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日経平均は続落、中国恒大問題は気掛かりだが…

2021/9/16 12:26 FISCO
*12:26JST 日経平均は続落、中国恒大問題は気掛かりだが…  日経平均は続落。179.07円安の30332.64円(出来高概算6億1000万株)で前場の取引を終えている。  15日の米株式市場でNYダウは反発し、236ドル高となった。9月のNY連銀製造業景況指数が34.3と8月(18.3)から大きく改善し、原油先物相場の上昇も加わって景気敏感株を中心に買いが入った。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで94円高からスタート。ただ、寄り付き直後に一時30622.39円(110.68円高)まで上昇した後は上値が重く、マイナスへ転じた。中国恒大集団の債務問題への懸念から香港ハンセン指数が下落し、時間外取引のNYダウ先物もマイナス転換したことで、前場中ごろを過ぎると30308.69円(203.02円安)まで下落する場面があった。また、新興株の下げがきつく、マザーズ指数は-4.28%で前場を折り返した。  個別では、レーザーテック<6920>、ソフトバンクG<9984>、キーエンス<6861>、東エレク<8035>、任天堂<7974>といった値がさ株の軟調ぶりが目立つ。郵船<9101>や商船三井<9104>は小安い。外資系証券の投資判断引き下げが観測されたディスコ<6146>は売りがかさみ、第1四半期が減益だったコーセル<6905>も急落。また、宮越HD<6620>は中国恒大集団を巡る不安が波及したとみられ、東証1部下落率上位に顔を出した。一方、川崎船<9107>、トヨタ自<7203>、ファーストリテ<9983>などは堅調。原油高で出光興産<5019>などが買われ、ユナイテド海<9110>など中小型海運株の物色も活発のようだ。また、特別配当実施を発表した日本空調<4658>が乾汽船<9308>などとともに東証1部上昇率上位に顔を出している。  セクターでは、その他製品、証券、情報・通信業などが下落率上位。一方、石油・石炭製品、鉱業、食料品などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の72%、対して値上がり銘柄は24%となっている。  本日の日経平均は米株高の流れを引き継いで反発スタートしたが、その後上値が重く、前場中ごろからは値を崩す格好となった。中国恒大の債務問題を巡っては、20日期限の利払いを行わない見込みと当局が銀行に伝えたと報じられている。中国では中秋節と国慶節の休暇(それぞれ9月19~21日、10月1~7日)が控えていることも、破綻処理への思惑を強めているもよう。負債は3000億ドル(約33兆円)以上に上るとされており、中国経済への影響が懸念されるばかりでなく、中国恒大株・債券を保有する海外投資家も多い。  マザーズ指数については1180pt近辺に位置する200日移動平均線水準まで急上昇してきたため、目先の利益確定の売りが出やすかったとの指摘もあるが、なかなかそれだけでは説明しづらい下げ方だろう。日本でも来週は20日(月)が敬老の日、23日(木)が春分の日で祝日となるため、この間の海外リスクを嫌った個人投資家に利益確定の売りが広がったと考えられる。ここまで大きく上昇してきた中小型株ほど本日の下げ幅は大きい。  中国恒大は債務整理や政府・銀行による救済、さもなくば倒産が不可避とみられており、中国内外の経済や金融市場にどのような影響を与えるか注視する必要があるだろう。もっとも、前場のネット証券売買代金ランキングを見ると、レーザーテックや郵船などが買い超となっている。やはり出遅れていた個人投資家の押し目買い需要は強いようだ。また、海外でも8月末以来の強い値動きに日本株への関心が広がっているという。前日は日経平均が反落したが、先物手口を見ると海外短期筋の利益確定とみられる売りが観測される一方、UBS証券、BofA証券、JPモルガン証券などが日経平均先物や東証株価指数(TOPIX)先物を買い越していた。  日経平均が2月高値を付けた2月15日週から8月23日週までの投資主体別売買動向を見ると、外国人投資家は現物株を2000億円弱、TOPIX先物を1兆円強、日経平均先物を7000億円強それぞれ売り越していた。グローバルマクロ系を中心とした海外ファンドが売り目線だったことが日本株伸び悩みの背景だったという当欄の見立てと整合的で、さらに言えばここからの買いの余地が大きいことがわかる。  また、10日申し込み時点の信用買い残高(東京・名古屋2市場、制度・一般信用合計)は3兆2596億円と3週連続で減少し、約3カ月ぶりの低水準になったという。やはり2月高値以降の調整局面で積み上がっていた買い持ちの解消も順調に進んでいる。  今晩の米国では8月小売売上高の発表が予定されており、中国恒大問題も含め海外情勢に大きく左右される場面は出てきそうだ。ただ、明日17日には自民党総裁選が告示され、新政権への期待を支えに日本株への強気ムードは続くとみておきたい。(小林大純) 《AK》
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設備メンテナンス会社。ビルの空調設備のメンテナンスが主力。給排水設備や電気設備等の点検や維持管理、リニューアル工事も行う。今期3Q累計は二桁の増収、増益と伸長。新規契約の獲得や既存契約の維持が寄与した。 記:2024/02/23
