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日経平均は9日ぶり反落、スピード調整も次期政権睨みの先高観変わらず

2021/9/9 12:18 FISCO
*12:18JST 日経平均は9日ぶり反落、スピード調整も次期政権睨みの先高観変わらず  日経平均は9日ぶり反落。139.88円安の30041.33円(出来高概算6億2000万株)で前場の取引を終えている。  8日の欧州株式市場では、9日の欧州中央銀行(ECB)理事会を前に金融緩和縮小の観測が広がり、主要株価指数が揃って軟調だった。米株式市場でも、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が「年内に資産購入のペースを下げ始めることが適切」などと発言したほか、地区連銀経済報告(ベージュブック)で景気回復ぺースがやや鈍化したことが明らかになり、NYダウは68ドル安と3日続落した。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで222円安からスタート。ただ、寄り付きを安値に下げ渋り、3万円近辺でもみ合う展開となった。前日までの8日続伸で2500円超上昇しただけに短期的な過熱感が意識される一方、自民党総裁選に向けた次期政権への期待が相場を下支えした。  個別では、前日にかけて大きく買われていたソフトバンクG<9984>が5日ぶり反落。高値更新基調だったレーザーテック<6920>も4%近い下落となっている。任天堂<7974>、キーエンス<6861>、トヨタ自<7203>は小安い。公募・売出価格が決まった日電子<6951>、公募・売出株の受渡日となるコロワイド<7616>も売り優勢。また、ヤクルト<2267>などが東証1部下落率上位に顔を出している。一方、東京電力HD<9501>が商いを伴って11%超の大幅上昇。自民党総裁選への出馬が見込まれる河野太郎規制改革担当相が安全な原発の稼働を容認する姿勢を示し、警戒感が後退したようだ。ただ、再生可能エネルギー発電のレノバ<9519>も引き続き賑わっている。郵船<9101>、商船三井<9104>、東エレク<8035>は小じっかり。また、決算発表のミライアル<4238>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。  セクターでは、空運業、ゴム製品、機械などが下落率上位。一方、電気・ガス業、食料品、海運業などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の63%、対して値上がり銘柄は31%となっている。  本日の日経平均は9日ぶりに反落し、3ケタの下落で前場を折り返した。ただ、寄り付きがこの日の安値で、日足チャートでは連日の陽線。また、前引けでは3万円台を維持しており、前日までの上昇幅の大きさを踏まえれば調整らしい調整とはなっていない。個別ではソフトバンクGやレーザーテックに利益確定売りが出ているものの、東京電力HDやレノバの賑わいからは、引き続き自民党総裁選の有力候補と目される河野氏の動向が物色を刺激していることがわかる。東京など19都道府県の緊急事態宣言が30日まで延長される見通しとなり、JAL<9201>で劣後ローンでの資金調達観測が報じられる一方、酒類提供などの制限緩和への期待も根強く、経済活動再開に絡んだ銘柄は強弱まちまち。ここまでの東証1部売買代金は1兆4000億円あまりで、前日までと比べやや落ち着いてきた感はある。  新興市場ではマザーズ指数が-0.35%と4日ぶり反落。やはりここまで上昇ピッチが急だった銘柄を中心に利益確定売りが出ているが、売買代金トップのHENNGE<4475>などは堅調で、マザーズ指数はプラス圏に浮上する場面もあった。HENNGEはこのところ海外運用会社から大量保有報告書が相次ぎ出ており、新興IT株への海外勢の買いも期待されるところだろう。  さて、買い持ちに傾いていた現物株投資家の利益確定売りや年金基金等からの株価急伸に伴うリバランス(資産配分の再調整)目的の売り、それに株価指数先物の売り持ちを膨らませていたマクロ系ファンド等の海外勢の買い戻し一服もあって、日経平均の3万円近辺でのスピード調整はやむを得ないだろう。また、ECB理事会を前に欧州株の下げが目立ったように、主要中央銀行による資産購入の縮小やマネーサプライ(通貨供給量)の伸び鈍化が意識され、米国では景気減速やインフレが懸念されるなど、グローバルなリスク要因もある。  ただ、一昨日の当欄で述べたとおり、自民党総裁選の有力候補と目される「河野氏による規制改革」というストーリーのもと、海外勢の日本株買いが相場を押し上げるとの見方は変わらない。実際、ゴールドマン・サックス証券はどの候補が勝利しても日本株の一段高を見込むものの、「河野太郎氏が最もマーケットから好感される可能性が高い」と指摘。SMBC日興証券も「自民党支持層を中心に支持率が高い河野太郎・規制改革相にやや分があると言え」、「改革イメージの強さが海外からの資金流入の呼び水になるだろう」などと指摘している。  もちろん、河野氏は正式な出馬表明前(10日にも出馬表明との観測)であり、既に出馬表明した岸田文雄前政調会長や高市早苗前総務相を含む各候補が支持集めに奔走するなか、断定的な判断は避けるべきだろう。しかし、株式市場は早々に「有力候補による次期政権」を織り込んでいく。(小林大純) 《AK》
