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後場に注目すべき3つのポイント~年末年始休暇前に利益確定売り優勢

2020/12/30 12:58 FISCO
*12:58JST 後場に注目すべき3つのポイント~年末年始休暇前に利益確定売り優勢   30日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は3日ぶり反落、年末年始休暇前に利益確定売り優勢 ・ドル・円は弱含み、ドル全面安で ・値下がり寄与トップはファナック<6954>、同2位がエムスリー<2413> ■日経平均は3日ぶり反落、年末年始休暇前に利益確定売り優勢 日経平均は3日ぶり反落。155.91円安の27412.24円(出来高概算3億8351万株)で前場の取引を終えている。 前日29日の米国株式相場は反落。ダウ平均は68.30ドル安の30335.67ドル、ナスダックは49.20ポイント安の12850.22ポイントで取引を終了した。追加経済対策への期待感から大きく上昇して寄り付いた。しかし、史上最高値付近で利益確定の売りも目立ち失速。また、現金給付額を2000ドルに引き上げる案が阻止されたため失望感が広がり下落に転じた。米国株安を受けた今日の東京株式市場は、売りが先行した。今日で今年の取引が終了し明日から年末年始の4連休となることに加え、昨日の日経平均が700円を超す大幅高となった後ということ、また、外為市場で1ドル=103円30銭台と昨日15時頃に比べ30銭ほど円高・ドル安に振れたこともあり、利益確定売りが出やすく、前場は概ね売りが優勢だった。 個別では、円高傾向を嫌気した日産自<7201>やホンダ<7267>などの自動車株やソニー<6758>、キヤノン<7751>などの輸出株の一角が安く、日本製鉄<5401>やJFE<5411>の鉄鋼株や三菱マ<5711>などの非鉄株など景気敏感色の強い銘柄が下げた。また、早期退職者募集を発表し収益環境の厳しさが再認識された板硝子<5202>、21年2月期第3四半期(20年3-11月)営業利益が前年同期比25.8%増となったが通期予想の据え置きなどが嫌気されたスギHD<7649>も軟調だった。 一方、第3四半期累計の営業利益が11.08億円と中間期段階の44.10億円の赤字から黒字に転じたアダストリア<2685>が12%を超す大幅高となったほか、市場環境の改善を映して国内証券が目標株価を引き上げたマルマエ<6264>、千葉市のICT技術を活用した農業計画に協力すると発表したITbookHD<1447>、5Gスマホ向け水晶振動子の量産開始が報じられた日電波<6779>、コンビニに個室型ワークブースを設置・サービス開始すると発表したブイキューブ<3681>、高いテーマ性や利益の質を評価し国内証券が目標株価を引き上げた明電舎<6508>、想定以上の収益改善評価で国内証券が格上げしたしまむら<8227>、貸借銘柄に選定されたと発表した恵和<4251>が上げた。 セクターでは、鉄鋼、鉱業、繊維製品、医薬品、機械などが値下がり率上位。一方、空運業、海運業、電気・ガス業、石油石炭製品、証券商品先物が値上がりした。東証1部の値下がり銘柄は全体の62%、対して値上がり銘柄は32%となっている。 昨日の東京株式市場で日経平均は714円高。1990年8月以来、約30年4カ月ぶりの高値更新ということで、テレビなどでも盛んに報じていた。たしかに大方の予想を上回る上げ幅だったが、市場では、売り方の買い戻しや短期筋の値幅取りを背景とした先物主導の上げとの見方も多かったようだ。先物主導の相場の場合には日経225先物が使われることが多いため、日経平均の変動率がTOPIXのそれより大きくなる傾向があるとされる。日経平均がTOPIXの何倍の水準化を見た指標である「NT倍率」は、昨日の大引けで15.154。12月1日の15.148を上回り今年最大となった。ちなみに、昨日の寄り付き段階ではNT倍率は15.016だった。昨日の取引時間中にNT倍率が随分上昇したことが分かる。昨日の上昇相場が日経平均主導であり、おそらく先物主導だったということだろう。 先物主導の相場は、逆回転が始まると一気に巻き戻しが進む可能性があり、年明けは少し注意が必要かもしれない。米経済対策の現金給付増額案の行方が気になることに加え、米国では年明けに政治・経済のイベント予定が多い。1月4日の東京市場大発会の翌日5日には米ジョージア州の上院決選投票と12月米ISM製造業景況指数発表、6日には12月ADP全米雇用リポート発表とFOMC議事要旨公表、7日は12月ISM非製造業景況指数発表、そして8日に12月米雇用統計発表。年明けの米国では政治・経済イベントがいきなり全開となる。このほか、東京市場が休場の間に中国でもPMIなどの重要経済統計が発表される。 これらのイベントに加え、現下、コロナ警戒が怠れない。年末から年始にかけて感染者数の推移が注目されるが、正月休みの間は、おそらくPCR検査数が少なくなるのだろう。そして、1月4日以降は検査がフル稼働となるとの指摘がある。三が日に症状が出ても検査を受けられなかった人が4日以降、検査に殺到する。