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石油元売りで国内2位。19年に昭和シェル石油と統合。石化製品や資源・再エネ開発なども。24.3期3Q累計は在庫評価影響の縮小や電力用石炭の市況軟化で足踏み。マレーシアで独自エンプラ製造装置の商業運転開始。 記:2024/03/09
6146 東証プライム
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国内最大の半導体用組立装置メーカー。半導体をウェーハから切断するダイサやウェーハを薄く研削するグラインダを手掛け、ダイサーは世界シェア8割。純水リサイクル装置も展開。研究開発費増加し、3Q累計は一服。 記:2024/02/22
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時価総額 44,897百万円
中国・深センで不動産の賃貸管理、開発事業を展開。深セン市の委嘱を受け、同市中心部でワールドイノベーションセンターを開発。その他収益は伸び悩む。法人税等の減少などにより、24.3期3Qは2桁最終増益。 記:2024/02/26
6861 東証プライム
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時価総額 15,706,373百万円
業用計測制御機器大手。FA用センサで高シェア。開発・販売に専念し、生産は外部に委託。直販体制に強み。24.3期3Q累計は欧米堅調。円安や部材調達改善で粗利率も改善。だが日本や中国が足踏み。人件費増も重石。 記:2024/04/15
6905 東証プライム
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時価総額 51,247百万円
スイッチング電源標準品で国内トップクラス。ノイズフィルタも。18年に北欧の同業を買収。24.3期3Q累計は受注残解消に向けた増産対応を継続。人件費増や経費増をこなして大幅増収増益に。配当性向は35%目安。 記:2024/04/09
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時価総額 3,145,381百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
7203 東証プライム
3,497
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時価総額 57,053,510百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
7974 東証プライム
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世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。当期ミリオンセラータイトル数は自社17、他社7の計24本。新作タイトル好調や円安で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/27
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世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
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9104 東証プライム
4,615
4/25 15:00
-91(%)
時価総額 1,670,681百万円
海運国内2位。船隊数世界2位。コンテナ船・各種専用船・油送船・フェリー内航船を手掛け、タンカーやLNG船、自動車船、ドライバルク船に強み。コンテナ船の短期運賃・期間契約運賃下落で、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/28
9107 東証プライム
2,015.5
4/25 15:00
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時価総額 1,440,534百万円
海運国内3位。持分法会社にコンテナ船のONE社。ドライバルク船や自動車船・内航海運に実績。倉庫管理や陸上輸送等も。LNG船や電力炭船、大型原油船等は順調に稼働。24.3期3Qはエネルギー資源部門が増収。 記:2024/02/10
9110 東証プライム
4,460
4/25 15:00
-125(%)
時価総額 106,911百万円
海運準大手。新和海運と日鉄海運の合併により設立。大手3社に次ぐ船隊規模を有し、売上高の半分弱が日本製鉄グループ向け。不定期船や内海海運なども展開。外航海運事業の伸び悩みもあり、24.3期3Q累計は足踏み。 記:2024/02/28
9308 東証スタンダード
1,082
4/25 15:00
-9(%)
時価総額 28,211百万円
海運会社。バラ積み船の貨物輸送や不定期航路、船舶賃渡の海運業に加え、倉庫業や物流サービス、不動産賃貸も行う。今期3Q累計は外航海運事業に中国経済減速懸念による市況の下落が影響した。倉庫や不動産は横ばい。 記:2024/04/03
9983 東証プライム
41,540
4/25 15:00
-1,540(%)
時価総額 13,218,900百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27
9984 東証プライム
7,603
4/25 15:00
-152(%)
時価総額 13,099,619百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10