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後場に注目すべき3つのポイント~経済不安あれど日米緩和強化は強烈

2020/3/24 12:47 FISCO
*12:47JST 後場に注目すべき3つのポイント~経済不安あれど日米緩和強化は強烈 24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅続伸、経済不安あれど日米緩和強化は強烈 ・ドル・円は110円40銭台、株高持続でドルは下げ渋る ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984> ■日経平均は大幅続伸、経済不安あれど日米緩和強化は強烈 日経平均は大幅続伸。1138.95円高の18026.73円(出来高概算10億8000万株)で前場の取引を終えている。 23日の米株式市場でNYダウは大幅続落し、582ドル安となった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた経済対策を巡り政府・与党と野党の協議が難航し、失望感から売りが出た。ただ、連邦準備理事会(FRB)が国債などの購入を無制限に実施すると発表し、フィラデルフィア半導体指数(SOX)などは大きく上昇。本日の東京市場では前日ストップ高を付けたソフトバンクG<9984>や半導体関連等の値がさ株に買いが先行し、日経平均は319円高からスタートすると上げ幅を大きく広げる展開となった。アジア株も総じて堅調で、日経平均は前場中ごろを過ぎると18081.24円(1193.46円高)まで上昇する場面があった。 個別では、前述のソフトバンクGが売買代金トップで大幅続伸。市場では前日の取引時間中に発表した資産売却プログラムを評価する声が多い。半導体関連の東エレク<8035>のほか、ファーストリテ<9983>やファナック<6954>といった日経平均への寄与が大きい値がさ株は揃って10%を超える上昇となった。その他売買代金上位もトヨタ自<7203>、ソニー<6758>、任天堂<7974>など全般堅調。また、ラクーンHD<3031>などはストップ高水準で前場を折り返した。一方、NTTドコモ<9437>が2%超下落したほか、日本電産<6594>、キーエンス<6861>、NTT<9432>、ソフトバンク<9434>も軟調。また、東邦瓦斯<9533>などが東証1部下落率上位に顔を出した。 セクターでは、鉱業、不動産業、証券などが上昇率上位で、その他も全般堅調。パルプ・紙、陸運業、電気・ガス業の3業種のみ下落した。東証1部の値上がり銘柄は全体の77%、対して値下がり銘柄は21%となっている。 本日の日経平均は大幅続伸してスタートすると上げ幅を大きく広げ、1100円を超える上昇で前場を折り返した。取引時間中としては6営業日ぶりに18000円台を回復している。新型コロナによる市場混乱を受け、日米の金融当局が講じた緩和策の効果は非常に大きい。日銀は19日以降、1日の上場投資信託(ETF)買い入れ額を2004億円に増やした。東証株価指数(TOPIX)の前引け騰落率に基づく従来の買い入れ実施基準も変更した公算が大きい。ここまで19日、23日と連続して2004億円の買い入れが実施されているが、1週間通してとなれば1兆円規模と、海外投資家の売りを十分吸収しうるものとなる。 外資系証券のレポートでは従前まで日銀保有のETFの簿価割れ、さらに進んで日銀の債務超過に関する議論が活発だった。筆者は短期的に通貨危機等に発展する可能性は乏しいとみているが、異例の事態だけに市場の反応は読みづらい。邪推と言われようが、金融当局にとって日経平均17000円水準が事実上の防衛ラインとなっている可能性はある。株価指数先物を大きく売り越していた海外勢もひとまず買い戻しに動かざるを得ない。 また、米国でもFRBが資産買い入れプログラムを実質無制限とした。こうした金融緩和強化は目先の信用不安を和らげるだけでなく、ハイテク関連を中心としたグロース(成長)株の戻りを大きく後押ししているようだ。特に先週はファンドの資金流出に伴う持ち高解消でTOPIX型のバリュー(割安)株買い戻し、日経平均型のグロース株売りが強烈だったため、その反動も大きくなっている。 とはいえ、市場では世界的な経済成長見通しの下方修正が相次いでおり、日本は欧州などとともに2020年通年で2%超のマイナスになるとの見方が増えてきた。東京都の小池百合子知事が首都封鎖の可能性を示唆するなど、新型コロナとの戦いもまだ途上。経済や企業業績の先行きには懸念が残ることを念頭に置いておきたい。 ■ドル・円は110円40銭台、株高持続でドルは下げ渋る 24日午前の東京市場でドル・円は、110円40銭台で推移。主要通貨に対するドル売りは一服しており、ドル・円は110円31銭まで下落した後は下げ渋り。日経平均株価は940円高で推移しており、かなり強い動きを見せている。米国による無制限の量的緩和策を意識して米長期金利は低下しており、この動きを受けたドル売りが観測されている。現時点で投機的なドル買いは抑制されているようだ。ここまでの取引レンジはドル・円は110円31銭から111円35銭、ユーロ・円は118円64銭から119円49銭、ユーロ・ドルは1.0723ドルから1.0823ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・AMBITION<3300>、ロコンド<3558>など、74銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・トランプ米大統領 「ドル高は多くの点で良いが、貿易を困難にする面もある」 「正しい措置を取ったFRBに満足」 「議会は景気刺激策の合意に近づいている」 「3、4カ月かからずに米国はビジネスを再開する予定」 「15日間の期限後に活動再開の是非を決定」 ・黒田日銀総裁 「保有ETFの含み損は、前週末の時点で2-3兆円」 <国内> ・14:00 1月景気動向指数・先行改定値(速報値:90.3) <海外> 特になし 《HH》
