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日経平均は3日ぶり反発、景気懸念による期待インフレ低下は痛しかゆし?

2022/4/26 12:16 FISCO
*12:16JST 日経平均は3日ぶり反発、景気懸念による期待インフレ低下は痛しかゆし?  日経平均は3日ぶり反発。135.87円高の26726.65円(出来高概算4億8000万株)で前場の取引を終えている。  週明け25日の米株式市場でNYダウは3日ぶりに反発し、238ドル高となった。中国の新型コロナウイルス感染拡大に伴う都市封鎖(ロックダウン)が世界経済の減速につながるとの懸念が広がり、中国株式相場の大幅下落もあって売りが先行。ただ、原油先物相場の下落や長期金利の低下を受け、決算期待の根強いハイテク株を中心に買いが入った。ナスダック総合指数は+1.28%と4日ぶりに反発。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで152円高からスタートした。朝方に前日終値近辺まで失速すると、香港・上海株の反発スタートを受けて前場中ごろを過ぎ26778.43円(187.65円高)まで上昇する場面があった。しかし、上海総合指数が早々にマイナスへ転じたことで日経平均も伸び悩んだ。  個別では、売買代金トップのソフトバンクG<9984>が4%上昇し、1銘柄で日経平均を約44円押し上げている。米半導体株高の流れから東エレク<8035>も堅調。その他売買代金上位ではレーザーテック<6920>やファーストリテ<9983>が小高い。前期業績の上方修正と増配を発表した塩野義<4507>は2%の上昇となり、第1四半期決算が好感されたキヤノンMJ<8060>は急伸。また、上期業績を上方修正したインソース<6200>は東証プライム市場の上昇率トップとなっている。一方、郵船<9101>や任天堂<7974>が軟調で、INPEX<1605>は3%超の下落。インドネシアのニッケル製錬所建設中止を発表した住友鉱<5713>や、第1四半期決算が市場予想に届かなかった中外薬<4519>は急落し、キヤノン電子<7739>などとともに東証プライム市場の下落率上位に顔を出している。  セクターでは、ゴム製品、陸運業、サービス業などが上昇率上位。一方、非鉄金属、鉱業、海運業などが下落率上位だった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の61%、対して値下がり銘柄は34%となっている。  本日の日経平均は海外市場の動向睨みで上下に振らされつつも、ひとまず3ケタの上昇で前場を折り返した。もっともここ2日で960円あまり下落していただけに、自律反発としても物足りない印象は拭えない。個別・業種別では、中国株の先行き懸念から前日大きく下落したソフトバンクGが買われているほか、中小型を中心としたグロース(成長)株が堅調。一方で原油などの商品相場が下落し、市況関連株に売り。前引けの日経平均が+0.51%なのに対し、東証株価指数(TOPIX)は+0.19%。値がさ株がけん引役とあってTOPIXの伸びは鈍い。ここまでの東証プライム市場の売買代金は1兆2000億円あまりで、ここ数日と同様にさほど膨らんでいない。  新興株ではマザーズ指数が+1.61%と9日ぶりに反発している。こちらも朝方伸び悩む場面があったが、中小型グロース株への買いが追い風となってまずまず堅調だ。日足チャートを見ると、700pt割れからすかさず切り返してきた点には安心できるものの、下降する5日移動平均線(710pt近辺)を明確に上抜けできてはいない。なお、明日27日はストレージ王<2997>とモイ<5031>、翌28日はクリアル<2998>とペットゴー<7140>が東証グロース市場に新規上場する。モイはライブ配信サービス「ツイキャス」で知られる。これらの後は5月末までIPO(新規株式公開)がないため、個人投資家の関心を集めそうだ。  さて、25日の米市場動向を見ると、原油先物相場(ウエスト・テキサス・インターミディエート、WTI6月物)が1バレル=98.54ドル(-3.53ドル)と続落。期待インフレ率の指標とされる10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)は2.91%(-0.07pt)に、10年物国債利回りは2.82%(-0.08pt)にそれぞれ低下した。  米10年BEIは先週、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締め観測が強まるなかで一時3%台まで上昇し、「FRBはインフレを退治できない(著名投資家デービッド・アインホーン氏率いる米ヘッジファンド、グリーンライト・キャピタル)」との見方も出ていた。それだけに原油価格の下落とBEI低下は安心材料と受け止められるかもしれないが、その背景がロックダウン拡大による中国経済の減速懸念とあれば素直に喜べないだろう。本日の上海総合指数は前日ほど弱くないものの、一進一退の展開でコロナ禍への懸念に揺れる投資家心理を映しているようだ。  また、世界中の投資家から投資資金を集めていた中国テック株の下落を不安視する向きもある。足元下げ渋っているのに安心感を覚える投資家が多いのはソフトバンクGの反発からも窺えるが、海外メディアの記事では中国ハイテク株の下落による「痛みはこれから(DZバンクのアナリスト、マヌエル・ミュール氏)」との指摘が見られる。  前日の当欄で触れられていたが、日米とも6月限のプットオプション(売る権利)の建玉が増えているようで、「5月に売れ(セル・イン・メイ)」への警戒感が強いことがわかる。また、前日のように相場が大きく動く局面では、カウンターパートとなっている金融機関などからヘッジ目的の先物売りが出やすいだろう。5月3~4日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が控えていることもあり、当面落ち着かない展開とみておいた方がいいだろう。  本日も国内ではファナック<6954>、キヤノン<7751>などが決算発表を予定しており、米国でも企業決算とともに経済指標の発表が多い。特に2月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数などはインフレの行方を占ううえで注目されそうだ。(小林大純) 《AK》
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原油・ガス開発生産で国内最大手。世界20カ国以上で約70の石油・天然ガスプロジェクトを展開。水素・アンモニアなどネットゼロ分野を育成。アブダビでe-メタン製造事業の共同調査に参画。23.12期は足踏み。 記:2024/02/29
