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日米通商交渉への警戒感は和らぐ

2019/4/17 8:22 FISCO
*08:22JST 日米通商交渉への警戒感は和らぐ  17日の日本株市場は、こう着ながらも高値圏での底堅い相場展開が見込めそうだ。16日の米国市場では、NYダウが67ドル高と上昇。1-3月期決算を見極めたいとの思惑も根強く上値は限られているが、中国人民銀行が金融緩和を再開したほか、ドイツの景況感指数の改善が材料視された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円高の22255円。円相場は1ドル112円台で推移している。  また、スマホ向け通信半導体の知的財産をめぐり米国内外で訴訟合戦を繰り広げていたアップルとクアルコムは16日、全ての訴訟を取り下げることで合意したと発表。これを受けてクアルコムは23%超の上昇となっており、他の半導体株に波及する格好となっており、日本の半導体株への波及も意識されるところであろう。  一方で日米通商交渉の行方を見極めたいところであるが、日本の農産物の関税引き下げ幅はTPPの範囲内とすることで一致したと伝えられている。日本側の懸念がひとまず薄らぐスタートとなったようであり、警戒感が和らぐ格好になりそうだ。また、初日の協議では、為替条項について直接的な要求はなかったと伝えられている。日本からの自動車の輸入に関する数量規制に関しても米側は要求しなかったと伝えられており、目先的にはアク抜けも意識されてくる展開が期待されるところ。  もっとも、昨日の日経平均は22200円を挟んでの底堅さが意識されていたが、東証1部の6割が下げていたほか、出来高も10億株を辛うじて上回っている状態である、前日のようなTOPIX型のインデックス資金の流入は限られていたようである。日経平均は底堅いものの、投資家のセンチメントをやや神経質にさせているだろう。そのため、半導体株の上昇等がセンチメントを明るくさせてくるかが注目されるところでもある。  とはいえ、インデックスに絡んだ商いの他は、積極的な市場参加者は限られており、決算や需給面など個別の材料を手掛かりとした短期売買が中心になりそうである。 《AK》