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後場に注目すべき3つのポイント~独歩高の展開から一転、安易な押し目買いは避けたい

2021/9/22 12:20 FISCO
*12:20JST 後場に注目すべき3つのポイント~独歩高の展開から一転、安易な押し目買いは避けたい 22日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は続落、独歩高の展開から一転、安易な押し目買いは避けたい ・ドル・円は小じっかり、日銀は現行の政策を維持 ・値下がり寄与トップはダイキン工業<6367>、同2位がファナック<6954> ■日経平均は続落、独歩高の展開から一転、安易な押し目買いは避けたい 日経平均は続落。174.29円安の29665.42円(出来高概算6億3362万株)で前場の取引を終えている。 21日の米国市場でのNYダウは50.63ドル安と4日続落。中国恒大集団の経営問題への懸念がくすぶるなか、米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表を明日に控えた警戒感から、ダウは上昇して始まったが結局下落に転じた。テスラやアップルなどのハイテク株の一角には押し目買いが入り、ナスダック総合指数は0.22%高と3日ぶりに反発したが上げ幅は限定的となった。 まちまちな反応のうえ戻りが限られた米国市場の動きを受けて、本日の日経平均は94.98円安の29744.73円でスタート。前日の急落後とあって自律反発狙いの買いから下げ渋る場面も見られたが、祝日を前に様子見ムードも強く、前場中頃には265.83円安の29573.88円まで下押しした。その後、押し目買いから急速に下げ幅を縮小し、一時は28.39円高の29868.10円と上昇に転じる場面もあったが、祝日を前に利益確定売りも出て、前引けにかけては改めて下げ幅を3桁に拡げた。 個別では、前日同様に資源関連株や中国経済との結びつきが強い銘柄を中心に厳しい売りが続いており三井物産<8031>、丸紅<8002>、日立建機<6305>、ファナック<6954>、オークマ<6103>など、商社、建機、機械関連などの主力株で大きく下げている銘柄が多い。また、リスクオフの円買いによる対ドルでの円高進行を受けて日産自<7201>やデンソー<6902>などの輸送用機器関連の一部も売られている。そのほか、レーザーテック<6920>や東エレク<8035>、アドバンテス<6857>などの半導体関連株もさえない。 一方、日本郵船<9101>や川崎汽船<9107>などの大手海運は押し目買いから反発。傘下の米地銀MUFGユニオンバンクの個人・中小企業部門を売却すると発表した三菱UFJ<8306>が大きく上昇しているほか、任天堂<7974>、ファーストリテ<9983>、第一三共<4568>なども買われている。業績予想や配当予想を上方修正したアイホン<6718>、オーケストラ<6533>はそれぞれ急伸し、第1四半期(6-8月)が2桁増益となった日本オラクル<4716>などと並んで値上がり率上位に入っている。 セクターでは卸売業、機械、食料品などが下落率上位となっている一方、不動産業、海運業、鉱業などが上昇率上位に並んでいる。東証1部の値下がり銘柄は全体の78%、対して値上がり銘柄は17%となっている。 前日の660円安に続き、日経平均は本日も一時は3桁の値幅を伴った下落となっている。急速にクローズアップされてきた米中の不透明要因の存在が大きいのだろう。 中国恒大集団を巡る問題については、一部で中国版リーマンショックになるのではとの警戒する声がある一方、中国政府が何らかの形で手を差し伸べるとの見立てから、波乱には至らないとの見方が現状は支配的だ。しかし、中国恒大集団は、主力債権銀行少なくとも2行に対して20日期限の利払いを行わなかった。また、次に注目される支払い期限は23日とされており、前日に当たる今日この段階に至っても、まだ中国政府からはアクションがない。最終的には政府がどうにかしてくれるという楽観論に傾きすぎている市場の支配的なムードも含め、中国政府のだんまりにはやや不気味さを感じる。 最近、習近平政権は中国経済をけん引してきたテクノロジー企業などへの締め付けを強めているが、こうした背景には“共同富裕”という習政権が強く掲げている大きな目標がある。そして、この共同富裕を達成するにあたっては、格差拡大の大きな要因とされている不動産価格の上昇、これを是正することが喫緊の課題となっており、こうした動きが、今回の中国恒大集団の資金繰り悪化につながったとも指摘されている。 