2997 東証グロース
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時価総額 1,089百万円
セルフストレージ方式のトランクルームを展開。首都圏と岡山が重点エリア。DX化推進。コンテナ型トランクルームの新規自社保有物件は増加。トランクルーム運営管理事業は売上堅調。24.1期3Q累計は2桁増収。 記:2024/01/15
2998 東証グロース
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4507 東証プライム
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時価総額 9,681,448百万円
大手医療用医薬品メーカー。がん領域で国内トップシェア。がんや免疫疾患、神経疾患、血液疾患の領域を中心に医薬品を開発し、血友病治療薬「ヘムライブラ」に注力。新型コロナ治療薬が一巡し、23.12期は足踏み。 記:2024/02/29
5031 東証グロース
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時価総額 3,240百万円
ライブ配信アプリ会社。スマホでライブ配信と視聴ができる「ツイキャス」を企画、開発、運営する。登録ユーザーは3000万人超。今期3Q累計は課金ユーザーの回復が遅れるも、ユーザー報酬や手数料の減少により増益。 記:2024/02/01
5713 東証プライム
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時価総額 1,303,719百万円
大手非鉄。銅、ニッケル、金を手掛け、事業連携による材料調達や製品開発に特徴。大電流・大面積仕様にも応用可能なプリンテッドエレクトロニクス用の厚膜導電性インクを開発。車載用電池材料の増販で、3Q累計は増収。 記:2024/02/23
6200 東証プライム
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時価総額 77,230百万円
社会人教育・研修大手。新人研修、管理職研修、プレゼン研修、クレーム対応研修を展開。「GA4活用研修」、「金融・生活リテラシーアセスメント」など時流に合わせたサービスを拡充。ユーザー数増加し1Qは増収増益。 記:2024/02/22
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時価総額 4,047,698百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
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時価総額 4,260,288百万円
工作機械向けNC装置世界首位。小型工作機械や射出成形機も手掛ける。産業用ロボット、協働ロボットなどロボットでも高シェア。24.3期2Qはロボット部門が増収。欧米はEV関連向け、一般産業向けともに堅調。 記:2023/12/11
7140 東証グロース
906
3/28 15:00
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時価総額 1,669百万円
犬猫の食事療法食や動物用医薬品などペットヘルスケア商品に特化したEコマースを展開。独自のペットデータとDXプラットフォームに強み。自社製品を拡充。販促投資など先行投資を実施し、24.3期3Q累計は足踏み。 記:2024/02/23
7739 東証プライム
2,446
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時価総額 103,238百万円
キヤノンの製造子会社。精密機械器具や電子・電気機械器具、光学機械器具、情報機器、ソフトウエアの開発、生産、販売を行う。今期3Q累計はプリンター用部品やモータ製品が増加した。システム開発需要の回復も追い風。 記:2024/01/13
7751 東証プライム
4,501
3/28 15:00
-11(%)
時価総額 6,003,267百万円
カメラ、複合機大手。レーザープリンターやデジカメで世界首位。光学技術に強み。レンズ交換式デジタルカメラはミラーレスカメラの新製品中心に堅調。ネットワークカメラ等も需要増。23.12期3Qは増収増益。 記:2024/01/16
7974 東証プライム
8,259
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時価総額 10,725,881百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。当期ミリオンセラータイトル数は自社17、他社7の計24本。新作タイトル好調や円安で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/27
8035 東証プライム
39,260
3/28 15:00
-250(%)
時価総額 18,516,312百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
4,448
3/28 15:00
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国内でキヤノン製品を販売。SIや保守・運用などのITサービスに力注ぐ。24.12期はオフィス複合機や半導体関連装置の増販を想定。企業向けSIも伸長する見込み。前期買収の旧TCSも上乗せ。連続最高益を計画。 記:2024/03/10
9101 東証プライム
4,150
3/28 15:00
-81(%)
時価総額 2,117,185百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9983 東証プライム
46,710
3/28 15:00
-220(%)
時価総額 14,864,103百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27
9984 東証プライム
8,962
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-87(%)
時価総額 15,441,114百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10