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来週の相場で注目すべき3つのポイント:日電産など決算、日銀金融政策決定会合、春節

2020/1/18 19:14 FISCO
*19:14JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:日電産など決算、日銀金融政策決定会合、春節 ■株式相場見通し 予想レンジ:上限24350-下限23750円 来週の日経平均は24000円の大台固めが想定されるなか、一段の上値を窺う展開も期待される。為替相場が昨年5月以来の円安水準に振れたことから、優良株、輸出関連株を中心に買いが入り、下値支持力が強まっている。史上最高値を更新する米NYダウやナスダック総合指数、そして1ドル=110円近辺となってきた為替の円安傾向を支援材料に、17日の日経平均が昨年来高値を更新したことで、市場ムードが好転していることも心理的なプラス材料として働いてくる。一方で、第1段階の合意署名後の米中貿易交渉、小康状態にある中東情勢、1月末に迫った英国の欧州連合(EU)離脱と懸念材料は残り、24000円台では高値警戒感を指摘する声もある。しかし、市場の関心は企業業績にシフトし始めており、決算発表が一段高のきっかけを握るとの期待がある。日本では3月期決算企業の第3四半期を中心とした決算発表シーズンが始まる。最初のピークは400社超が発表する31日となるが、21日には東京製鐵<5423>、23日には日本電産<6594>やディスコ<6146>が決算発表を予定している。日本電産の決算発表後の株価の動きはハイテク株に、ディスコは半導体製造装置関連株に影響を与えてくることになる。 特に、市場の関心は3月期決算企業の来期に移っており、企業から発信される事業環境やアナリストの評価に関心が注がれよう。また、米国でも米国時間22日のテキサス・インスツルメンツ、23日のインテルといった半導体大手の決算発表が控えている。16日の米国市場では、台湾積体電路製造(TSMC)の好決算による半導体の需要増の観測などを背景に半導体株が軒並み強い値動きをみせた。半導体関連は日経平均など株価指数への影響も大きい。また、円安を背景に昨年4月高値のマツダ<7261>が5%高、同9月高値のSUBARU<7270>が4%高となるなど、輸出関連株の出遅れ循環物色も展開されそうだ。24日から30日までは春節(旧正月)で中国市場が7連休に入ることから、市場の関心は企業業績に集中しやすくなる。 主な国内経済関連スケジュールは、20日に日銀金融政策決定会合(21日まで)、通常国会召集、21日に黒田日銀総裁会見、日銀「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)、22日に12月首都圏新規マンション発売、23日に12月貿易統計、11月全産業活動指数、24日に12月消費者物価、12月18-19日の金融政策決定会合議事要旨が予定されている。一方、米国など海外主要スケジュールでは、20日はキング牧師生誕記念日で米国市場休場、中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長身柄引き渡し審理開始(カナダ・バンクーバー)、21日に世界経済フォーラム(ダボス会議、24日まで)、米12月中古住宅販売件数、23日に欧州中央銀行(ECB)定例理事会、ラガルド総裁会見、米12月CB景気先行総合指数、24日は春節で中国市場が30日まで休場、が予定されている。このほか、20日はトランプ米大統領就任から3年、24日は東京オリンピックまで半年にあたる。 ■為替市場見通し 来週のドル・円は伸び悩みか。ドル・円は8カ月ぶりとなる110円台に上昇したが、1ドル=110円台には輸出企業や短期筋などのドル売り注文が入っており、ドルの一段の上昇は抑制される見通し。米中通商協議に関しては、中国側は産業補助金制度などの是正には慎重とみられ、第2段階の協議は早くも難航が予想されており、リスク選好的な円売りがただちに拡大することは期待できない。 先週発表された12月の米小売売上高は底堅く、インフレ鈍化の兆候は見られないため、米国経済の拡大基調は維持されているとの見方が多い。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)は金利引き上げについて慎重な姿勢を維持しており、今後発表される経済指標が予想外に強い内容でなければドル買いの手がかりにはなりにくい。 ■来週の注目スケジュール 1月20日(月):日銀政策委員会・金融政策決定会合(21日まで)、日・鉱工業生産、米・株式市場は祝日のため休場(キング牧師生誕記念日)、加・華為技術(ファーウェイ)CFOの米への身柄引き渡しに関する審理開始、国際通貨基金(IMF)が世界経済見通し(WEO)発表など 1月21日(火):黒田日銀総裁が会見、英・失業率、独・ZEW期待指数、スイス・世界経済フォーラム・ダボス会議など 1月22日(水):日・全国百貨店売上高、マレーシアやカナダ中銀が政策金利発表、米・中古住宅販売件数、南ア・消費者物価指数など 1月23日(木):日・貿易収支、日・工作機械受注、豪・失業率、インドネシア・中銀が政策金利発表、ユーロ圏消費者信頼感指数、米・景気先行指数など 1月24日(金):日・消費者物価コア指数、NZ・消費者物価指数、米・英・独・欧1月分PMI、中・株式市場は祝日のため休場(春節、30日まで)など 《SK》
関連銘柄 5件
5423 東証プライム
1,470
11/22 15:30
+11(%)
時価総額 161,794百万円
国内最大手の電炉メーカー。1934年設立。主力製品のH形鋼は国内生産量トップ。電炉でコイル・厚板を生産できるのは同社のみ。無借金経営。引き続きコスト低減に取り組む。グリーン鋼材「ほぼゼロ」は好評。 記:2024/08/05
6146 東証プライム
42,590
11/22 15:30
+210(%)
時価総額 4,613,221百万円
半導体の精密加工装置、精密加工ツールの製造・販売を行う。1937年に広島県呉市で創業。ダイシングソーなどで世界トップシェア。パワー半導体向け中心に精密加工装置は出荷順調。生産能力の強化、効率化推進。 記:2024/06/28
6594 東証プライム
2,858
11/22 15:30
-50(%)
時価総額 3,408,362百万円
総合モーターメーカー最大手。旧社名は日本電産。京都府京都市に本社。精密小型モーター、車載・産業用モーター、商業・産業用ロボットなどを手掛ける。電動パワステ用モーターなどに強み。車載向けは収益性最優先。 記:2024/10/14
7261 東証プライム
1,003
11/22 15:30
-2.5(%)
時価総額 633,699百万円
1920年創業の自動車メーカー。広島県安芸郡府中町に本社。トヨタと資本業務提携。人気車種にクロスオーバーSUV「CX-5」など。高効率エンジン等に強み。北米市場は販売順調。25.3期は販売台数増を見込む。 記:2024/08/30
7270 東証プライム
2,450.5
11/22 15:30
+8.5(%)
時価総額 1,847,437百万円
1917年創業の中堅自動車メーカー。北米の販売台数比率が高い。トヨタと資本業務提携。アイサイトなどに特徴。航空機の中央翼などの製造を行う航空宇宙事業も手掛ける。28年、米国でBEV販売40万台目標。 記:2024/10/10