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日経平均は反発、市場データに見る「先高観」と「需給良化」

2021/9/10 12:18 FISCO
*12:18JST 日経平均は反発、市場データに見る「先高観」と「需給良化」  日経平均は反発。339.22円高の30347.41円(出来高概算8億2000万株)で前場の取引を終えている。  9日の米株式市場でNYダウは4日続落し、151ドル安となった。マイクロソフトが従業員のオフィス復帰を無期限に延期したほか、航空各社が予約減少で先行きに慎重な見方を示したことから、新型コロナウイルス変異株の感染拡大による景気鈍化懸念が広がった。ただ、欧州中央銀行(ECB)が資産購入の縮小を発表したにもかかわらず、欧州株は全般に小じっかり。東京市場でも引き続き次期政権への期待が高いうえ、先物・オプション9月物の特別清算指数(SQ)算出に絡んだ買いが入り、日経平均は81円高からスタート。寄り付き後は利益確定の売りが出て上げ幅を縮める場面もあったが、前場中ごろを過ぎると香港株の反発などを追い風に急伸し、30378.24円(370.05円高)まで上昇する場面があった。なお、SQ値は概算で30085.93円となる見通し(新生銀<8303>をストップ高で計算)。  個別では、米半導体関連株がまずまず堅調だったこともあり、東エレク<8035>が12日続伸で上場来高値を大きく更新。一部証券会社の投資判断引き上げが観測されたルネサス<6723>は5%超の上昇となっている。その他ではレーザーテック<6920>が小高く、日経平均への寄与が大きいソフトバンクG<9984>やファーストリテ<9983>はしっかり。政策期待の高いレノバ<9519>は連日で賑わい、大幅に7日続伸。また、SBI<8473>による株式公開買付け(TOB)が発表された新生銀はストップ高水準での買い気配が続いている。一方、エーザイ<4523>が8%近い下落。米バイオジェンと共同開発したアルツハイマー病治療薬について、当初見込みより販売ペースが遅いとのコメントが伝わっているようだ。また、Bガレジ<3180>などが東証1部下落率上位に顔を出している。  セクターでは、証券、その他金融業、銀行業などが上昇率上位で、その他も全般堅調。下落したのは電気・ガス業、医薬品の2業種のみだった。東証1部の値上がり銘柄は全体の76%、対して値下がり銘柄は20%となっている。  本日の日経平均はSQ通過で伸び悩みを予想する声が多かったのに反し、前場中ごろを過ぎて急伸する展開となった。SQ推計値を大きく上回り、取引時間中としては3月18日以来の高値を付けている。東証1部の値上がり銘柄は全体の7割強あるが、特に値がさの半導体関連株の上昇が日経平均の押し上げに寄与。東エレクの12連騰は圧巻と言わざるを得ない。再生可能エネルギー発電のレノバなど、政策期待での物色も引き続き活発だ。ここまでの東証1部売買代金はSQ算出に絡んだ売買もあって2兆2000億円あまりに膨らんでいる。  新興市場でもマザーズ指数が+1.47%と反発。投資判断の新規付与が観測されたBASE<4477>、海外勢の買い観測で前日取り上げたHENNGE<4475>などが賑わっている。足元で9月IPO(新規株式公開)のブックビルディング(需要申告)が進行しているが、その需要状況からは日本のデジタルトランスフォーメーション(DX)に対する海外からの期待の根強さが窺える。  さて、本日は河野太郎規制改革相が午後4時から記者会見で自民党総裁選への出馬を表明する予定となっている。各種報道によれば、前日には所属する麻生派会長の麻生太郎副総理・財務相から出馬への了承を取り付けたもようだ。既に出馬表明した岸田文雄前政調会長や高市早苗前総務相とともに、党内での支持集めや政策論争といった動きが本格化してきそうだ。  市場関係者からはここまでの急ピッチの株価上昇に警戒する声も多いが、次期政権への期待を背景とした先高感の高さや買い方優位での需給良化は市場データからも窺える。日経平均オプション10月物の建玉を見ると、行使価格3万円超のコール(買う権利)が大きく積み上がっているのに対し、プット(売る権利)の積み上がりは鈍い。特に行使価格3万円に次いで30500円のコールの建玉が膨らんでおり、このあたりまでの上昇を視野に入れている市場参加者は多いのだろう。  また、買い持ちに傾いていた投資家の利益確定も順調に進んでいるとみられる。菅義偉首相が退陣表明した3日申し込み時点の信用取引の買い残高(東京・名古屋2市場、制度・一般信用合計)は3兆2766億円と2週連続の減少。ネット証券売買代金ランキングでは、日経平均の上昇に連動する形で日経レバETF<1570>が売り超となり、今月初めまで4000億円規模で推移していた純資産総額は9日時点で3016億円まで減少した。  9月第1週(8月30日~9月3日)の投資主体別売買動向を見ると、やはり外国人投資家が現物株で3636億円、日経平均先物で1434億円、東証株価指数(TOPIX)先物で1082億円と目立った買い越しの動きを見せてきた。しかし、マクロ系ファンドを中心とした海外勢の株価指数先物のポジションはなお買い持ちの余地が大きいとの指摘もある。こうした市場データを見ても、まだまだ日本株への強気のスタンスを維持できると考えてよいだろう。(小林大純) 《AK》
