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日経平均は続落、底堅いが一段高に向かう環境とは言えず

2020/5/13 12:20 FISCO
*12:20JST 日経平均は続落、底堅いが一段高に向かう環境とは言えず  日経平均は続落。155.94円安の20210.54円(出来高概算5億7000万株)で前場の取引を終えている。  12日の米株式市場でNYダウは続落し、457ドル安となった。引き続き各州の経済活動再開への動きが好感されて買いが先行したが、政府の新型コロナウイルス対策チームを率いる国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長が政府の示したルールに従わない早過ぎる活動再開に警鐘を鳴らし、感染第二波への警戒感が高まった。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も7日ぶりに反落した。また、新型コロナに関する説明が不十分な場合に中国へ制裁を科す法案を米上院議員が示したなどとも伝わり、本日の日経平均は225円安からスタートすると、朝方には一時20056.46円(310.02円安)まで下落。一方で日銀による上場投資信託(ETF)買い実施の思惑が支えとなり、その後下げ渋る展開となった。  個別では、ソフトバンクG<9984>が売買代金トップで2%超の下落。投資先の中国アリババ集団株が下落したことなどが売り材料視されたようだ。前日の取引時間中に今期大幅減益見通しを発表したトヨタ自<7203>は続落し、その他売買代金上位ではファーストリテ<9983>、ソニー<6758>、キーエンス<6861>などが軟調。前日引け後に決算発表した資生堂<4911>や業績予想を下方修正したコニカミノルタ<4902>が大きく売られ、JBCCHD<9889>などが東証1部下落率上位に顔を出した。一方、決算が好感されたNEC<6701>は5%超の上昇。第一三共<4568>や塩野義<4507>、テルモ<4543>といった医薬・ヘルスケア関連の一角も堅調ぶりが目立つ。また、日総工産<6569>はストップ高で東証1部上昇率トップとなっている。  セクターでは、保険業、倉庫・運輸関連業、鉄鋼が下落率上位。半面、ゴム製品、精密機器、医薬品などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の68%、対して値上がり銘柄は28%となっている。  本日の日経平均は前日の米株安の流れを引き継いでスタートし、その後下げ渋る展開となった。日足チャート上では20100円台後半に位置する5日移動平均線水準を大きく割り込まず、まずまず底堅い印象。売買代金上位では日経平均への寄与が大きい値がさ株を中心に軟調で、半導体関連等のハイテク株も売られている。米中摩擦のコア分野とあって懸念が出やすいところか。業種別騰落率を見ると全般軟調ななか、銀行株が上昇し、原油相場の上昇により関連セクターもしっかり。医薬品株の上昇は新型コロナへの懸念が再燃しつつあることを窺わせる。ここまでの東証1部売買代金は前日と同じ1兆円ほど。新興市場ではマザーズ指数が3日続伸しており、やや上値は重いが中小型株の循環物色が続いている。  東証株価指数(TOPIX)は0.52%の下落で前場を折り返し、後場は日銀によるETF買いが実施される公算が大きい。国内外での大規模な金融緩和が株式相場を下支えする構図は変わらないが、時間外取引の米株先物が軟調で、積極的な上値追い材料にも乏しい。後場の日経平均は下げ渋る場面もあるだろうが、戻りは限定的とみておきたい。  さて、前日の米株式市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2.77%の下落となった。半導体関連株はこれまでGAFAM(アルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)などとともに株式相場全体の戻りをけん引してきた存在だが、前述のとおり米中摩擦のコア分野とあって懸念が出やすいところ。コロナ禍でも堅調な業績が見込めるとして、比較的買い持ち高が積み上がっていたり、買い戻しが進んでいたりするとみられることも一段の株価上昇を目指すうえでネックとなる可能性がある。トランプ米大統領は株価睨みで対中強硬姿勢を緩めるとの期待が根強いものの、中国脅威論はトランプ氏の専売特許でなく、与野党議員にも広がっている点に注意する必要がありそうだ。  また、日本企業でもトヨタ自や資生堂など新型コロナの影響による苦戦が鮮明となってきた。足元で日経平均の予想1株当たり利益(EPS)は1100円割れまで減り、株価収益率(PER)は18倍台まで上昇してきた。企業業績の落ち込みから回復にかけての局面では当然の動きと割り切る向きもあるが、上値の重しとして意識されているようだ。かねて指摘しているとおり、21000円前後の株価純資産倍率(PBR)1倍水準は企業業績の回復確度がある程度高まってこないと到達しづらい。  新型コロナを巡っては注目されるファウチ氏の警鐘が重く感じられる。日経平均が一段高に向かう状況はまだ整っていないとみておきたい。(小林大純) 《AK》
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