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後場に注目すべき3つのポイント~株式市場は債券市場を後追い?

2022/5/13 12:18 FISCO
*12:18JST 後場に注目すべき3つのポイント~株式市場は債券市場を後追い? 13日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅反発、株式市場は債券市場を後追い? ・ドル・円は上昇、買い一巡後は失速 ・値上がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がソフトバンクG<9984> ■日経平均は大幅反発、株式市場は債券市場を後追い? 日経平均は大幅反発。673.12円高の26421.84円(出来高概算7億8753万株)で前場の取引を終えている。 12日の米株式市場でNYダウは103.81ドル安と6日続落。米国経済が景気後退入りするとの懸念を背景に寄り付き後下落。高インフレや連邦準備制度理事会(FRB)の引き締めへの警戒感も強く、終日軟調に推移。不透明感が強く荒い展開が続くなか、値ごろ感からハイテク株が買われ、ナスダック総合指数は+0.05%と小幅ながら反発。米株市場はまちまちだったが、前日に500円近く下落していた日経平均は買い戻しが先行するなか170.08円高からスタート。5月限オプション取引に係る特別清算指数(SQ)は25951.24円で、これを早々に上回ったことで買い戻しが強まった。また、米長期金利が低下するなか、値がさのハイテク株の大幅高が押し上げ役となり、寄り付きから値を切り上げる展開が続いた。 個別では、1-3月期税引前損益で2兆円の赤字を計上したソフトバンクG<9984>は、あく抜け感や自社株買い継続への評価もあり、10%を超える急伸。市場予想を上回る今期計画を示した東エレク<8035>は5%高。ファーストリテ<9983>、リクルートHD<6098>、キーエンス<6861>、ベイカレント<6532>、SHIFT<3697>などグロース(成長)株も大幅に上昇。オリンパス<7733>は好決算が引き続き評価され8%高。決算が好感されたところでトプコン<7732>、日揮HD<1963>、デジハHD<3676>、フジクラ<5803>などが東証プライム値上がり率上位にランクイン。一方、決算を受けてNTTデータ<9613>、日産自<7201>、トレンド<4704>などが大幅に下落。東証プライム値下がり率上位には前日に決算発表したオイシックス<3182>、KADOKAWA<9468>、メドピア<6095>、カシオ<6952>などが並んだ。 セクターでは精密機器、電気機器、情報・通信などを筆頭にほぼ全面高。一方、電気・ガス、倉庫運輸、鉱業の3業種のみが下落となった。東証プライムの値上がり銘柄は全体の84%、対して値下がり銘柄は14%となっている。 前日に発表された米4月卸売物価指数(PPI)は、総合の伸びが前年比で予想を上回った一方、変動の激しい品目を除いたコアでは予想を下回り、インフレ懸念とインフレピークアウト期待のどちらにも軍配が上がらない結果となった。11日に発表された米4月消費者物価指数(CPI)に続き、インフレ懸念はくすぶる内容だったという印象だ。 しかし一方で、期待インフレ率の指標とされる米10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)は12日、2.59%と前日比-0.11ptと大幅に低下。4月21日に付けた最高値3.02%から大きく低下しており、明確な低下トレンドを描いている。 前日、FRBのパウエル議長は公共ラジオ番組で、今後2回の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で0.5ptずつ利上げするのが適切となる公算が大きいと、5月FOMC後の記者会見時と同様の見解をあらためて示した。株式市場でインフレピークアウト期待が後退している中でのこうした発言は、市場の中央銀行に対する不信感を強めかねないとも思われたが、債券市場では、米10年物BEIと並んで米10年債利回りも2.8%台へと低下するなど、低下基調が続いており、債券市場ではインフレ加速を見込んだトレードの巻き戻しが進められているもよう。 これまでの株式市場を振り返ってみると、3月中旬からの強烈なリバウンド相場時には、債券市場で織り込みが加速するインフレ懸念を無視する形で上昇し続けていたため、後になってしっぺ返しを食らうのではないかとの懸念があったが、4月以降は実際そうなってしまった。今回は、当時とは反対に、インフレ懸念が強まるなかで米主要株価指数が年初来安値を更新し続ける一方、債券市場ではそれまでのインフレ懸念の後退を表すかのような動きが続いている。 今回も株式市場が債券市場を後追いするかのような形が繰り返されるのだとすれば、今後、主要株価指数はリバウンド局面に入る可能性があろう。日本については日経平均やTOPIXのPERはすでにヒトリカルで見て十分に安値圏にあるため言わずもがなだが、米国でもS&P500指数などのPERは大分バリュエーション調整が進んできた。 むろん、今後FRBがバランスシートを縮小するなか、コロナショック前に戻したに過ぎない米株市場のバリュエーションにはまだ訂正余地が残ると思われる。ただ、米長期金利がこのまま安定した基調を保つのであれば、米国でもバリュエーション調整が一旦終わっても不思議ではない。米国では、ヘッジファンドの株式の持ち高比率はすでにかなり低く、一方で空売り比率がかなり高い水準にあるという調査もあり、需給的にも目先はリバウンドが来てもおかしくはないだろう。 上値では戻り待ちの売りをこなしていく必要があるだろうが、少なくとも短期的には下値余地は乏しくなっていると考えられる。たたき売られている中小型グロース株などは、現物で長期目線であればそろそろ打診買いを入れてみても面白いかもしれない。 後場の日経平均は堅調もみ合いを予想する。前場は買い戻しの流れが途絶えることなく、一本調子での上昇となったが、後場には買い戻しが一巡して伸び悩む可能性があろう。米主要株価指数が年初来安値圏を脱していないなか、円安進行も一服していることを踏まえると、東京市場だけがこのまま上昇し続けることは考えにくい。後場の追随買いには慎重になった方がよいだろう。 ■ドル・円は上昇、買い一巡後は失速 13日午前の東京市場でドル・円は上昇し、128円30銭台から一時129円30銭台まで値を切り上げた。日経平均株価の上げ幅拡大で円売りが強まり、ドルを押し上げる展開に。また、前日低下した米10年債利回りが持ち直し、ドルは対円で強含んだ。ただ、買い一巡後は失速している。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は128円28銭から129円36銭、ユーロ・円は133円12銭から134円30銭、ユーロ・ドルは、1.0373ドルから1.0389ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・日揮ホールディングス<1963>、アズーム<3496>など、22銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・4月マネーストックM3:前年比+3.2%(予想:+3.0%、3月:+3.1%) 【要人発言】 ・鈴木財務相 「為替は日米金利差だけでなく、通貨量や物価見通しも関係する」 「為替や物価の動向について緊張感を持って注視する」 「永続的な日銀の国債買入れを前提とした財政運営は適切ではない」 ・黒田日銀総裁 「為替市場の短期間での過度な変動は先行きの不確実性を高め望ましくない」 「具体的な出口戦略の手法などを論じるのは時期尚早」 <国内> ・12:30 黒田日銀総裁講演 <海外> 特になし 《CS》