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乳酸菌飲料が主力の乳製品メーカー。訪問販売網に強み。医薬品、化粧品の製造販売等も手掛ける。米州地域は売上好調。販売支援の強化等で米国は販売実績が順調。営業外収益は増加。24.3期3Qは増収、経常増益。 記:2024/03/04
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クラウドセキュリティ「HENGE One」が柱。メール配信ソフトも。24.9期1Qはクラウドセキュリティの契約企業数、契約利用者数が順調増。解約率は低水準維持し、利用料収入の拡大続く。通期最高業績を計画。 記:2024/02/15
6861 東証プライム
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世界有数のFA用センサメーカー。商品開発や直接販売に特化し、生産現場と開発分野用途のセンサ、測定器を展開。国内は売上横ばいだが、海外は売上増。24.3期2Qは増収。収益面は販管費の増加などが重し。 記:2024/01/09
6920 東証プライム
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世界的な理化学機器メーカー。電子顕微鏡で世界シェアトップ。分析機器や医用機器、産業用機器に事業を拡大。海外売上比率は約7割。今上期は電子顕微鏡を中心に、引き合いが活況だった。受注、売上が好調だった。 記:2023/12/26
7203 東証プライム
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時価総額 61,866,431百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
7616 東証プライム
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時価総額 188,451百万円
大手外食チェーン。子会社にアトム、カッパ・クリエイト、コロワイド、大戸屋、レインズ。居酒屋やレストランなど39ブランドを展開。配送センター集約で物流24年問題対応を加速。積極出展効果で3Q累計は利益急伸。 記:2024/02/10
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8035 東証プライム
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9101 東証プライム
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9104 東証プライム
4,610
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時価総額 1,668,871百万円
海運国内2位。船隊数世界2位。コンテナ船・各種専用船・油送船・フェリー内航船を手掛け、タンカーやLNG船、自動車船、ドライバルク船に強み。コンテナ船の短期運賃・期間契約運賃下落で、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/28
9201 東証プライム
2,917.5
3/29 15:00
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時価総額 1,275,368百万円
エアライン大手。国際旅客、国内旅客、貨物郵便がコア領域。国内線高シェアで事業基盤安定。インバウンドの寄与等により、国際線の有償旅客数は大幅増。国内線の有償旅客数も増加。24.3期2Qは最終黒字転換。 記:2024/01/14
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時価総額 1,517,025百万円
電力事業を行う東京電力グループの事業持株会社。福島第一原発の廃炉作業や賠償・除染事業に重点。フュエル&パワー部門は黒字転換。燃料費調整制度の期ずれの影響が好転。営業費用減少。24.3期3Qは黒字転換。 記:2024/02/25
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3/29 15:00
+5(%)
時価総額 98,109百万円
再エネ発電所を開発・運営。太陽光を軸にバイオマスも。24.3期上期は熊本人吉太陽光の稼働が売上に貢献。だが四日市太陽光の持分譲渡益が剥落。燃料費増も響いて利益足踏み。下期にバイオマス4案件が運転開始予定。 記:2023/12/12
9984 東証プライム
8,962
3/29 15:00
±0(%)
時価総額 15,441,114百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10