関連銘柄 12件
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美容室向け卸売ECサイトを運営。店舗設計支援や開業・集客支援等も手掛ける。アクティブユーザー数、購入顧客件数は2桁増。物販事業は堅調。機器・用品、化粧品・材料ともに売上増。24.4期2Qは大幅増益。 記:2024/02/04
4475 東証グロース
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クラウドセキュリティ「HENGE One」が柱。メール配信ソフトも。24.9期1Qはクラウドセキュリティの契約企業数、契約利用者数が順調増。解約率は低水準維持し、利用料収入の拡大続く。通期最高業績を計画。 記:2024/02/15
4477 東証グロース
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時価総額 29,565百万円
低コスト・専門知識不要でネットショップの作成・運営ができるプラットフォーム「BASE」を運営。決済サービスも。PAY.JP事業は売上伸長。利用ショップ数、利用金額は増加続く。23.12期通期は2桁増収。 記:2024/02/25
4523 東証プライム
5,901
4/19 15:00
+77(%)
時価総額 1,750,042百万円
国内製薬大手。神経領域、がん領域が重点領域。抗がん剤「レンビマ」が主力製品。一般用医薬品でチョコラBBなど。アメリカス医薬品事業は堅調。レンビマの売上が伸びる。販管費減。24.3期2Qは大幅営業増益。 記:2024/01/16
2,396.5
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-154(%)
時価総額 4,688,580百万円
車載用マイコンで世界首位級。海外での大型買収により、電圧制御用や通信用の半導体を拡大。自動車向け事業は堅調。円安や自動運転支援、xEV向け製品の売上が増加。金融費用減少。23.12期通期は2桁最終増益。 記:2024/02/13
6920 東証プライム
34,350
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時価総額 3,238,724百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
8035 東証プライム
33,530
4/19 15:00
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時価総額 15,813,854百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
8303 東証スタンダード
2,766
9/27 15:00
-32(%)
時価総額 567,127百万円
旧日本長期信用銀行。消費者金融のレイクが主力。SBI傘下。法人業務はストラクチャードファイナンスに強み。法人業務では利息収入が増加。個人業務ではアプラスの割賦収益等が増加。24.3期1Qは黒字転換。 記:2023/08/16
8473 東証プライム
3,645
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時価総額 992,369百万円
ネット証券で国内トップ。銀行、損保、ベンチャー投資、暗号資産などに多角化。バイオ薬の開発も。SBI証券は営業収益、営業利益ともに過去最高。暗号資産事業は黒字転換。24.3期3Q累計は大幅な増収増益。 記:2024/04/08
9519 東証プライム
1,332
4/19 15:00
-33(%)
時価総額 105,219百万円
再エネ発電所を開発・運営。太陽光を軸にバイオマスも。徳島津田バイオマス発電所などの商業運転を開始。再生可能エネルギー発電事業は売上堅調。バイオマス発電所の営業運転開始等で、24.3期3Qは2桁増収。 記:2024/04/08
9983 東証プライム
40,520
4/19 15:00
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世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27
9984 東証プライム
7,648
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-228(%)
時価総額 13,177,152百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10