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FJネクHD Research Memo(1):2023年3月期は増収減益ながら計画を上回る利益水準を確保

2023/7/25 14:21 FISCO
*14:21JST FJネクHD Research Memo(1):2023年3月期は増収減益ながら計画を上回る利益水準を確保 ■要約 1. 会社概要 FJネクストホールディングス<8935>は、東京都心を基盤とした単身者向け資産運用型マンション自社ブランド「ガーラマンションシリーズ」、ファミリー層向けマンション自社ブランド「ガーラ・レジデンスシリーズ」の開発及び販売を主力事業としている。また、販売した物件を中心に不動産管理事業も手掛けている。デザイン性や安全性、快適性など、居住者目線に立った企画・開発により高い入居率を確保していることが「ガーラ」ブランドの価値を高めており、首都圏ではトップの販売実績となっている。将来の年金受給に対する不安や相続税対策という新たな課題を抱える個人からの購入需要も底堅く、同社の業績は順調に拡大してきた。2021年3月期は新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響により業績は一旦後退したものの、2022年3月期には大きく回復した。資産運用型マンションに対する需要に変化がないことや、同社がまだまだ成長過程にあることを示すことができたと言える。 2. 2023年3月期の業績概要 2023年3月期の業績は、売上高が前期比3.0%増の84,688百万円、営業利益が同9.3%減の8,250百万円となった。増収減益となったものの、計画を上回る利益水準を確保した。主力の「不動産開発事業」におけるマンション販売戸数は2,561戸(前期比105戸増)に増え、中古マンションを含めて過去最高水準を更新した。「不動産管理事業」も賃貸管理戸数の積み上げにより順調に拡大し、「旅館事業」は客室稼働率及び客室単価ともに前期を上回り4期ぶりに黒字となった。全体で減益となったのは、「不動産開発事業」における中古マンション販売の構成比が高まったことで粗利率が低下したことが主因であり、その点は想定内である。むしろ販売が総じて好調であったことや、費用の削減に努めたことで計画比では上振れる着地となった。活動面でも、採算性を重視しつつ積極的な仕入れを継続したほか、プルデンシャル・グループの新設会社ソナミラ(株)との業務提携により、新たな販売チャネルの開拓にも取り組んだ。 3. 2024年3月期の業績予想 2024年3月期の業績予想は、売上高が前期比9.8%増の93,000百万円、営業利益が同9.1%減の7,500百万円と、引き続き増収減益を見込んでいる。「不動産開発事業」における販売戸数は前期と同程度の2,500戸を見込み、ファミリー層向けマンションの販売戸数増が増収に寄与する想定である。「建設事業」では完成工事件数の増加を見込んでいる。全体で減益となるのは、各セグメントにおいて原材料価格の上昇を見込んでいること、「不動産開発事業」における中古マンション販売比率の高まりによるものである。 4. 成長戦略 同社は資産運用型マンション事業を通じて、人口回帰の進む都心エリアへの良質な賃貸住宅の提供、一般サラリーマン向けを中心とした長期的な資産運用機会の提供など、社会的意義を担うことにより持続的な成長を実現する方針である。コロナ禍が収束に向かう一方、様々な環境変化に伴う先行き不透明感が漂うなかでも、賃貸用不動産は総じて安定しており、資産運用型マンションへの需要も根強いことが確認された。コンテンツマーケティング(会員基盤累計28万人)の活用やクラウドファンディングへの取り組みのほか、ソナミラのような業務提携による新たな販売チャネル開拓など、将来を見据えた営業展開により、市場全体の発展を自らの成長に結び付ける活動を続けていくことが重要となるだろう。 ■Key Points ・2023年3月期は増収減益となるも計画を上回る利益水準を確保 ・資産運用型マンションに対する根強い需要を背景として、戦略的に取り組んでいる中古マンションを含む、マンション販売が好調に推移 ・2024年3月期についても増収基調を継続しながら、原材料価格の上昇や中古マンション販売比率の高まりにより減益となる見通し ・今後もリーディングカンパニーとして市場全体の発展を自らの持続的な成長に結び付ける戦略 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《SI》
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資産運用型マンションの企画・分譲等を行うFJネクストを中核とする持株会社。都心エリア中心に自社ブランド「ガーラマンションシリーズ」を展開。仕入力、販売力が強み。ガーラ・レジデンスシリーズの開発等を推進。 記:2024/08/30