その結果は1月6日頃から判明する。想定外の人数になる可能性も否定できない。米議会選挙や経済統計、コロナ感染者数など、年明け早々、株価を揺らす材料が集中しそうだ。これにどう備えるか。今年の取引もあと2時間半。熟慮し急ぎ対応する必要があるかもしれない。 さて、後場の東京株式市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。来年の相場上昇への期待感が強い一方、上述のように年末年始のスケジュールを警戒する向きは少なくない。4連休を前にあえてポジションを傾ける向きは多くないと見られ、市場では次第に見送りムードが強くなりそうだ。 ■ドル・円は弱含み、ドル全面安で 30日午前の東京市場でドル・円。仲値にかけてドルが全面安となり、対円で103円30銭まで値を下げた。ユーロ・ドルは1.23ドルを目指す展開で、目先も値動きが注目される。一方、ランチタイムの日経平均先物は下げ渋り、日本株安を嫌気した円買いは抑制された。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は103円30銭から103円56銭、ユーロ・円は126円86銭から127円13銭、ユーロ・ドルは1.2250ドルから1.2294ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・シンシア<7782>、太洋物産<9941>など、10銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはファナック<6954>、同2位がエムスリー<2413> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・連邦準備制度理事会(FRB) 「メインストリート融資制度の期限を12月31日から1月8日に延長」 ・欧州委員会の報道官 「EU加盟国、英国とのFTA来月1日暫定発行を正式に承認」 「EU指導者、英首相は通商協定30日に署名へ」 【経済指標】 ・米・10月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数:前年比+7.95% (予想:+6.95%、9月:+6.64%←+6.57%) <国内> ・東証大納会 <海外> 特になし 《HH》
関連銘柄 21件
1447 東証グロース
315
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 7,701百万円
ITbookとサムシングHDの経営統合で2018年に誕生。地盤調査改良事業が柱。人材派遣やシステム開発事業、コンサルティング事業等も。地盤調査改良事業ではスクリューフリクションパイル工法の販促推進。 記:2024/09/01
2413 東証プライム
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11/22 15:30
-12.5(%)
時価総額 967,675百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
2685 東証プライム
3,550
11/22 15:30
+180(%)
時価総額 173,240百万円
グローバルワーク、ニコアンド、ローリーズファーム等を展開するカジュアルファッション専門店チェーン。店舗数は国内外で1490店舗超。自社ECの会員数は1750万人。26.2期売上高3100億円目指す。 記:2024/06/04
3681 東証プライム
226
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 5,954百万円
汎用Web会議システムの販売等を行うエンタープライズDX事業、セミナー配信プロダクトの提供等を行うイベントDX事業が柱。防音個室ブース「テレキューブ」等も。イベントDX事業は生成AI活用等で製品力を強化。 記:2024/10/05
4251 東証プライム
1,014
11/22 15:30
+2(%)
時価総額 19,555百万円
高機能フィルムメーカー。光拡散フィルム「オパルス」は世界で高いシェアを誇る。医療衛生向けフィルム、屋根用保護シート等も手掛ける。直下型ミニLED液晶ディスプレイ向け複合拡散板は新規採用の獲得に注力。 記:2024/07/08
5202 東証プライム
344
11/22 15:30
+5(%)
時価総額 31,487百万円
大手ガラスメーカー。1918年創業。住友グループ。2006年に英国ピルキントン社を買収。建築用ガラス、自動車用ガラスが柱。取引先の生産回復で自動車用ガラス事業は売上順調。27.3期営業利益640億円目標。 記:2024/06/15
5401 東証プライム
3,125
11/22 15:30
+12(%)
時価総額 2,969,753百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
5411 東証プライム
1,757
11/22 15:30
+7.5(%)
時価総額 1,123,493百万円