だとすれば、格差拡大の元凶の象徴のような存在にも見做されかねない中国恒大集団を果たして中国政府は救済してくれるのだろうか。もちろん、世界経済が混乱してショックが大きくならないよう、万が一の際には何かしらの形では出てくるかもしれないが、市場が思っている程までにそこまで優しく手を差し伸べてはくれないかもしれない。現状は、マーケットに大きなショックがもたらされる可能性は低いとみているが、中国政府が具体的に言動に出るなど、問題収束の兆しや全貌が見えてくるまでは、警戒感を強めておくに越したことはないだろう。 また、中国のことばかりがクローズアップされているが、米国にも注目すべき材料が目先豊富だ。まずは明日に結果公表を控えるFOMC。最新の米8月雇用統計の数値が予想外に悪かったこともあり、今回のFOMCでの量的緩和縮小(テーパリング)決定の可能性は一段と遠のいた。このため、波乱はないとの見方が主流だが、今回は政策金利見通し(ドットチャート)が公表されるため注目度は決して低くない。前回6月は参加者18人のうち7人が2022年中に利上げがあると見込み、3月時点の4人からかなり増えた。今回、22年の利上げを想定するメンバーが7人からどれだけ増えるかが注目されている。 サプライチェーン(供給網)の乱れなどを背景に世界的なインフレ懸念が根強くくすぶる一方、新型コロナウイルス変異株(デルタ株)の拡大を受けて足元では世界的な景気不透明感が強まっている。こうしたなか、22年内の利上げを支持するメンバーが想定以上に増えるとなると、景気減速懸念が一層強まり、インフレと景気減速が併存するスタグフレーションへの警戒感が高まりかねない。市場が神経質になっている最中、波乱要因となりかねないため、一時的な相場下押しに用心しておきたい。 テーパリング決定に加えて、22年内の利上げ支持者が増える可能性も低いとみている向きが多いようだが、その根拠とされている米消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化の一方で、一部の乱高下した品目を除いて計算したクリーブランド連銀公表の「刈り込み平均」指数についてはまだ明確な鈍化の兆しが見られていない。“一時的”ではなく“恒常的”なインフレにつながりかねない住宅価格や帰属家賃の上昇も鈍化していない。米バイデン政権はガソリン価格や食品価格の高騰を受けて、価格を不正につり上げていないか各業界への監視を強める動きなどもみせている。こうした政権への配慮などから、22年内の利上げ支持者が予想以上に増える可能性などもテールリスクとして注意しておきたい。 さらに、米国の債務上限引き上げを巡る問題。財務省はデフォルト(債務不履行)を回避するための特例措置が10月中に尽きる可能性を警告しており、債務上限の凍結は急務となっている。しかし、与野党の交渉はこう着状態にあり、解決の目途はたっていない。デフォルトなど誰にとっても最悪の事態でしかないため、過去の経験からみても最終的には解決するとは思われるが、こう着状態が無駄に長引くと、相場の売り口実とされかねないため、注意が必要だ。 8月30日以降、日経平均は目を見張る上昇っぷりを見せてきた。業績による裏付け、米国対比でのバリュエーション割安感など株高を根拠づける要因は多く、次期政権への期待に基づく先高観も依然根強い。中長期では良い買いだと私自身個人的にも思っている。ただ、上述した背景から、短期的には一段の下押しも想定されるため、米中の各種不透明要素に解消の兆しがみられるまでは、安易な押し目買いは控えた方がよいだろう。 ■ドル・円は小じっかり、日銀は現行の政策を維持 22日午前の東京市場でドル・円は小じっかりとなり、109円前半から半ばに値を上げた。日経平均株価は序盤から売り優勢となったが、一段安の回避で円買いは後退。中国株も下げ渋り、円買いを抑制している。一方、日銀は現行の緩和的な政策を維持し、円売りを支えた。