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前場はシステム障害で取引停止、好悪材料入り混じり当面もみ合い?

2020/10/1 12:05 FISCO
*12:05JST 前場はシステム障害で取引停止、好悪材料入り混じり当面もみ合い?  1日午前の東京株式市場はシステム障害のため全銘柄の売買が停止された。現時点で復旧のめどは立っていないという。なお、全銘柄の売買停止は2005年11月以来であり、その際は13時30分に取引が再開された。  9月30日の米株式市場でNYダウは反発し、329ドル高となった。ムニューシン財務長官と民主党のペロシ下院議長が追加経済対策を巡る協議を続けており、ムニューシン氏が合意は可能との見方を示したことなどから、幅広い銘柄に買いが入った。また、9月のADP雇用統計が市場予想を上回る内容だったほか、9月のシカゴ購買部協会景気指数が2年ぶりの高水準となったことなども好感された。  本日の大阪取引所の日経平均先物はこうした流れを引き継ぎ、前日の清算値を170円上回る23350円からスタートした。ただ、現物株の売買が行われていないこともあり、その後は伸び悩む展開となっている。為替市場では現在、ドル・円相場が1ドル=105円台半ばで推移。  前日の東京株式市場では、米大統領選のテレビ討論会で増税を掲げる民主党のバイデン前副大統領が優勢だったとの見方から、NYダウ先物の時間外取引での下落とともに日経平均も下げ幅を300円超に広げる展開となった。日足チャートでは23000円台でもみ合う5日移動平均線、25日移動平均線を下抜け、基調悪化を警戒する向きもあっただろう。ただ、ここ数日の先物手口を見ていると、クレディ・スイス証券が日経平均先物の買い越しまたは売り越し筆頭に挙がるケースが多く、ニュースフローに基づく短期筋の先物売買に振らされているだけといった印象が強い。なお、中長期志向の実需筋とみられる売買も散見されるが、決定的な方向感は見られない。  結果的に、前日の米国株は大統領選を巡る懸念より目先の経済対策成立への期待が勝った格好だ。現在も時間外取引のNYダウ先物は堅調に推移しており、取引再開後の日経平均は前日の下落分を取り戻しに行く動きが期待されるだろう。大統領選までは好悪材料が入り混じるとみられ、米国株の動向を受けて日経平均も23000円を中心としたもみ合いが続くと予想される。これまで23000円割れ局面では個人投資家の日経レバETF<1570>買い意欲が強いことが確認されているし、日経平均オプションの取引状況などからも22500円~23500円レンジでの推移を想定している投資家が多いことが窺える。  また、米系大手証券の米国株の先行きに対する見方だが、大統領選後まで様子見を推奨する向きがある一方、10%程度の上値余地があるとの指摘も見られる。必ずしも警戒ムード一色ではないと捉えておく必要がある。(小林大純) 《AK》