国内2位の鉄鋼メーカー。日本鋼管と川崎製鉄の経営統合により発足。鋼板を中心に多数の高付加価値製品を抱え、自動車用高級鋼板に強み。価格転嫁進める。高付加価値製品比率高まる。構造改革と海外拡大も進める。 記:2024/06/25
5711 東証プライム
2,449.5
11/22 15:30
+33(%)
時価総額 322,085百万円
非鉄大手。銅精錬から銅加工品、電材、超硬工具まで幅広い。リサイクル技術による廃棄物の再資源化も。半導体関連製品などが販売回復。精錬所の生産トラブルも解消。資源循環事業の強化に向け、欧州統括会社設立へ。 記:2024/07/23
6264 東証プライム
1,606
11/22 15:30
+5(%)
時価総額 20,963百万円
半導体・FPD製造装置の部品の開発・製造等を行う。真空チャンバー、排気板、静電チャック等が主要製品。鹿児島県出水市に本社。太陽電池製造装置部品は引き合い継続。消耗品を強化。26.8期売上高120億円目標。 記:2024/10/29
6508 東証プライム
4,110
11/22 15:30
+50(%)
時価総額 187,120百万円
中堅重電メーカー。1897年創業。変電・配電システムや発電システム、電鉄用システム、上下水道プラント用設備、半導体製造分野向け機器等を手掛ける。変電事業は北米などの需要増、収益性改善策の寄与で順調。 記:2024/06/15
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6779 東証プライム
967
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+9(%)
時価総額 22,366百万円
大手水晶デバイスメーカー。水晶振動子や水晶発振器、応用機器,人工水晶等を手掛ける。車載向け水晶デバイスで世界トップシェア。海外売上比率が高い。車載市場では先進運転支援システム向けを中心に需要が増加。 記:2024/06/11
6954 東証プライム
4,114
11/22 15:30
+13(%)
時価総額 4,095,154百万円
CNCシステムなどのFA事業、ロボット事業、ロボマシン事業を展開。富士通のNC部門が分離・独立して1972年に誕生。CNCで世界シェアトップクラス。海外売上高比率は8割超。配当性向は60%が基本方針。 記:2024/09/02
7201 東証プライム
406.3
11/22 15:30
-5.7(%)
時価総額 1,714,877百万円
大手自動車メーカー。1933年設立。仏ルノー、三菱自動車とアライアンス形成。プロパイロットなど自動運転化技術等に強み。日本は電動車のモデルミックス向上、中国では日産ブランド車のラインナップ刷新図る。 記:2024/10/07
7267 東証プライム
1,362.5
11/22 15:30
+17(%)
時価総額 7,194,000百万円
自動車と二輪車の大手。二輪車は世界トップ。船外機や発電機、航空機などエンジン搭載の多商品を展開。四輪事業は伸長。主力の北米を中心に販売台数が増加。二輪はアジアが好調。中国の持ち分法適用会社が伸び悩み。 記:2024/07/03
7649 東証プライム
2,528
11/22 15:30
+28(%)
時価総額 480,302百万円
ドラックストア大手の「スギ薬局」を中核とする持株会社。東海エリアが地盤。核店舗を中心としたドミナント出店が特徴。店舗数は1700店舗超。インバウンド追い風。調剤併設で伸長。27.2期売上高1兆円目標。 記:2024/10/22
7751 東証プライム
5,054
11/22 15:30
+61(%)
時価総額 6,740,838百万円
精密機器大手。1937年設立。オフィス複合機やレンズ交換式カメラ、FPD露光装置などで世界トップシェア。バランスの取れた事業構造が強み。海外売上比率は7割超。商業印刷、産業印刷分野はラインアップ強化図る。 記:2024/10/21
7782 東証スタンダード
514
11/22 15:30
-4(%)
時価総額 3,527百万円
使い捨てコンタクトレンズの製造・販売を行う。シンシアワンデーSが主力商品。コンサルティング事業やシステム事業も手掛ける。シンシアワンデーSは売上順調。ユーザー等からの高評価で取り扱い店舗数が伸びる。 記:2024/06/25
8227 東証プライム
7,969
11/22 15:30
+308(%)
時価総額 588,327百万円
総合衣料品店「ファッションセンターしまむら」を運営。低価格の衣料に強み。若者向け業態「アベイル」、ベビー業態「バースデイ」等も展開。アベイルはアウター衣料の品揃えを拡充。27.2期営業利益660億円目標。 記:2024/10/24
9941 東証スタンダード
878
11/22 12:30
+1(%)
時価総額 1,698百万円
畜産物が主力の専門商社。牛肉や鶏肉、豚肉の食肉に加え、大豆等の穀物や加工食品、化学品、産業機械、自動車部品などを取り扱う。食肉関連では高収益商材の販売が順調。中期的に売上高総利益率4%以上目指す。 記:2024/10/20