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後場に注目すべき3つのポイント~引き続き新型コロナ感染拡大などが重しに

2021/1/18 12:12 FISCO
*12:12JST 後場に注目すべき3つのポイント~引き続き新型コロナ感染拡大などが重しに 18日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は続落、引き続き新型コロナ感染拡大などが重しに ・株安一服もドルは伸び悩む ・値下がり寄与トップはファナック<6954>、同2位がファーストリテ<9983> ■日経平均は続落、引き続き新型コロナ感染拡大などが重しに 日経平均は続落。236.44円安の28282.74円(出来高概算4億7873万株)で前場の取引を終えている。 前週末15日の米国株式相場は続落。ダウ平均は177.26ドル安の30814.26ドル、ナスダックは114.14ポイント安の12998.50ポイントで取引を終了した。銀行決算や3カ月連続で減少した12月の小売売上高に失望した売りに寄り付き後、大きく下落した。追加経済対策の議会での承認が困難になるとの懸念に加え、新型コロナウイルスによる死者数の増加も売り材料となり終日軟調に推移した。 米国株安を受けた今日の東京株式市場は売りが先行した。新型コロナ新規感染者数が高止まりし、海外で東京五輪開催中止の可能性が報じられるなど、経済低迷の長期化が懸念され、また、20日に米国で予定されているバイデン次期大統領の就任式を巡る混乱を警戒する向きもあり、株価の重しとなった。一方、金融経済政策が景気下支え要因となるとの見方などから株価の先高観は強いものの、前場は概ね売り優勢の展開だった。なお、前場の取引時間中に20年10-12月期GDPなど中国の主要経済統計が発表されたが、東京市場への影響は限定的だった。 個別では、20年11月期営業利益が増益予想から一転3.4%減となり21年11月期は3.0%営業増益予想としたジャステック<9717>、20年11月期営業利益が前期比46.0%減で21年11月期は前期比24.6%減予想と発表したマルカ<7594>、20年12月期連結営業利益が前期比93.2%減で今期予想を未定としたブロンコB<3091>、海外で東京五輪の開催中止の可能性が報じられたことを受けた電通グループ<4324>が下げた。 一方、20年12月期業績見込みを上方修正したビーイングHD<9145>、厚労省が新型コロナワクチン保管用の超低温冷凍庫を1万台確保するとの報道が手掛かり材料となったツインバード<6897>、21年3月期業績予想を上方修正した日進工具<6157>、カドカワ<9468>との業務提携を発表したLink−U<4446>、小型人工衛星の販売を始めると報じられキヤノン電子<7739>、子会社が新規上場を申請したと発表したステラケミファ<4109>、21年1月期配当予想を引き上げたイムラ封筒<3955>、20年12月の月次売上高が前年同月比21.2%増と3カ月連続で前年同月を上回ったスクロール<8005>が上げた。 セクターでは、鉱業、海運業、石油石炭製品、保険業、ガラス土石製品などが値下がり率上位。一方、電気・ガス業、精密機器、空運業が値上がりした。東証1部の値下がり銘柄は全体の54%、対して値上がり銘柄は39%となっている。 昨年末からの株高に目を奪われ、連日、世間で朝から晩まで伝えられる新型コロナの感染拡大は株式市場ではあまり話題にならなくなった。ただ、外国人投資家が日本株を評価するポイントのひとつは、欧米諸国に比べて日本での新型コロナ感染者数が少ないことだと言われてきたことを考えると、新型コロナの感染状況は無視できないだろう。株価が好調な今のうちに、新型コロナについていくつかのシナリオを考えておく。 ここにきて警戒感が高まっているのが新型コロナの変異種だ。昨年末に英国で変異種が確認され、その後、南アフリカやブラジルでも別の変異種が見つかり、日本でも感染者が確認されている。ようやく接種が始まったワクチンがこれらの変異種に効くかどうか、結論は出ていないようだ。しかし、今後、ワクチンが効かない変異種が現れる可能性もゼロではないとの解説もある。変異種に効果のあるワクチンは数週間もあれば開発可能だとする指摘もあるが、コロナ感染が爆発的に増加するには数週間もあれば十分であることは、これまでの経緯を見れば明らかだ。 考えたくもないが、変異種にワクチンが効かないということになれば、「コロナ禍第2幕」が始まるということだろう。昨年はコロナショックが市場を揺らし、2月から3月にかけて株価が急落し、この間の日経平均の下落幅は7000円を超えた。万一、「コロナ禍第2幕」となれば、昨年のコロナショック同様に市場はショック状態となり、再びの株価急落となる可能性は否定できない。