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3496 東証グロース
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3697 東証プライム
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ソフトウェアテスト関連サービス、ソフトウェア開発関連サービスが柱。Web企画制作、マーケティング等も。連結エンジニア数は1.1万人超。エンジニア採用、事業開発投資進める。27.8期売上2000億円目指す。 記:2024/10/25
4704 東証プライム
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11/22 15:30
+73(%)
時価総額 1,131,020百万円
コンピュータ・インターネット用セキュリティ関連製品の開発、販売等を行う。ウイルスバスターで知名度高い。コンシューマ向け製品で国内トップシェア。配当性向70%目標。統合セキュリティプラットフォームを拡販。 記:2024/08/13
5803 東証プライム
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時価総額 10,795百万円
医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の運営等を行う集合知プラットフォーム事業が主力。かかりつけ薬局化支援サービス、薬局予約サービス「やくばと」等も。「やくばと」は医療機関における導入が順調。 記:2024/08/29
9,824
11/22 15:30
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時価総額 16,208,048百万円
米国発の求人情報サイト「Indeed」等のHRテクノロジー事業、リクナビNEXTやSUUMO等のマッチング&ソリューション事業、人材派遣事業を展開。人材派遣事業は需要増により、日本の稼働人数が順調。 記:2024/06/28
6532 東証プライム
5,469
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時価総額 849,943百万円
大手経営コンサルティング会社。全体戦略や事業戦略の立案など経営課題を解決するサービスを提供。24年9月に持株会社に移行、M&A推進。採用活動を積極化。コンサルタントの増加により人件費増も案件拡大で堅調。 記:2024/10/31
6861 東証プライム
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時価総額 15,969,037百万円
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6952 東証プライム
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時価総額 268,071百万円
「G-SHOCK」シリーズなどの時計事業、関数電卓や電子辞書などのEdTech事業が柱。電子ピアノなどの電子楽器、電子文具等も。関数電卓は世界で高シェア。時計事業では直営店、直販ECビジネスの拡大図る。 記:2024/06/29
7201 東証プライム
406.3
11/22 15:30
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時価総額 1,714,877百万円
大手自動車メーカー。1933年設立。仏ルノー、三菱自動車とアライアンス形成。プロパイロットなど自動運転化技術等に強み。日本は電動車のモデルミックス向上、中国では日産ブランド車のラインナップ刷新図る。 記:2024/10/07
7732 東証プライム
1,567.5
11/22 15:30
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時価総額 169,890百万円
総合精密光学機器メーカー。服部時計店精工舎の測量機部門を母体として1932年に設立。測量機器、ICT自動化施工システム、眼科用医療機器等を手掛ける。アイケア事業の収益力強化、低採算事業の整理等に取り組む。 記:2024/10/08
7733 東証プライム
2,458.5
11/22 15:30
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医療機器メーカー。1919年創業。消化器内視鏡で世界トップシェア。外科手術用エネルギーデバイス、人工骨補填材、整形外科用器具等も。海外売上比率が高い。消化器内視鏡システム「EVIS X1」の拡販図る。 記:2024/06/24
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9468 東証プライム
4,291
11/22 15:30
+163(%)
時価総額 608,395百万円
旧KADOKAWAとドワンゴが経営統合。出版・IP創出事業が主力。アニメ・実写映像事業、ゲーム事業、通信制高校の運営等も。中計では28.3期売上高3400億円目標。出版IP数の拡大などに取り組む。 記:2024/06/13
9613 東証プライム
2,884.5
11/22 15:30
+77(%)
時価総額 4,045,511百万円
国内最大の専業システムインテグレーター。NTT傘下。世界50カ国以上でITサービスを提供。金融分野、公共・社会基盤分野向けに強み。海外売上比率は6割超。製造業領域を強化。データセンター事業は積極投資継続。 記:2024/08/10
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9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17