関連銘柄 16件
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時価総額 15,340百万円
アパレル・雑貨等の事業者専用卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」の運営等を行うEC事業が主力。企業間の後払い決済サービス、売掛保証サービス等も。引き続き顧客獲得ペース向上による事業規模の拡大図る。 記:2024/08/09
2,220
11/22 15:30
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時価総額 15,436百万円
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3558 東証グロース
1,830
11/22 15:30
-2(%)
時価総額 21,021百万円
靴・衣料品通販サイト「ロコンド」を運営。靴の品揃えに強み。ECサイト支援サービス、リーボック事業等も手掛ける。ECモールのマガシーク社買収で取扱高拡大。リーボックはコラボ増やす。物流とIT統合を進める。 記:2024/10/25
6594 東証プライム
2,858
11/22 15:30
-50(%)
時価総額 3,408,362百万円
総合モーターメーカー最大手。旧社名は日本電産。京都府京都市に本社。精密小型モーター、車載・産業用モーター、商業・産業用ロボットなどを手掛ける。電動パワステ用モーターなどに強み。車載向けは収益性最優先。 記:2024/10/14
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6861 東証プライム
65,660
11/22 15:30
-20(%)
時価総額 15,969,037百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
6954 東証プライム
4,114
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+13(%)
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CNCシステムなどのFA事業、ロボット事業、ロボマシン事業を展開。富士通のNC部門が分離・独立して1972年に誕生。CNCで世界シェアトップクラス。海外売上高比率は8割超。配当性向は60%が基本方針。 記:2024/09/02
7203 東証プライム
2,664.5
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時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7974 東証プライム
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時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,250
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9432 東証プライム
156
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時価総額 14,125,849百万円
国内最大の通信会社。NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ、NTTデータグループなどを傘下に持つ。研究開発部門を有する点が特徴。データセンターを拡張。コンシューマ通信事業では顧客基盤の強化を推進。 記:2024/10/10
9434 東証プライム
193.7
11/22 15:30
+0.8(%)
時価総額 9,235,495百万円
通信キャリア大手。個人向けモバイルサービス、ブロードバンドサービスの提供等を行うコンシューマ事業が主力。メディア・EC事業等も手掛ける。コンシューマ事業では付加価値サービスの拡充等で収益拡大を図る。 記:2024/08/05
9437 東証1部
3,880
12/24 15:00
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時価総額 12,527,081百万円
NTTグループの中核を担う国内最大の携帯キャリア。金融・決済など非通信領域の強化に力注ぐ。21.3期1Qはコロナ禍で国際ローミング急減。だが非通信領域の拡大などで補う。通期では利益反発・連続増配を見込む。 記:2020/09/03
9533 東証プライム
3,851
11/22 15:30
+7(%)
時価総額 405,341百万円
都市ガスの製造、供給、販売が主力。業界3位。1922年創立。愛知県、岐阜県、三重県の3県中心に事業展開。電気供給事業、ガス機器販売等も。顧客数は約300万件。再生可能エネルギー電源の拡大等に取り組む。 記:2024/10/29
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17