ただ、「コロナ禍第2幕」が昨年と異なりそうなのは、この後だ。紙面の都合で、これに続くシナリオは次の機会に回す。 さて、後場の東京株式市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。相場の先高観は強い一方、25日移動平均線との乖離率が4%近くと依然大きいことなどから高値警戒感も継続し、目先、上昇一服を歓迎する向きもある。また、今晩はキング牧師誕生日の祝日で米国市場が休場となるため、後場の東京市場は様子見ムードが広がる可能性もありそうだ。 ■株安一服もドルは伸び悩む 18日午前の東京市場でドル・円は、103円70銭台で推移。18日発表された中国・10-12月期国内総生産(GDP)は、前年比+6.5%で市場予想を上回ったが、同時発表の12月小売売上高は市場予想を下回る伸びにとどまっており、リスク選好的なドル買いは増えていないようだ。日経平均は236円安で午前の取引を終えた。アメリカの政治・社会不安は解消されていないことは引き続き意識されているようだ。ここまでの取引レンジは、ドル・円は103円69銭から103円93銭で推移。ユーロ・円は125円24銭から125円49銭で推移、ユーロ・ドルは1.2065ドルから1.2087ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・アサカ理研<5724>、アイビー化粧品<4918>など、7銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはファナック<6954>、同2位がファーストリテ<9983> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁 「ワクチンの進展は非常にポジティブサプライズ」 「経済はパンデミックに対して信じられているほど柔軟ではない」 「2021年を通じ、パンデミックの影響が続くだろう」 「インフレが2%を若干上回っても構わない」 ・ローゼングレン米ボストン連銀総裁 「バイデン次期政権の追加経済対策規模は大きいが、適切」 「経済に、追加支援が必要」 「下半期は強い経済を予想」 「住宅市場はFRBのMBSの購入が奏功」 ・関係筋 「オランダのルッテ内閣が総辞職 【経済指標】 米・12月小売売上高:前月比‐0.7% (予想:0.0%、11月:-1.4%←-1.1%) 米・12月小売売上高(自動車除く):前月比−1.4% (予想:-0.2%、11月:−1.3%←-0.9%) 米・12月生産者物価指数(PPI):前月比+0.3% (予想:+0.4%、11月:+0.1%) 米・12月生産者物価コア指数:前月比+0.1% (予想:+0.2%、11月:+0.1%) 米・12月生産者物価指数:前年比+0.8% (予想:+0.8%、11月:+0.8%) <国内> ・13:30 11月鉱工業生産確報値(速報値:前月比0.0%) <海外> ・ユーロ圏財務相会合 ・米国休場(キング牧師誕生日) 《HH》
関連銘柄 17件
3091 東証プライム
3,690
11/22 15:30
+20(%)
時価総額 55,642百万円
ステーキハウスブロンコビリーを東海中心に展開。「厚切りとんかつ京風おばんざい かつひろ」の運営等も。炭焼きステーキ・ハンバーグなどが特徴。24年9月末で154店舗展開。とんかつ業態の育成などに注力。 記:2024/10/27
3955 東証スタンダード
997
11/22 15:30
+1(%)
時価総額 10,697百万円
国内最大手の封筒メーカー。封筒の年間生産量は約31億枚。パッケージソリューション事業、メーリングサービス事業、封入機の製造・販売等を行う。差別化製品の投入などに取り組む。27.1期売上高225億円目標。 記:2024/10/25
4109 東証プライム
3,845
11/22 15:30
-25(%)
時価総額 50,804百万円
超高純度フッ化水素酸やリチウムイオン電池用添加剤、蛍光体関連材料などの高純度薬品事業が柱。半導体用高純度薬液で世界シェアトップクラス。総還元性向100%目標。25.3期は濃縮ホウ素の販売拡大見込む。 記:2024/07/08
4324 東証プライム
3,744
11/22 15:30
-17(%)
時価総額 1,011,498百万円
国内最大の広告代理店。世界145以上の国・地域で事業展開。メディア確保力、広告企画力などが強み。配当性向35%目標。内部投資で競争力、ケイパビリティの強化を図る。中国などでのコアビジネス再建に注力。 記:2024/07/08
4446 東証プライム
481
11/22 15:30
+3(%)
時価総額 6,817百万円
