13
4541 東証プライム
35
3/28 15:00
±0(%)
時価総額 24,670百万円
ジェネリック医薬品大手。自社開発のジェネリック医薬品や先行医薬品を医療機関向けに供給。製造・品質管理体制の改善図る。日医工グループは損益改善。販売数量増や在庫適正化策等が寄与。23.3期3Qは増収。 記:2023/03/03
5020 東証プライム
718.6
4/24 14:49
+1.6(%)
時価総額 2,321,281百万円
大手エネルギーグループ会社。石油元売りトップ。サービスステーションの運営や石油・ガス開発、金属資源開発、製錬を行う。今期3Q累計は原油価格や金属価格の下落が影響も、在庫影響を除き営業増益となった。 記:2024/04/16
6,526
4/24 14:49
+211(%)
時価総額 11,067,835百万円
国内最大の人材関連サービス企業。米国発祥の求人情報検索サイト「Indeed」や不動産の「SUUMO」、求人・企業情報サイト「Glassdoor」を運営。マッチング&ソリューション好調で3Q累計は営業増益。 記:2024/02/22
6409 東証プライム
2,724
1/25 15:00
+2(%)
時価総額 57,335百万円
搬送機械メーカー。チェーンブロックやロープホイスト等の巻上機からレバーブロックやクレーン等の多様な製品を手掛ける。インフラ需要継続で米州は好調。為替差益を計上。23.3期2Qは2桁の増収、経常増益。 記:2023/01/14
6920 東証プライム
34,620
4/24 14:49
+770(%)
時価総額 3,264,181百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
7203 東証プライム
3,615
4/24 14:49
+104(%)
時価総額 58,978,678百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
8035 東証プライム
34,670
4/24 14:49
+2,170(%)
時価総額 16,351,516百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
8848 東証プライム
504
4/24 14:49
+4(%)
時価総額 166,013百万円
単身者向けアパートの開発・賃貸が主力。介護施設「あずみ苑」やレオパレスホテルズ、入居者向けブロードバンド等も。賃貸事業は堅調。家賃単価や入居率の上昇等が寄与。特別利益を計上。24.3期3Qは大幅増益。 記:2024/02/24
9101 東証プライム
4,182
4/24 14:49
+36(%)
時価総額 2,133,510百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9107 東証プライム
2,059.5
4/24 14:49
+2.5(%)
時価総額 1,471,982百万円
海運国内3位。持分法会社にコンテナ船のONE社。ドライバルク船や自動車船・内航海運に実績。倉庫管理や陸上輸送等も。LNG船や電力炭船、大型原油船等は順調に稼働。24.3期3Qはエネルギー資源部門が増収。 記:2024/02/10
9766 東証プライム
9,425
4/24 14:49
+138(%)
時価総額 1,352,488百万円
ゲームソフトが柱。スポーツクラブ兼営。遊技機やカジノ機の製造・販売も。24.3期3Q累計は主力ゲーム作品が想定以上に好調。遊技機、カジノ機、スポーツクラブも伸びて二桁増収・大幅増益に。通期計画を上方修正。 記:2024/03/10
9983 東証プライム
43,030
4/24 14:49
+850(%)
時価総額 13,693,050百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27
9984 東証プライム
7,749
4/24 14:49
+231(%)
時価総額 13,351,171百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10