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は109円12銭から109円49銭、ユーロ・円は127円93銭から128円41銭、ユーロ・ドルは、1.1718ドルから1.1729ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ソフトマックス<3671>、大谷工業<5939>など、4銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはダイキン工業<6367>、同2位がファナック<6954> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・米・8月住宅着工件数:161.5万戸(予想:155.0万戸、7月:155.4 万戸←153.4万戸) ・米・8月住宅建設許可件数:172.8万戸(予想:160.0万戸、7月:163.0万戸) ・米・4-6月期経常収支:-1903億ドル(予想:-1910億ドル、1-3月期:−1894億ドル←-1957億ドル) 【要人発言】 ・ブロック豪準備銀行総裁補佐 「最近の住宅市場の強さは経済にとってポジティブ」 「住宅から生じる金融安定性へのリスクは高まっている可能性」 ・日銀(声明) 「国内景気は基調としては持ち直している」 「必要なちゅうちょなく追加緩和」 <国内> ・日銀金融政策決定会合(最終日) ・15:30 黒田日銀総裁会見 <海外> 特になし 《CS》
関連銘柄 22件
3671 東証グロース
795
4/19 9:57
-6(%)
時価総額 4,759百万円
システム開発会社。Web型電子カルテや医事会計の総合医療情報システムの開発、企業向けシステムを展開。システムソフトウェアは受注残高が2桁増。23.12期通期は増収増益。24.12期は2桁営業増益計画。 記:2024/02/24
4568 東証プライム
4,576
4/19 9:59
+40(%)
時価総額 8,909,628百万円
製薬大手。生活習慣病や感染症、循環器領域に強み。がん領域に傾注し、HER2抗体薬物複合体「エンハーツ」に注力。麻しん・おたふくかぜ・風しん3種混合ワクチンの製造販売承認を申請。3Q累計は大幅営業増益。 記:2024/03/29
4716 東証スタンダード
11,300
4/19 9:58
+65(%)
時価総額 1,449,372百万円
企業向けソフト世界大手・米オラクル社の日本法人。2000年代初頭に築いたデータベースで膨大な顧客基盤を構築。ライセンスサポートは高い契約更新率維持。クラウドサービスは売上好調。24.5期2Qは2桁増益。 記:2024/02/02
5939 東証スタンダード
6,990
4/19 9:46
-130(%)
時価総額 5,452百万円
配電・通信線用の架線金物、鉄塔・鉄構が主力。開発・設計から製造まで手掛ける一貫体制が強み。北陸電力が主顧客。電力通信部門は堅調。電柱の建替工事が増加。24.3期2Qは2桁増収増益。通期業績予想を上方修正。 記:2024/01/09
6103 東証プライム
6,758
4/19 9:58
-235(%)
時価総額 228,116百万円
工作機械大手。マシニングセンタやNC旋盤に強み。国内生産にこだわり。日本は価格転嫁や生産の効率化などで2桁増益。産業機械や農業・建設機械等の需要が底堅く、欧州は堅調。24.3期3Q累計は営業増益。 記:2024/03/05
6305 東証プライム
4,488
4/19 9:59
-82(%)
時価総額 965,436百万円
総合建設機械メーカー。油圧ショベルなどの建設機械で国内2位。世界でも上位。鉱山機械も。米州事業の拡大等に取り組む。中国は販売伸び悩むが、米州やアジア・大洋州等は販売堅調。24.3期2Qは2桁増収増益。 記:2024/01/16
6367 東証プライム
19,240
4/19 9:59
-265(%)
時価総額 5,639,513百万円
エアコン世界首位。世界で唯一、空調と冷媒の両方を手掛け、インバータ搭載機に定評。フッ素樹脂も展開。換気や除菌機能搭載商品、IoT活用サービスなどにも注力。業容好調で売上高、営業利益ともに過去最高を更新。 記:2024/02/06
6533 東証プライム
934
4/19 9:52
-10(%)
時価総額 9,150百万円
DX支援サービス会社。システム開発やアプリ開発、クラウドサービス導入支援に加え、運用型広告サービスやSEOコンサルティング等のサービスを提供。23年12月期の売上高は会社予想を超過も、広告市況が影響した。 記:2024/03/08
6718 東証プライム
2,879
4/19 9:56
-46(%)
時価総額 52,455百万円
大手インターホンメーカー。住宅向けインターホンやテレビドアホン、医療機関向けナースコールを展開。防犯、防災関連や欧米向けに注力。北米や日本を中心に、戸建住宅、集合住宅、ケア市場が伸長し、中間期は利益急伸。 記:2023/12/18
6857 東証プライム
5,515
4/19 9:59
-220(%)
時価総額 4,225,422百万円