Link-U Technologies等を傘下に収める持株会社。マンガサービス事業が柱。マーケティング事業、制作事業も展開。中計では26.7期営業利益12億円目標。海外向けマンガサービスの強化などに注力。 記:2024/10/24
4918 東証スタンダード
246
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,315百万円
スキンケア・メークアップなどの化粧品、美容補助商品等の製造・販売を行う。全国の販売会社を通じた対面販売に特徴。スキンケア部門の売上高比率が高い。浸透美活液「レッドパワー セラム」などの販促を強化。 記:2024/08/26
5724 東証スタンダード
851
11/22 15:30
-13(%)
時価総額 4,378百万円
都市鉱山等からの有価金属の回収・再生を行う貴金属事業が主力。使用済みエッチング用薬液の再生・販売、品質管理システムの販売等も。既存事業は新規開拓に注力。リチウムイオン電池再生事業の事業化等に取り組む。 記:2024/07/02
6157 東証プライム
769
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 19,252百万円
超硬工具メーカー。超硬小径エンドミル分野で国内トップシェア。ドリルやねじ切り等も手掛ける。多品種適量生産で幅広い製品の在庫拡充図る。高硬度鋼加工用4枚刃スクエアエンドミル「MHDSH445」などを新発売。 記:2024/06/28
6897 東証スタンダード
447
11/22 15:30
-2(%)
時価総額 4,875百万円
冷蔵庫や洗濯機、電子レンジ、掃除機等を手掛ける家電製品事業が主力。ワクチン用運搬庫等も。新潟県燕市に本社。匠プレミアム等のブランドが軸。業績は4Qに偏重する傾向。全自動コーヒーメーカー等は売上順調。 記:2024/10/26
6954 東証プライム
4,114
11/22 15:30
+13(%)
時価総額 4,095,154百万円
CNCシステムなどのFA事業、ロボット事業、ロボマシン事業を展開。富士通のNC部門が分離・独立して1972年に誕生。CNCで世界シェアトップクラス。海外売上高比率は8割超。配当性向は60%が基本方針。 記:2024/09/02
7594 東証1部
3,100
9/28 15:00
+101(%)
時価総額 28,917百万円
産業機械・建設機械を扱う機械専門商社。工作機械や射出成形機、プレス機械などを手掛け、自動車向けに実績。食品機械市場にも本格進出。直接販売に特徴。コロナ禍でのクレーン停滞の影響もあり、中間期は利益足踏み。 記:2021/07/05
7739 東証プライム
2,497
11/22 15:30
-17(%)
時価総額 105,391百万円
ドキュメントスキャナーや業務用ハンディターミナル、カメラ関連製品等の開発・生産等を行う。キヤノン傘下。宇宙関連製品や医療関連製品、業務用生ごみ処理機等も。超小型人工衛星の事業化に向けた準備を進める。 記:2024/08/22
8005 東証プライム
1,046
11/22 15:30
-4(%)
時価総額 36,714百万円
生協組合員向け通販事業が主力。EC・通販事業者向け物流代行などのソリューション事業、eコマース事業、化粧品・健康食品ビジネス等も。27.3期経常利益80億円目標。ソリューション事業の領域拡大等に注力。 記:2024/06/04
9145 東証スタンダード
2,380
11/22 15:30
-20(%)
時価総額 14,340百万円
アクティー、コラビス、横浜LSPなどを傘下に収める総合物流輸送グループ。石川県金沢市に本社。取扱商品は生活物資に特化。クスリのアオキなどが主要取引先。既存エリアの受託業務拡大、全国に物流拠点の開設目指す。 記:2024/08/22
9468 東証プライム
4,291
11/22 15:30
+163(%)
時価総額 608,395百万円
旧KADOKAWAとドワンゴが経営統合。出版・IP創出事業が主力。アニメ・実写映像事業、ゲーム事業、通信制高校の運営等も。中計では28.3期売上高3400億円目標。出版IP数の拡大などに取り組む。 記:2024/06/13
9717 東証プライム
1,934
9/10 15:00
-2(%)
時価総額 35,367百万円
独立系ソフトウェア開発会社。金融・保険や製造業、電力・運輸など大企業向けに強み。システム開発の元請け・一括請負に特徴。不採算案件の再発防止図る。NTTデータがTOB実施、成立なら同社株は上場廃止へ。 記:2024/05/06
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25