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日経平均は3日続伸、新興株などにも見える「海外投資家の旺盛な買い意欲」

2021/9/14 12:21 FISCO
*12:21JST 日経平均は3日続伸、新興株などにも見える「海外投資家の旺盛な買い意欲」  日経平均は3日続伸。115.05円高の30562.42円(出来高概算6億7000万株)で前場の取引を終えている。  週明け13日の米株式市場でNYダウは6日ぶりに反発し、261ドル高となった。下院民主党が法人税率を現行の21%から26.5%に引き上げることを提案したが、バイデン大統領が当初提示した28%を下回り、安心感が広がった。原油先物相場の上昇もあって、景気敏感株を中心に押し目買いが入った。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで137円高からスタートすると、寄り付き後も上げ幅を拡大。引き続き自民党総裁選を前に次期政権への期待が相場を押し上げ、前場中ごろを過ぎると日経平均は一時30795.78円(348.41円高)まで上昇して取引時間中の年初来高値を更新した。ただ、目先の達成感やここまでの大幅上昇による過熱感から上げ幅を急速に縮めて前場を折り返した。  個別では、日本郵船<9101>、レーザーテック<6920>、商船三井<9104>などが堅調で、川崎船<9107>は4%近く上昇している。公募株の受渡日となった昭電工<4004>は6%超、自社株買いを発表した東京海上<8766>は5%超の上昇。財務改善へ子会社株を一部売却するWSCOPE<6619>や決算発表の学情<2301>、業績上方修正のアークランド<9842>も大きく買われ、シンシア<7782>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、欧州でゲーム機「ニンテンドースイッチ」を値下げすると報じられた任天堂<7974>は2%近い下落。ソフトバンクG<9984>、JR西<9021>、キーエンス<6861>もさえない。また、神戸物産<3038>やHameeは<3134>は決算を受けて売りがかさみ、東証1部下落率上位に顔を出している。  セクターでは、保険業、石油・石炭製品、海運業などが上昇率上位。一方、その他製品、電気・ガス業、医薬品などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の44%、対して値下がり銘柄は50%となっている。  本日の日経平均は米株高の流れを引き継いで続伸スタートすると、取引時間中の年初来高値を更新した。その後上げ幅を急速に縮めたが、さすがに目先の達成感や過熱感が意識され、海外短期筋などから株価指数先物の売りが出たのかもしれない。先物の日々の売買高は徐々に落ち着いた水準となってきており、まとまった売買が出れば相場全体が大きく振らされやすい状況だろう。アジア市場で香港ハンセン指数や上海総合指数が朝方軟調だったほか、今晩の米国では8月の消費者物価指数(CPI)の発表が控えており、短期的な持ち高調整の動きがある可能性も考えられる。米CPIではインフレ圧力の強さが再確認されるか気になるところではある。  売買代金上位や業種別の騰落状況を見ると、市況関連を中心とした景気敏感株が堅調だが、決算や自社株買い、証券各社の投資判断を手掛かりにした個別物色が中心という印象も受ける。ここまでの東証1部売買代金は1兆6000億円あまりで、日経平均の高値更新に伴い現物株でも売り買いが交錯したと考えられる。新興市場ではマザーズ指数が-0.05%と3日ぶりに小幅反落。朝方の買いが一巡すると、利益確定の売りに上値を抑えられる格好となっている。ただ、今期3割超の増収見通しを示したビジョナル<4194>は大幅高だ。  さて、注目の自民党総裁選を巡っては、河野太郎規制改革相が石破茂元幹事長に協力を求め、石破は出馬見送りの意向を固めたなどと報じられている。日本経済新聞社とテレビ東京が9~11日に実施した世論調査では、自民党総裁に「ふさわしい人」で河野氏が27%、石破氏が17%、岸田文雄前政調会長が14%、高市早苗前総務相が7%という回答結果だった。自民党支持層では河野氏31%、石破氏13%、岸田氏17%、高市氏12%となっている。石破氏の支持を得られれば党員票では河野氏が抜け出る格好となりそうだが、岸田氏はベテラン議員ら、高市氏は保守系議員らを中心に支持を集めているもよう。今週17日の告示、また29日の投開票に向けて引き続き情勢を見極めたい。  もっとも、白熱する総裁選の行方をよそに日本株への関心は高まる一方のようだ。一部海外メディアは海外勢による日本株買いがアベノミクスへの期待が高まった2013年以来の高水準に達しそうだなどと報じているが、実際に証券各社では海外投資家から日本企業へのミーティング依頼がかなり増えているようだ。  筆者が主に調査を手掛ける新興株でも、HENNGE<4475>やBASE<4477>などに見られたように、このところ時価総額300~1000億円クラスのSaaS(クラウドサービス)・プラットフォーマー企業を中心に証券各社の調査開始や海外機関投資家の買いが多く観測されているように感じられる。また、IPO(新規株式公開)では22日東証1部上場のシンプレクス・HDが公開株の65%を海外売出しに充て、29日マザーズ上場のセーフィーも公開株の海外ファンドへの販売を予定している。新興IT株にも海外投資家の関心のすそ野が広がっていることがわかる。  今後も短期的に振らされる場面は出てくるかもしれないが、こうした海外投資家の旺盛な買い意欲を背景に、日本株はまだまだ強い値動きが続くとみておきたい。(小林大純) 《AK》
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4194 東証プライム
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4475 東証グロース
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クラウドセキュリティサービス「HENNGE One」が主力。標的型攻撃メール訓練サービスやメール配信サービスも。HENNGE Oneは新規獲得順調。契約企業数は2700社超。契約ユーザー数は246万人超。 記:2024/06/25
4477 東証グロース
308
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6619 東証プライム
327
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6861 東証プライム
65,660
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センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
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9021 東証プライム
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大手鉄道会社。近畿、北陸、中国、九州北部が鉄道営業エリア。山陽新幹線、北陸新幹線などを運行。流通業、不動産業、旅行・地域ソリューション業も展開。高付加価値の不動産アセット拡充など不動産事業の拡大図る。 記:2024/08/01
9101 東証プライム
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海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
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5,430
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-9(%)
時価総額 1,968,668百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9107 東証プライム
2,155
11/22 15:30
-34(%)
時価総額 1,454,996百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
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11/22 15:30
+21(%)
時価総額 109,917百万円
新潟地盤のホームセンター。ムサシ、ビバホームを展開。とんかつ専門店「かつや」等の運営、不動産事業、フィットネス事業等も手掛ける。ホームセンター店舗数は140店舗超。日用消耗品、家庭用品は売上順調。 記:2024/10/29
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17