半導体の動作を試験するテスター大手。メモリ向け世界トップシェア。ディスプレイ・ドライバーIC用テスタでもトップシェア。半導体・部品テストシステム事業部門はスマホ向けが足踏み。24.3期2Qは業績伸び悩む。 記:2024/01/09
6902 東証プライム
2,824.5
4/19 9:59
-51(%)
時価総額 8,902,203百万円
国内最大、世界2位の自動車部品メーカー。エンジンやHV車のパワーコントロールユニット、走行安全関連製品を手掛ける。北米地域は黒字転換。電動化・安心・安全製品の拡販等が寄与。24.3期2Qは2桁増収増益。 記:2024/01/08
6920 東証プライム
34,830
4/19 9:59
-2,680(%)
時価総額 3,283,981百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
6954 東証プライム
4,295
4/19 9:59
-43(%)
時価総額 4,336,004百万円
工作機械向けNC装置世界首位。小型工作機械や射出成形機も手掛ける。産業用ロボット、協働ロボットなどロボットでも高シェア。24.3期2Qはロボット部門が増収。欧米はEV関連向け、一般産業向けともに堅調。 記:2023/12/11
7201 東証プライム
567.5
4/19 9:59
-2.5(%)
時価総額 2,395,256百万円
大手自動車メーカー。三菱自動車、ルノーとの3社でアライアンスを構築し、部品やプラットフォームの共通化を推進。グローバル小売台数は増加。中国は伸び悩むが、北米販売が好調。24.3期2Qは大幅増収増益。 記:2024/01/08
7974 東証プライム
7,472
4/19 9:59
-117(%)
時価総額 9,703,812百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。当期ミリオンセラータイトル数は自社17、他社7の計24本。新作タイトル好調や円安で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/27
8002 東証プライム
2,597.5
4/19 9:59
-49.5(%)
時価総額 4,463,056百万円
大手総合商社。穀物と発電に強みを持つ。ライフスタイルや情報・物流、アグリに加え、化学品や金属、エナジー、資源開発、航空、船舶、金融等の事業を展開する。今期3Q累計はアグリや化学品、原料炭が足踏みとなった。 記:2024/03/31
8031 東証プライム
7,152
4/19 9:59
-12(%)
時価総額 11,389,324百万円
大手総合商社。鉄鉱石や原油・LNGなど資源分野に強み。ペルーの鉱山機械販売・サービス会社コマツ・マイニング・コープ・ペルーの株式を取得。エネルギーと金属資源セグメントが伸び悩み、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/04
8035 東証プライム
34,120
4/19 9:59
-2,620(%)
時価総額 16,092,118百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
1,509
4/19 9:59
-8(%)
時価総額 20,042,530百万円
国内最大の金融グループ。傘下に三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJニコス、三菱UFJモルガンスタンレー証券。アセットマネジメント事業を強化。金利上昇や国内外の預貸金収益増加で3Q累計は利益急伸。 記:2024/02/28
9101 東証プライム
4,053
4/19 9:59
-39(%)
時価総額 2,067,699百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9107 東証プライム
1,996
4/19 9:59
-53(%)
時価総額 1,426,597百万円
海運国内3位。持分法会社にコンテナ船のONE社。ドライバルク船や自動車船・内航海運に実績。倉庫管理や陸上輸送等も。LNG船や電力炭船、大型原油船等は順調に稼働。24.3期3Qはエネルギー資源部門が増収。 記:2024/02/10
9983 東証プライム
40,710
4/19 9:59
-240(%)
時価総額 12,954,777百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27