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後場に注目すべき3つのポイント~薄商いの高値もち合い継続、マザーズ反落だが…

2020/10/15 12:52 FISCO
*12:52JST 後場に注目すべき3つのポイント~薄商いの高値もち合い継続、マザーズ反落だが… 15日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は3日ぶり反落、薄商いの高値もち合い継続、マザーズ反落だが… ・ドル・円は小じっかり、ユーロ・ドルの上げ渋りで ・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位がエムスリー<2413> ■日経平均は3日ぶり反落、薄商いの高値もち合い継続、マザーズ反落だが… 日経平均は3日ぶり反落。109.10円安の23517.63円(出来高概算4億2000万株)で前場の取引を終えている。 14日の米株式市場でNYダウは続落し、165ドル安となった。金融大手ゴールドマン・サックスの市場予想を上回る決算が好感されたものの、民主党のペロシ下院議長と協議を継続しているムニューシン財務長官が追加経済対策の大統領選前の合意成立は困難との見方を示すと下落に転じた。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで78円安からスタート。ただ前日までと同様、これから国内でも発表が本格化する企業決算、それに米政治情勢などを見極めたいとのムードが強く、寄り付き後は23500円台でもみ合う展開が続いた。この日の安値圏で前場を折り返しているが、ここまでの上下の値幅は67円弱にとどまった。 個別では、ソフトバンクG<9984>とエムスリー<2413>が2%前後の下落となっており、ZHD<4689>は3%超下落するなど、値がさグロース(成長)株を中心に軟調。その他売買代金上位では任天堂<7974>、東エレク<8035>などがさえない。決算発表銘柄ではサイゼリヤ<7581>が今期の連続赤字見通しを受けて急落。また、トランザク<7818>などが東証1部下落率上位に顔を出している。一方、前日は携帯電話料金の新プランを受けて売り優勢だったソフトバンク<9434>が反発。ファーストリテ<9983>は小幅ながらプラスで前場を折り返した。官民5行で4000億円の融資を行うと報じられたANA<9202>は買い優勢。また、エスフーズ<2292>やJESHD<6544>は決算が好感されて急伸し、東証1部上昇率上位に顔を出している。 セクターでは、医薬品、精密機器、水産・農林業などが下落率上位。半面、空運業、鉄鋼、保険業などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の67%、対して値上がり銘柄は28%となっている。 追加経済対策の早期成立期待が後退したことで前日の米国株は続落し、本日の東京市場でもやや売りが先行する展開となった。やはり与野党両陣営の候補が激しく対立する大統領選を前に、協調的な動きはなかなか期待しにくいのかもしれない。米国では金融大手などから決算発表が本格化しており、その内容を見極めたいとのムードもあって、NYダウの上昇は9月3日の取引時間中に付けた直近の戻り高値29199.35ドルを前に一服といった様相だ。海外情勢を巡っては、欧州で新型コロナウイルスの感染拡大と規制再強化の動きが相次いていることも気掛かりではある。 国内でも6-8月期決算の発表が最終盤に入ったが、先に発表された小売り大手の決算がコロナ禍からの回復を期待させる内容だったのに対し、前日発表の外食各社はサイゼリヤを中心に回復の鈍さが意識される内容となった。今月下旬から発表が本格化する7-9月期決算もセクターや個別企業で明暗が分かれるだろうことを窺わせる。 しかし、日米株ともさほど大きく売り込まれているわけでない。米大統領選及び議会選を民主党が制する「トリプルブルー」で、将来的には大規模な財政出動が実施されるとの期待は持続しているようだ。それに日経平均はNYダウに比べ値動きが小さく、高値圏でこう着といった様相だが、やはり日銀による上場投資信託(ETF)買い入れの影響が大きいだろう。前日は9月29日以来、およそ半月ぶりに日銀のETF買いが実施され、海外勢の東証株価指数(TOPIX)先物売りを吸収する格好となった。金額が前回の801億円から701億円に減額されたのはやや気になるが、現物株・先物とも様子見ムードから売買低調となっているだけに、相場の押し上げ効果は小さくない。本日もここまでの東証1部売買代金は8000億円半ばにとどまっている。 本日はTOPIXが0.47%の下落で前場を折り返しているため、ETF買いが実施されるかは見通しづらく、後場やや下げ幅を広げる場面が出てくるかもしれない。それでも積極的に売り込もうとする動きは出てきにくいだろう。従来当欄で予想しているとおり、日経平均はまだまだ高値もち合いが続くとみておきたい。 一方、新興市場では前日にマザーズ指数が2018年1月の直近高値を上回り、06年以来およそ14年ぶりの高値を付けた。さすがに本日は達成感もあって反落しているが、朝方の売りが一巡した後は下げ渋っている。業績上方修正を発表したラクス<3923>が朝方に上場来高値を付けてから伸び悩んでいるところを見ると、先行して株価上昇してきたマザーズ銘柄が目先の成長期待を織り込み済みという指摘は正しい。しかし、GMO−FG<4051>やGA TECH<3491>が大きく値を飛ばしており、政策期待や個別材料を手掛かりとした新興株物色はなお活発だ。 最近、筆者のところには各種メディアから新興株企画での取材・寄稿依頼が相次いでおり、個人投資家の新興株への期待の強さ、また投資家のすそ野の広がりを実感できる。一方、証券各社からは「過去の推移からみてマザーズ指数の上昇は続かない」との見方が出ており、ラクスのような先行上昇組についても、前述の企画のような場でご一緒する市場関係者はおおむね「上値余地が乏しい」との見方で一致している。 こうした市場の評価は全く無視できるものではないし、筆者も一部で実態からかけ離れた盛り上がりが見られることは認める。しかし、ラクスのようなマザーズ主力級の銘柄は株価上昇すべくして上昇してきたのであり、短期的あるいは中長期的に投資魅力が減退したとも思わない。特に「時間を味方にできる」個人投資家にとってはそうだろう。長くなってきたので、このあたりの説明はまた次回以降としたい。 ■ドル・円は小じっかり、ユーロ・ドルの上げ渋りで 15日午前の東京市場でドル・円は小じっかり。早朝の取引で105円付近まで値を下げる場面もあったが、ユーロ・ドルの上げ渋りを受け値ごろ感による国内勢の買戻しが強まり持ち直した。日経平均株価や上海総合指数の軟調地合いで円買い方向に振れやすく、ドルの戻りは鈍い。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は105円09銭から105円30銭、ユーロ・円は123円47銭から123円77銭、ユーロ・ドルは1.1741ドルから1.1751ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・PR TIMES<3922>、GA technologies<3491>など、8銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位がエムスリー<2413> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・ロウ豪準備銀行総裁 「より長期の国債を買い入れるメリットあるか注視。政策金利の引き下げも」(通信社) 【経済指標】 ・豪・9月失業率:6.9%(予想:7.0%、8月:6.8%) ・豪・9月雇用者数増減:-2.95万人(予想:-4.0万人、8月:+12.91万人←+11.1万人) ・中・9月消費者物価指数:前年比+1.7%(予想:+1.9%、8月:+2.4%) ・中・9月生産者物価指数:前年比-2.1%(予想:-1.8%、8月:-2.0%) <国内> ・13:30 8月第3次産業活動指数(前年比予想:+1.5%、7月:-0.5%) <海外> ・EU首脳会議(16日まで)v 《HH》
関連銘柄 16件
2292 東証プライム
2,642
11/22 15:30
+7(%)
時価総額 85,252百万円
食肉等の製造・卸売事業が主力。「こてっちゃん」など自社製品の製造・販売等も手掛ける。国産牛の加工頭数で国内トップクラス。小売業では不採算店の閉鎖を実施。製造・卸売事業では東日本における営業強化を進める。 記:2024/10/22
2413 東証プライム
1,425
11/22 15:30
-12.5(%)
時価総額 967,675百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
1,200
11/22 15:30
-16(%)
時価総額 43,937百万円
ネット不動産投資サービス「RENOSY」を展開。不動産投資の検討、購入、管理、売却までカバー。賃貸管理DX等も。RENOSY会員数は48万人超。サブスク契約件数は3.1万戸超。24年10月に台湾へ進出。 記:2024/10/24
3922 東証プライム
1,568
11/22 15:30
+2(%)
時価総額 21,137百万円
プレスリリース配信サービス「PR TIMES」が主力事業。タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」、カスタマーサポートツール「Tayori」等も。「PR TIMES」の利用企業社数は10万社突破。 記:2024/08/02
3923 東証プライム
2,043
11/22 15:30
+79(%)
時価総額 370,224百万円
経費精算システム「楽楽精算」が主力。電子請求書発行システム「楽楽明細」やクラウド型販売管理システム「楽楽販売」などのほか、IT人材事業も展開。楽楽精算は累計導入社数が1.7万社超。成長投資を継続。 記:2024/08/23
7,000
11/22 15:30
+80(%)
時価総額 58,373百万円
マルチ決済端末ソリューションや組込型決済ソリューション、決済センターソリューションなどを手掛ける。決済デバイスから決済センター、入金業務までワンストップで提供。端末レス決済サービスの強化などを図る。 記:2024/07/08
4689 東証プライム
415
11/22 15:30
-3.4(%)
時価総額 2,967,084百万円
ヤフー、LINEなどの再編で2023年に誕生。グループ会社にアスクル、出前館、PayPay、ZOZOなど。LYPプレミアムは有料会員の拡大図る。「LINE Pay」は25年4月末に国内サービスを終了予定。 記:2024/06/28
2,743
11/22 15:30
+4(%)
時価総額 244,311百万円
独立系エレベーターメンテナンス会社。国内主要メーカーの各機種に対応。コスト競争力などが強み。リニューアル工事等も手掛ける。配当性向40%以上目安。国内保守契約台数は10万台超。ビル管理会社への営業を強化。 記:2024/06/29
7581 東証プライム
5,210
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 272,337百万円
イタリアンカジュアルレストラン「サイゼリヤ」をチェーン展開。中国中心に海外でも事業展開。価格競争力などが強み。店舗数は1500店舗超。メニュー再構築や主力商品の改善、食材の供給体制再構築などに取り組む。 記:2024/08/06
7818 東証プライム
2,222
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 65,271百万円
エコプロダクツ、ライフスタイルプロダクツが柱のファブレスメーカー。衛生用品のウェルネスプロダクツ等も手掛ける。オリジナル雑貨に強み。25.8期は増収増益計画。BtoB、DtoCサイトの売上拡大などに注力。 記:2024/10/24
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9202 東証プライム
2,838
11/22 15:30
+0.5(%)
時価総額 1,374,426百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
9434 東証プライム
193.7
11/22 15:30
+0.8(%)
時価総額 9,235,495百万円
通信キャリア大手。個人向けモバイルサービス、ブロードバンドサービスの提供等を行うコンシューマ事業が主力。メディア・EC事業等も手掛ける。コンシューマ事業では付加価値サービスの拡充等で収益拡大を図る。 記:2024/08/05
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17